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9 特異な存在児
6月8日 水曜日。
随分前に大きな地震が東北で起きた。それに伴って原発が大変らしい。日本終わるかなぁ。とか思ったけど、核戦争くらい起こらないと、日本終わらんだろ。と思った。地震のせいで、ドラマの最終回が見れなかった。
演劇部が潰れそうだということで、高橋は友達をつれてきた。今度こそちゃんと部員になってくれるやつらしい。やはり安藤は高橋に頼んでまで、私と知り合いたかったらしい。冷やかしはお断りだ。なんだか馬鹿らしい気もする。
とにかく今日来たのは田島といって、顔だけが取りえみたいなやつだ。一応掃除係に任命しておいた。お菓子を食べてよいといったら喜んでいた。餌づけしてみようかなぁ。
高橋は今日も病院らしい。ご苦労なことだ。
台本の書きなおし作業が面倒くさい。どうして毎回没を食らわなければならないのか、全く理解できない。文芸部に戻ろうかなぁ。演劇部に入ったのだって、UFOキャッチャーの先輩が居たからだし……。でもそれだとあまりにも無責任なので止めておく、とりあえず台本には残虐描写はカットした。安藤に訊いた手首の儀式はエグ過ぎる。




