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■17 罠

「罠でした……」

「キーツ達が仕掛けていた罠に、興味本位で忍びこんだ男女の若者14名が引っ掛かってしまうとは……」


 ルーネから報告の聞き、リリーが額に縦皺をよせた。


「シトゥラの風眼にあった建造物も連鎖して起きた爆発で崩壊しました。最初から破壊する予定だったと思います。罠と仕掛けたのは、僕達のような銃士が来ること想定し、ついでに、殺そうとも考えていたのでしょう。捜査妨害も含め……」


 アルベルが苦い顔をして告げる。


「シトゥラ空域は再び元の、嵐の空と戻りました。遺跡に何があったか解らずじまいです。キンマ盤はあの現象を一時的に起こす魔具(コスタ)であると判断していいかも知れません……」


 ルーネが意見を述べると、フォルが応じた。


「なら、また、異変が起きるかもしれん。それが……」


 フォルが言わんとする意図に気づき、リリーがその美しき口唇を開く。


「現在確認されている残り二枚の、赤のキンマ盤、緑のキンマ盤が同じような異変を起こす可能性があるということだな。すでに起きた異変。これから起きる異変を察知したら、その場に駆けつけられるよう準備しろ。そのときが、キーツ達を捕まえる絶好の機会だ! これはいくつかの儀式を重ね行われる祭器レベルの魔具(コスタ) だと思われる。完遂すれば、途轍もないことがおきよう! 断固として、阻止しなければならない!」


 リリーの叱咤を受け、一同が神妙に頷く。


「はあ~。でも異変って何が起きるのかな」


 悲惨な惨状を目撃し落ち込んで、今までしゅんとしていたファンテがしゃべりだした。


「山、湖、川、海球、大地、城……そんなものが割れる、とか」

「フォルちゃん。何でも割れると考えているの? お尻じゃないのよ。お尻!」


 ファンテはいつもは絶対見せない真顔で言った。


「尻は割れてる……きりって、一年に一度しかしないような真顔で尻とかいうな」

「それより最後の城ってなに? 城が割れるなんて、一番、意味が解らない」


 ルーネが冷淡に指摘し、フォルがあくまで例だよと弁明したときであった。ベルの音が12班部署内に鳴り響き、ガチョウの首型壁掛電話機の受話器をルーネが取り、応じる。

 対応していたルーネの顔つきが険しさと戸惑いが混ざる複雑な表情と変化してゆく。


「班長……起きました……」


 ルーネの顔に緊張感があり、一同が固唾を呑む。


「何が起きた?」

「しろが――城が割れました!」

「しろ? しろって、お姫様や王様が住む城?」


 ファンテが目を大きく見開いた。


「その城。ピレネン城が真っ二つに割れたの!」


 ピレネン城へ急行すべく、12班の三名は飛空艇(フリーガー)ドックで飛空艇(フリーガー)ミルスパッセルへ乗り込んだ。フォルが飛空眼鏡(エルヴァイザー)をカリカリと掻き、待つ。ルーネが遅い。


「二手に分かれて!」


 ルーネが飛んでくる。


「どうした?」

「緊急連絡が入ったわ! キーツ一味と思われる一団と、銃士達が交戦中よ!」


 一同が色めき立つ。事件は急速に展開していった。


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