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異世界の高齢化問題と不測の事態

 俺は衝撃の事実を告げられた後、その事実を受け入れ難かったけどとりあえず話を聞こうと思い話を聞いた。

 それで聞いた話をまとめると、この世界の問題として少子高齢化であり、高齢になった家族が段々と衰えるとその世話をしたりするのに手が取られ働きにくくなる。

 その為、働き手が減り経済が鈍る。経済が鈍ると収入が減り結婚や子供を作るのを躊躇う。つまり悪循環だ。

 事態を重く見て国を挙げて老人を見る為の施設は作ったけど、みんな施設に通わせたりいろんなサービスを使ったりで施設の運営費がかさみ、国民から税を取っている為国民の負担が大きくて破綻しそうなんだとか。

 なんかちょっと違う部分はあるけど、日本と同じような状況だな。

 つまり、かさむサービス費によって日本でいう介護保険が破たんしそうな状況なんだろう。


 そして、聞いていると日本にあった福祉のサービスみたいなんは一通りあるみたいだしそれを国民が手当たり次第サービス使っていたらそうなるわな。

 日本でも最近介護保険以外の社会資源、ボランティアとか地域の力とかも積極的に使えって言われてるもんな。


 ちなみに、施設の方はだいぶ整備されて揃っているようだ。

 例えば俺が働いていたデイサービスみたいに朝迎えに行ってお風呂入ってもらったり、みんなと交流したり運動してもらって夕方送る施設とか訪問介護みたいに家で困っている事があったら家に行って援助するとか。

 まぁ日本にあったサービスは一通り揃っているみたいだ。ちょっと厳密に言うと異世界補正が入ってるみたいだけど。

 例えば訪問介護ではなく、訪問メイドだったり看護師じゃなくてシスターだったり。

……いずれどんなんか見てみたいな。

 ちなみこの国はラインドリア王国って名前らしい。


 今このラインドリア王国で何が問題だったかというと、家族や本人が好きにサービスを使って不要なサービスも使っていて適切なサービスを選択できていない事が問題なのだろう。

 つまりケアマネジメント出来てないってことだ。

 不必要なサービスはサービス費の増大だけじゃなく、時に自立を妨げ生活の悪循環にもなる事もあるからな。

 ちなみ言語が分かるし話せるのは勇者召喚の魔法陣の中にそう言った効果があるらしい。

 さすが異世界。


 「それで勇者召喚をしたら、俺がやってきたと?」

 「はい、我が国……いや、世界が抱える問題を解決できる熱くて素晴らしい人材で独り者をと」


 うっ、最後の一言が無ければちょっと嬉しかった部分もあるけど。


 「独り者ですか……」

 「はい、勇者様には申し訳ないですが、こちらに来れば戻れませんので……それにこちらに来たからにはその点は問題ないように女性を用意しておりました! ほれ、挨拶しなさい」

 「あっ、いや、あのそういう問題じゃ……」


 俺の言葉は無視され、三人の女性が国王の前に出てきた。

 メイド服の女性は青髪の三つ編みでよく顔を見ると幼く見えるのか可愛らしい感じだ。そして修道着の女性は金髪で方くらいまでの少し短めで顔はくっきりしていて綺麗な感じで、白のドレスの女性は銀髪で腰くらいまでのストレートで顔は何と言ったらいいのか柔らかい感じで透き通るような白い肌をしている……めっちゃ可愛い。

 というか、日本にいたらみんなトップアイドルじゃね!?


 「メイドのリリと申します。精一杯ご奉仕させていただきます」

 「シスターのマリアと申します。勇者様に神の加護があらんことを」

 「ラインドリア王国の王女のティナと申します。不束者ですがどうぞよろしくお願いします」


 うん、やっぱりみんな可愛い。

 メイドのリリって子は律儀な感じだけど元気そうな感じの活発な子っぽいし、シスターのマリアって子は天使を思わせるような微笑が可愛い。

 でも、王女のティナって子はさすが王女ってだけあって肌が透き通るように白いから想像させるような品の良さがあって可愛いし……って完全にペースを持っていかれている!?


 「今日からこの子達が勇者様の面倒を見させて頂きます。リリは身の回りの世話、マリアは体の様子を、ティナは勇者様の嫁にお願いします。もし勇者様が望むなら三人とも妻に迎えてもーー」


 えぇーー!?

 いや、お嬢さん達も俺に頭下げている場合じゃなくて言い返さないと!


 「いやいや! ダメ! ダメですよ絶対!!」

 「お気に召しませんでしたかな? では、違う女性をーー」

 「そういう意味じゃなーーい!!」


 俺はあまりの突然の展開にパニクってしまった。



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