男、同類達の救済する事にした。
「しかし…… やっはり、ある程度の大人の住民が必要だな」
コアの助言から、複数の店舗を開店させた男だったが……
「店員のほとんどが、子供と子供の様な姿をしているのは…… いくら種族が違うとは言え、ちょっと批判の対象にされそうですからね……」
コアの分体ゴーレム娘と一分の亜人や妖怪種族以外の見た目は……
小さな子供の様な姿をしていた為に、日本では通報されそうな感じになっていた。
「リリパット族なんて、平均身長が140センチ台で50歳まで見た目が老けませんから…… 10歳前後の子供にしか見えないですからね」
「となると、何処からか大人の人間を連れて来るしかないかぁ……」
「しかし…… 大人を連れて来ても大丈夫ですかね?」
「そこなんだよなぁ…… 子供だと学校で教育出来るが、大人となると…… 先生達の言う事を聞かないで暴動を起こす可能性があるんだよなぁ…… 文化や宗教の違いだけで話し合わずに殺し合いになる事もあるからなぁ…… そう言う事で孤児以外の難民受け入れは厳しい」
「確かに…… 受け入れた後で、この島は自分達の物だと勘違いして、暴れられても困りますからね」
「う~ん…… 昔の俺と同じ様に苦しんでる連中を連れて来るか?」
「昔のマスターですか?」
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「こ、此処って…… 大陸軍の基地じゃんか!?」
とあるネットの募集に応募した数十人の大人達は…… 駐留大陸軍の基地前に集められていた。
「お、俺達…… だまされたのか?」
「はい、注目!」
集まったネット募集の数十人に、小さな旗を持ったガイド風の女性が声をかける。
「皆さんは、私達の求人募集に応募した方々ですか?」
「そうですけど…… 此処で働くのですか?」
「基地の敷地内って…… 外国扱いなのか?」
「だから身分証明としてパスポート持参だったのか」
「はぁい~これから説明するので、ちょっと静かにして下さいね。皆さんには、この基地より私の国のD国に出国してもらいます」
「あ、あのD国って…… 勤務先は外国なんですか?」
「はい、私達の国のD国は…… 日本との国交がありませんので、国交がある大陸軍に送っていただく事になります」
女性の言葉に募集した数十人がざわつく。
「ですが、ご安心下さい。D国の国王様は元日本の方で、既に数人の日本の方々がD国で暮らしています」
「それは本当なの?」
「はい、教育関係の仕事をしていただいてますよ。皆さんにも、事前の募集要項に書いた通りアンケートに記入していただいた仕事をしていただくつもりですが…… 不安な方は辞退しても大丈夫です。ただ……」
「ただ……」
「国王様は、皆さんと同じ様に〝この国になじめなかった〟方ですので…… D国に行ってから判断しても良いと思いますよ」
数時間後には…… 大陸の計らいで、超法規的処置で出国の手続きを終えた募集した数十人を乗せた軍用機が……
D国に向けて飛び立ったのだった。




