★学園と登場人物についてのめも
「ゲート前で」までで出てくる
学園や人物についてのめもです。
だいたい本文に書いてある内容なので、
読まなくても大丈夫です。
■学園
名前はない。日本近海のどこかにある、比較的温暖な島に位置する。島まるごと一つが、学園の敷地で、島には学園以外には何もない。中高一貫の六年制。
地球上で唯一の、魔法の扱い方を学ぶことができる学園でもある。そのため、学園の存在は厳重に秘匿され、世界中でも一握りの人間しか知らない。生徒達も、具体的な島の位置を知らされていない。
学園には、地球のさまざまな地域のほか、地球外の地域からも留学生が集まっている。地球出身者は、基本的に中学からの入学で、途中編入は千波以前に前例がない。
■ゲート
学園の地下に設置されている、異世界と地球をつなぐ門。魔法を使った実戦演習では、生徒達はゲートを使って異世界へ赴き、それぞれの課題を遂行する。見た目はSF。
■総代、副代
各学年の首席が総代、総代が指名した人間が副代となる。学園には生徒会が存在せず、行事の際には総代、副代が取り仕切る。とはいえ、学園には、学校行事がほとんどない。地球出身の学生の保護者は疑問に思わないのか疑問だが、きっと魔法でどうにかしてる。
■ランク
Sや特Aなど、生徒に割り振られるランク。座学の成績は加味せず、純粋な戦闘力で決まる。演習の際の班決めなどで使われるだけで、ランクが上だから優遇される、といったことはない。
学生-------------------
■千波
十五歳。高校一年生にあたる。小柄で線が細い。日本出身。格闘術は、杖術と合気道の合いの子のような武術を選択。中学までは、公立中学校に通っていた。本人に学園に入学する意志はなかったが、いつのまにか、高等部に編入することになっていた。
■多喜
十五歳。高校一年生。千波の同室者。学業については、入学以来ずっと学年首席。格闘術は、素手で戦う武術全般を修める。大柄でアッシュブラウンの髪を短くしている。ゴールデンレトリーバー似。
■レント
高校二年生のクラスで学ぶ留学生。千波の同室者。華やかな美形で、恥じらいという言葉を知らない。髪色や髪型は、その日の気分で頻繁に変える。瞳は明るいグレー。得意武器は弓。
■ガジャル
高校二年生のクラスで学ぶ留学生。千波の同室者。二メートル近い巨躯で、狼のような牙と耳をもつ。髪と目は、濃い紺色。複数の種族の混血だが、ヴォロバルフと人間の特徴が最も強く現れた容姿をしている。近接戦闘であれば、武器は選ばないが、雷の術式を仕込んだ警棒を愛用。
■フィオナ
金色の髪と、琥珀に赤を映した鮮やかな瞳をもつ少女。十三歳。中等部で学ぶ留学生。千波とは、魔法理論に関する種々の講義で一緒になる。槍が得意。術式学は苦手。
■玲
高校二年生。レント、ガジャルと同級。漆黒の髪と紫の瞳をもつ、長身の美丈夫。二年生の総代をつとめる。やたらと複雑な、重力を操る術式を使う。
教師-------------------
■曽我部
術式学の講義を担当する教諭。魔法は科学だ、が持論で、科学と魔法の融合に関する、世界的権威。気になる術式を見たり、思いついたりすると、手近にあったものにすぐ書き付ける。そのため、彼の教室の壁には、さまざまな術式が走り書きされている。
■松葉
魔法実践を担当する教諭。近接戦闘のスペシャリストで、速さと技で相手を翻弄するタイプ。だが、普段はやる気がなさそうに見える。長身で引き締まった身体をもっているが、姿勢が悪い。ついでに口も悪い。喫煙者。ちなみに、学内は教室と図書館と学生寮だけが禁煙。けっこうゆるい。