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神さまに逆らうな!  作者: つなかん
三章 死角
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8 生きている酒

 7月5日 火曜日。

 バイトって意外とメンドイ。お酒は嫌いではないが、吐くのは嫌いだ。『可愛い』なんて言われても、全然嬉しくない。華やかな世界はキラキラしてて、うるさい。死にたい。哀しい。ノルマ。

 大きく手を広げて屋上に立ってみた。風で髪の毛が揺れて、くすぐったいのにつまらない。いったい私は何なんですか?

 放課後は安藤と一緒に帰った。『バイトってメンドイよね。『辞めたいなぁ』と何気なく言ったら、『何してるんですか』と、安藤は少し驚いた表情を見せた。バイトは校則違反ではないが、実際にしている奴は少ないから驚くのも無理はないかもしれない。

 『キャバクラ』と、答えたらなぜか急に押し黙った。怒った口調で『何で?』とか『辞めろ』とか言われた。辞めるつもりだったけど、ムカついたからもう少し続けることにする。

 『イメージと違った』と言われて別れるパターンは多いが、なぜ怒るのだろう? 意味が分からない。もう安藤とは長くないだろうと思う。

 私服に着替えてお酒と煙草を買った。煙草のせいで停学になった奴がいたらしい。学校で吸わなくても危ないものは危ない。そういえば、昔薬をやった奴は退学になってたっけ。

 煙草がないと、爪を噛む、苛々すると爪を噛む。血が滲むから嫌だけど、止められないから仕方がない。私が薬をやったら廃人コースまっしぐらだな。


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