このダンジョンコア、おかしいと思ったら…… 中に何か居るみたいです。
「あのさぁ……」
パシャパシャパシャ……
「お前、いい加減帰れよ」
世界樹が芽吹き、ゴブリンの大量発生が起きた日から、丸5日がたったが……
ザパァン!
「いやですぅ。 私もダンジョンに住む♪」
魔王少女がダンジョンコアに作らせた大温泉リゾート設備で、女子中学生奴隷がシャツと紐止めパンツ姿で游いでいた。
「あのなぁ~」
ダンジョンコアが見ていたゴブリン大量発生の映像で、女子中学生奴隷に男と魔王少女の事がバレてしまったが……
ダンジョンコアがこれ幸いと、女子中学生奴隷に全て話したのだった。
「こんなリゾートプールを、ご主人様とマオちゃんだけで二人占めはズルいですよ!」
「文句は魔王に言え!」
男と女子中学生奴隷が巨大温泉設備で口論していた頃、二人の話題に出た魔王少女は?と言うと……
「にゃあ…… 疲れたにゃあ……」
『この5日で、ダンジョン地下50階層拡張はさすがに……』
男の持ち物を勝手に改造した罰で、ダンジョンコアとダンジョンの拡張をしていた。
世界樹が芽吹いた日に、ゴブリン達を倒した後……
「おい!」
「にゃあ!?」
ゴブリン達を倒し終えた男は、魔王少女の頭を鷲掴みにした。
「この装備は…… どう言う事だ?」
「わにゃんも知らにゃいにゃあ~、コアに頼んだのにゃあ! そしにゃら、用意してくれたにゃあ!」
『魔王ちゃまからのご依頼で、マスターの無限収納にあった物を魔導具に作り変えました。ご使用後の変更点など御座いますか?』
「お前かぁ~!! 人の収納を勝手に……」
『大丈夫ですよマスター、例えマスターが他人の使用済み下着を大量に収納していようと…… 私のマスターには違いありませんから……』
「誤解を招く言い方するな! 前世での最終決戦の勇者達の荷物だ! 荷物持ちなんだから、持ってて当たり前だろうがぁ!」
『あっ、そうでしたね! てっきりマスターは、そう言う方なのかと……』
「ほぉ…… コアと魔王は暫く休み無しな」
「にゃあ! わにゃんもにゃあ!?」
「人の荷物を漁った罰として、当分はお前等でダンジョンの拡張を進めろ」
こうして、魔王少女とダンジョンコアは休む事無く、ダンジョンの拡張に励み…… 地下55階層まで達したのだった。
「わにゃんは疲れてるにゃあ…… 離すにゃあ!」
ダンジョン拡張で、疲れた身体を解しに来た魔王少女だったが、男と口論中の女子中学生奴隷に捕まってしまったが……
「いた!?」
「にゃあ! 爪が当たったかにゃ? 大丈夫にゃあ……」
「大丈夫、ちょっと血が出ただけだから」
「にゃあ…… ごめんにゃ~」
『血…… 処女の血……』
「うん? どうしたコア?」
『マスター、私の中で何かが…… で、出る!?』
「にゃあ!? コアから何か出たにゃあ!」
「血…… 美味そうな処女の匂い……」
「お前は、魔王四天王のクイーンヴァンパイア!」
「ふふ…… アッハハハハハ! 妾、復活!」
女子中学生奴隷の血の匂いに誘われて、ダンジョンコアから現れたのは……
男の前世では、宿敵とも言える〝魔王四天王の真祖の吸血鬼の女王〟でした。




