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とある少年少女兵の運命が変わる時……


「や、やめろ…… 射たないでくれ!」


とある国のある場所で、人道的支援活動をしていた慈善団体の活動家達が……


武装集団に拐われていた。


「神の名の元に…… 邪教徒達に粛清を……」


活動家達に銃を突き付けた武装集団は……


少年少女兵達だった。


「あれ? 君達…… 何をしてるの?」


「「「「「「!?」」」」」」


銃を突き付けながら、活動家達の国に送り付ける為に……


少年少女兵達が、活動家達の手足の指を切り落とそうした時に……


突然と男が現れた。


「だ、誰だ!」


「落ち着けよ」


「う、うるさい! はやく答えろ!」


「そ、そうだ。答えろ!」


「俺は…… ちょっと頼まれて来ただけの人間?…… だな。たぶん?」


「た、頼まれたって……」


「誰にだよ?」


「指導者だったらヤバイぞ」


突然現れた男に…… 少年少女兵が銃を向けながらも、困惑して話し合っている。


「なあ……」


「な、何だ!」


「無抵抗の人を傷付けて…… 楽しいか?」


「な、何を?」


「こ、こいつ等は、我等が神の敵だ!」


「そ、そうだ! 神の敵だ!」


「「「「「そうだ!そうだ!」」」」」


「はぁ…… 此方の世界は、神様が多すぎでめんどくせぇ~…… じゃあ、聞くがぁ…… お前等の神って、人を殺せって命令するのか?」


「う、うるさい!」バァン!


一人の少女兵が男に発砲するが…… 男が突き出した左の掌から、黒い刀身が現れ……


『ふ…… またつまらぬ物を滅してしまった』


少女兵が放った弾丸は、黒い刀身に触れる直前…… 消滅した。


「「「「「「ひぃ!?」」」」」」


黒い刀身の刀を見て、男以外のその場にいた者達は…… 気を失った。


「殺気が駄々漏れだ…… さて、どうすかなぁ~…… これ?」


 ・

 ・

 ・


 ~ 数ヵ月後のハリウッド…… ~


カメラの前で…… 刀を振るって、大人達を圧倒する少年の姿があった。


「うん…… カット! O.K! 良かったよ」


アクション映画の撮影現場で、少年の演技が絶賛されていた……


「あの新人子役…… すごいなぁ」


「彼は…… あの〝勇気ある逃亡兵達〟の一人よ」


「マジかよ!? 英雄の一人じゃんか…… サイン貰おうかな?」


「あの勇気ある逃亡兵達の少年少女達は…… 今では、各分野で活躍しているからなぁ…… 俺は、彼女のファンだ」


そう言って、俳優が見せた雑誌の表紙には……


男に発砲した少女が、クレー射撃の銃を持ち一面を飾っていた。


 ・

 ・

 ・


「〝黒羽(くろば)〟…… やり過ぎだ」


「あるじさまに、こうげきしたので…… つい……」


男の左手に持つ刀が、幼女の姿に変わる。


「お前は〝邪竜王〟なんだから、お前の殺気なんかは普通の人間じゃあ耐えられないからなぁ…… 次は、気を付けろ」


「うむ、それで…… あるじさま、こやつらは…… どうなさる?」


「少年少女兵よりも楽しくて、楽な生き方の道筋を用意するのさぁ……」


男は…… 少年少女を兵にしていた武装集団のアジトを強襲し、武装と金を全て無限収納で奪い取ると……


「此処から先に大陸の特殊部隊がいるから、この人達と保護してもらえ…… その後の事は、話がついてる」


男は…… 最初に会った武装集団の少年少女兵達に、慈善活動家達と武装集団に兵士教育されていた子供達を連れて、大陸の部隊に保護してもらう様に仕向けた。


その事が後に…… 多くの子供達と捕らわれた慈善活動家達を救った少年少女兵として、世界中に報道された。


そして、少年少女達は〝勇気ある逃亡兵達〟と呼ばれる様になる。


その後、保護された彼等は、大陸の部隊に保護された子供達と共に、すぐさま大平洋に出来た島国に亡命する……


そう…… 男の島〝D国〟にである。


「あの子等と…… 先ずは、何で遊ぶかな?」


男は…… 遊びを考えながら彼等の到着を、難民孤児だった子供達と待つのだった。



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