マッチポンプでLvアップ!? JC奴隷は…… ダンジョンで日朝を見る?
「にゃあ♪ きゅらきゅらさんだー!」
ピカ…… ドゴ~ン!!
『魔王ちゃま! ここで魔法を放っては、いけません!』
「何だ! どうして魔王が雷魔法を使った?」
『あの少女の持ち物を調べたら、壊れた通信アイテムがありましたので…… 復元し、それを基に魔導具も作りましたが……』
「通信アイテム……って、このスマホか?」
『はい、魔導具の動作確認中に魔王ちゃまが魔導具に映し出された映像を見て、真似た様です』
「映像って…… 日朝のアニメと特撮か? 確かに、前世でも似た様な子供向け変身魔導具とかあったが……」
『この映像の装備アイテムは興味深いですね…… とくこの顔丸出しなのに、正体がバレない処とか』
「そこは、美少女系って言ってるのに、顔隠したら自称になるからじゃね?」
『なるほど…… 美少女としての印象だけが残る効果の隠蔽アイテムなのですね? 実に興味深いです…… その効果も付与しなくては……』
「うん?」
『何でもありません。ところで、ダンジョンですが…… 最深部付近の低層よりも、入り口に近い上層を先に進めています。今は地下5階層まで天然洞窟型に形成しましたが…… よろしいでしょうか?』
「ああ、攻略させる気は無いからな。世界樹が根付けば大丈夫だろうから…… 地下6階層の入り口は隠して置いてくれ」
『了解しました。次に配置するモンスターですが……』
「どうした?」
『大変ですマスター、世界樹が芽吹きました!』
「何!? やったな!」
『世界樹の誕生により、ダンジョン内の魔力と精霊力が上昇中…… 低層に魔力が溢れました! それにより、邪妖精ゴブリンが発生しました。ゴブリンの発生が止まりません! このままでは、地上にゴブリンが溢れてしまいます!』
「ヤバい! コア、どうにかしろ!」
『ダンジョンと魔導具の精製で、私の魔力が低下しています…… ゴブリン達を制御出来ません』
「ダンジョンの外で、ゴブリン達は生きられるのか?」
『世界樹が芽吹いたので、地上にも微量の魔力や精霊力が発生中です。なので、ゴブリン達は生き延びる可能がありますが…… さらなる魔力を求めて、人間や生き物を襲うかも知れません』
「マジかぁ……」
「にゃあ! いまこそ、きゅらさたーんの出番にゃあ♪」
「…… 何だ…… そのキュラサターンって?」
『話は後です! 今すぐにこの魔導具を装着して、転移陣でダンジョンの入り口に転移し、ゴブリン達を撃退して下さい!』
「ちょっと待って!? こら魔王! 勝手に着けるな!」
『使用方法は魔王ちゃまが知っていますので、転移発動!』
「あっ! お」
男と魔王少女が転移して消えると……
『さあ、魔導具の動作を確認ですねぇ♪』
ダンジョンコアの前に、ダンジョンの入り口が映り出されたが…… その光景を女子中学生奴隷は見ていた。
「いって…… ダンジョンの入り口か? はぁ~二人でスタンピートを止めろって事かよ……」
「この魔王たるわにゃんに任せるにゃあ! 魔王ぱにゃあ~、きゅらちぇんじにゃあ♪」
胸の両手を当てた魔王少女が呪文を唱えると…… 魔王少女の胸のブローチが眩い光を放つ!
「な!? お前、それ彼奴等の礼装のヤツだぞ! どうやって手に入れた!」
光の中から現れた魔王少女の装備に、男は見覚えがあった。
それは前世の勇者達の礼装…… 聖女の礼装ローブ、女アーチャーの礼装アーマードレス(ミニスカート)、女格闘家の礼装グローブとブーツを、美少女戦士風にカスタムして着こなす魔王少女が立つ…… ご丁寧にローブのフードには猫耳まで付いていた。
「にゃあ♪ コアに頼んだにゃあ。さあ、おまにゃも変身するにゃあ!」
「変身って!?」
男が変身と言った事にベルト型の魔導具が反応し、眩い光が男を包んだ!
「くっ…… 俺は全身甲冑のヒーロー型かよ? この形状は…… 騎士の礼装鎧か?」
男の姿が、ヒーロー風全身甲冑にカスタムされた騎士の礼装用甲冑に変わる。
「ゴブリンが来るにゃあ!」
「後で、お前とコアに話があるからなぁ!」
「わにゃんは悪くないにゃ! きゅらさたーんさんだーにゃあ♪」
美少女戦士風になった魔王少女が放つ黒い雷が、ゴブリン達を焼いた!
「てめぇ! ちょっとは加減しろよ! あぶねぇだろうが!」
「はぁはぁ…… ごめん、にゃ~…… 魔力使い過ぎ、たにゃ…… ちょっと、お休みにゃあ……」
「おい、ふざけんなよ魔王? マジかよ…… このちきしょうが!」
魔力不足でへたれた魔王少女を背に、魔導具にカスタムされた勇者の礼装剣を持った男は…… ゴブリン達の群に立ち向かった。
こうして、ダンジョンマスターである男は自らのダンジョンで、大量発生したゴブリンを殲滅するはめになった。
魔王少女のLvが5に上がりました。
男のLvが25に上がりました。




