D国なりの民主主義……
「一応、マスターの名誉の為に弁明しますと…… 魔王ちゃまは、人族とは種族が違いますので…… 一応、人族の成人と同じですからね」
「あの…… 見た目的には?」
「よくて…… 日本の○学生くらいでしょうかね?」
「「「「ロリコンじゃん!?」」」」
「此方では、ですね。魔王ちゃまのいた世界は、人族よりも長寿で小人族の様に見た目が幼い種族が多いので…… マスターの様に小人族などと愛し合う人族も一般的ですよ」
「「「合法ロリは、異世界に実在した!?」」」
「まあ…… 魔王だから、人の法に合わせても意味がないんじゃないか? そもそも人型なのかも解らないし……」
「そうね…… 魔王ちゃまって、どんな姿をしているの?」
「そうですね…… 山猫系の耳と尻尾が生えた小人族ですかね」
「「「猫耳ロリキター!!!」」」
「さっきからうるさいんですけど、なんとなく男性の理由は解りますが…… 貴女は何故?」
「可愛ければ、ショタでもロリでも男の娘でも大好物ですけど、何か?」
「「「「「1番の危険人物が此処にいた!?」」」」」
「貴女……」
危険な発言をした女性に、コアの分体が近付くと…… ガッシリと握手した。
「貴女とは…… 美味い酒が飲めそうだわ」
「ええ…… 本当に」
「え~っと…… 仲も良くなったみたいですから、本題に入りましょう」
「そうでしたね…… 先ずは、何か疑問がありますか?」
「はい、この国の税金はどんな感じですか?」
「基本的には…… 消費税と労働ですね。ダンジョン探索がこの国の国家事業にですので、買い取りに出された魔石やドロップアイテムの一部を納税扱いとしています。基本的には、この国では通貨のやり取りが必要としませんが…… 他国での通貨のやり取りに困らない様に、販売店の商品はうち税価格で販売しています」
「それでも安い気がするがぁ…… 国保みたいなのは、無いのか?」
「国保…… 将来医師のお世話になる可能性の為の保険税の事ですね。確か…… 今の日本では、無職の方も払わなければならないのですよね? 収入源が無い方に払わせるって…… 保険なのでしょうか?」
「一応は、免除されたりするらしいが…… なかなか難しい…… 中卒の俺には、手続きなどの書類が解らないしなぁ…… 電話で確認しても無理だったよ」
「確定申告などで、その人の収入が解るだろうに…… 税収にしか活用しないのは、何故なんでしょうね? 使いようによっては…… 生活苦の自殺者や犯罪に走る者の救済と抑制に使えると思えるのですが?」
「そうする気がないのでしょうね…… 毎年申告するから貧富の格差と就労状態がデータ化出来る筈ですし、まともに就職が出来ずに苦しむ人に合わせた仕事を斡旋などが出来れば…… 税収や消費も増えるでしょうけど」
「あの国は…… ある程度の資格が無いと、運が無いと這い上がれないのかも知れない……」
「そうなのですか…… この国では、怪我や病気の治療は国がやります。なので、安心してダンジョン探索して下さい」
「えっ、怪我や病気の心配をしなくて良いの?」
「我が国には、他国に無い〝魔法〟がありますから」
〝回復魔法スキル〟のスキルオーブを見せるコアの分体の言葉に、みんなは納得した。




