男、首都が出来たので…… 国の産業を考える。
「とりあえず…… 此処が首都になるなぁ」
女性陣達から逃げた男は、完成した街並みを歩いていた。
「後は…… 産業とかだが…… いくらダンジョン化で拡張したとは言え…… 島の面積は、パリと同じくらいだからなぁ」
完成した首都が山手線の内側くらいで、島全体の面積は…… フランスのパリと日本で4番目に大きい湖の猪苗代湖と同じくらいだった。
「首都と入り江の出島は、島の南よりで…… 首都の北の山々に神社と隠れ里があるだろ…… で、隠れ里と首都の中間に、メイドカフェがあるのが島の現状かぁ…… 北と西東にも、何かしら作るか?」
街並みを確認する様に、歩く回りながら…… 男は考え込む。
「建物もだが…… 国なんだから、何かしらの産業が必要か? でも、衣食住はダンジョン操作で済む…… となると、山奥の時の様に廃棄物処理で外貨を稼ぐ…… 可能なのか?」
「可能ですよ」
何時の間にか…… 男の後には、コアのゴーレム娘が居た。
「となると…… 廃棄物処理と観光で、外貨を稼ぐ感じか?」
「ダンジョンを使った…… 軍部の強化を請け負うのも、良いかも知れませんね」
「ダンジョンの一般解放かぁ…… それは警備面から、とうぶん先になるなぁ」
「この国の国民なら、大丈夫だと思いますが?」
「この国ならなぁ…… 問題は、外国人がダンジョンでLvアップして、自国に帰った時だ」
「とうぶんは、他国でスキルが発動する程の魔力などはありませんが…… 将来的には危険ですね」
「ああ…… とうぶんの間は、災害救助などのレスキュー部隊でも派遣するか?」
「人員の選定をしておきます」
「後は…… 念の為の防衛施設と防衛軍を用意…… した方が良いよなぁ?」
「この国の魔導具などは…… 他国からしたらお宝ですからね。抑止力としても、目に見える形で…… 軍備は必要だと思われます」
「だなぁ…… 後、国民だが…… 人族が少ない。俺と女性…… 女子中学生と娘ちゃん入れても、4人だ。どうにかしないと…… すぐに亡国に…… なるなぁ」
「その事ですが……」
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「おじさん…… 誰?」
「とある国のえらい人だ」
「そうなの?」
「なぁ…… お前達の親は?」
「いない…… 俺達は、孤児だから……」
「お前ら…… うちの子にならないか?」
とある国のスラムで……
浮浪児達を集めて、食事を振舞い……
男は、移民希望者を集めていた。
「内戦とかの犠牲にならない様に、強くなれるぞ」
近くに落ちていた石を握り潰し、男が浮浪児達に話すと……
「俺…… 強くなれるなら…… 付いていく。だから、俺に何しても良いから…… 妹に飯を食わせて下さい!」
「先ずは、身体を作りからだなぁ…… 寝床と飯に服と靴、生活に必要な物は用意してやる! だから、ちゃんと育って見せろ! 鍛えるのはその後だ!」
「「「「「はい!」」」」」
コアの提案で…… 男は、世界から難民孤児を集め歩くのだった。




