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前世の世界では…… 魔王と勇者は拷問に近いらしい?


「どうやら…… 妾の狙い通りになった様だ」


ダンジョンコアから現れた吸血鬼女王が、魔王少女の姿を見て笑う。


「にゃあ!? 死んでにゃかったにゃん?」


「永遠の闇に生きる妾が、死ぬ訳が無かろう。聖女の浄化で消滅した様に見せかけて、骨の作った移動兵器のダンジョンコアの中に潜んでいたのよ…… しかし、その魔力の波動は…… 随分と不様な姿になった様ね? 魔王様、いや! 元魔王! 貴様を捕らえて、妾こそが真の魔王だと世界に知らしめて……」


「にゃれるものにゃら、にゃればいいにゃ……」


「言ったわね! 魔に属する種族の最高峰と言える吸血鬼の女王たる妾が、魔王では無い事がおかしいのよ!」


「にゃん? 魔王とにゃ、あの世界の〝生け贄〟にゃ…… もはや、人間には言い伝えらてにゃい遥か昔の神々の争いで崩れた安定を取る〝天秤〟が、魔王と勇者にゃ……」


「天秤? どう言う事だ魔王?」


「勇者と魔王は天秤の重りと一緒…… 神々の崩した世界の安定を保つ為に、傾いたら争って…… 互いに傾いた分と一緒に魔王と勇者が死ぬにゃ…… それがあの世界のシステムにゃ、勇者は人間の魂だから精神と力を受け継ぐ為に、記憶はにゃいにゃ…… 魔王は違うにゃ。幾千の月日の中で何万回と勇者と殺し合うのにゃ…… 同じ意識が永遠に続く…… 拷問にゃ……」


「くっ、ならば! 妾が世界のシステムとやらを破壊してくれるわ!」


「盛り上がってるとこ、悪いが…… この世界は、お前の居た世界と違うぞ」


「えっ……」


「そうにゃ! わにゃんは、いせかいてんせい?をしたのにゃあ♪ わにゃんは、世界のシステムから自由ににゃたのにゃあ~!!」


「マオちゃん…… 良かったねぇ!」


『良かったですね、魔王ちゃま』


魔王少女の話を聞いた女子中学生奴隷が、魔王少女に泣きながら抱き付いて、撫でくり回す。


「ふ、ふざけんな! 異世界だと!? ならば、何故に妾が入ったダンジョンコアがある!」


「にゃあ、それにゃ~…… わにゃん達は、あの男の異世界転生に巻き込まれたのにゃあ」


「何!?」


「しにゃも…… このダンジョンのマスターにゃあ!」


「いきなりバラすな! アホ魔王!」


「ならば…… 貴様を殺して、ダンジョンを奪うまで!」


吸血鬼の女王が、男に襲いかかったが……


「はい、聖銀の十字架」ジュ!


男が、無限収納から取り出した聖銀の十字架を吸血鬼女王に投げ付けると……


「ぎぃやあぁぁぁぁぁ!?」


聖銀の十字架が吸血鬼女王の顔に当たり、吸血鬼女王の顔に十字架の火傷が付いて、吸血鬼女王が転げ回る。


「うるせぇ~なあ。コア、魔力遮断した穴に首から下を埋めろ」


『了解です』


吸血鬼女王の身体は、首から下がダンジョンに埋まると…… 男は、無限収納から〝ある物〟を取り出した。


「な!? き、貴様! ひ、卑怯だぞ!」


「なんとでも言え…… すぐに言えなくなるから」


「や、止め…… 止めて…… ぎゃあぁぁぁぁぁ……」


男は、首だけ出した生き埋めの真祖の吸血鬼女王の額に…… 女子中学生に使用した魔導具の〝奴隷印の魔導具〟を押し当てた。


男は、新たに奴隷(真祖の吸血鬼女王)を手に入れた。



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