明日を生きる為のダンジョン作りその4
『魔力の補給が完了しました』
「どうすんだコレ? この大きさだと…… とても二人では維持できんぞ」
「にゃん…… ごめんにゃあ~」
『そう言った事が得意なダンジョンモンスターに管理させては、いかがですか?』
「そう言った事が得意なって…… スライムの事か? 此処で生活するのにスライムいるのはちょっとなぁ…… 寝てる間に襲われても困るし……」
ダンジョンの掃除屋と言われるスライム。一般的には、前世の男の世界でも弱い分類に入るが…… 寝てる時等に顔をスライムに襲われて、窒息死する者も少なく無かった。
その死亡率は…… 現代日本の餅と同じ様な感じである。
『では、家などに宿る精霊シルキーなどはどうでしょう?』
「シルキー? そんな精霊がいるのか?」
『こちらの世界の精霊ですが…… 存在を感知したので、再現可能です』
「こちらの世界って…… お前、地球仕様になってないか?」
『あの設備を作った時に、この世界に定着しました。ダンジョンの設定に、こちらの世界の物が作れる様にバージョンアップしました』
「マジかよ……」
『それで、精霊シルキーを出しますか?』
「ああ、頼む」
『了解しました。貯蔵した魔力から精霊シルキーを生成します』
魔法陣が現れて、その魔法陣から半透明な少女が競り上がって来た。
「にゃあ!?」
「見た目と現れ方がホラーだな…… とりあえず、あの設備の管理を任せる」
男が指示すると、魔法陣から現れた少女の霊の様なシルキーが頷き、巨大プール施設の清掃に向かうが……
「一人にゃ大変にゃ…… そうにゃ♪ わにゃんが手伝うにゃあ!」
『シャー!』
「にゃあ!?」
半透明な少女の掃除を手伝おうとした魔王少女が、半透明な少女にホラー映画の悪霊の様に威嚇されて涙目だ。
『シルキーは汚ない部屋などの掃除が好きですが、逆に綺麗に整頓された部屋などを嫌い、汚したりする性質があります。なので、掃除しようとしたから威嚇したのでしょう』
「あ~…… シルキーの邪魔しない様に、俺とダンジョンの設定しような?」
「にゃあ~…… わかったにゃ……」
男は、羽織ったローブの下の方に染みを作って震える魔王少女とダンジョンコアを連れて、巨大プール設備から離れた。
『こちらが居住エリアのお二人の部屋です』
「何て言うかぁ……」
「にゃあ…… 不気味にゃあ……」
ダンジョンコアに案内された部屋は…… コンクリート剥き出しの廃墟の様な部屋だった。