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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

『Mission11』…君のいる未来…

作者: すみ いちろ







 

世界が終わったあの日



夢を見ていたんだ







地球の裏側で起こった出来事に


ネットやニュースが


日常を変えてしまうなんて




 



流れる雲が


一瞬にして


空のすべてを覆い尽くす




突然の雷鳴が


局所的に鳴り止まず


(いかづち)稲妻(いなずま)


神々しくも


光を放つ



数分の間に


突き刺さる


暗闇の間に


広がる


天地の間に


結ばれる

 

乱立する極光




 

降り注ぐ


光が

 

逃げる間もなく


消し去る


幾千もの


閃光が


束になり


光の柱が


天地を埋め尽くす

 

消失







三日前までの


騒然とした都心部の様相はなく


スカイツリーの輝きを失った未来に


呆然と立っていた





 

爆心地と呼べばいいのか


荒野が視野を


広くした


ありえない地平線が


数多(あまた)の廃墟をとどめたまま


くっきりと


空の彼方(かなた)


沈み込むように


みえた



 



かつての


全世界の記憶は


前世の記憶を


完全に消失


それを人類の歴史とよぶならば









あの日以来


呼び起こされるように


かつての記憶と


同じように


夜が来ても


眠れない


目を閉じた時の


暗闇に


懐かしさを覚え


(まぶた)の裏側に


まぶしさの中にいる


君をみて

 

のばしても


届かなかった手を


光の中に


のばす


消える君が


行方知れずのまま


この地上に残された


たったひとつの


想い出をたどって


どうしても


どんなことをしても


君に会いたかった







空に昇る星が


当たり前のように


輝く


そんな未来に


君を見つけては


笑いあう


今では


なくしてしまった


光景に


君を見た






あの日みた


光の中に


どうして君が


消えてしまったのか



今でも隣にいるようで


どれだけ泣いても


どれだけ顔を上げても


もう戻りはしない未来に


行く術のない未来に


どれだけ手をのばしても


届かない未来に


空を切った未来に


あの日の(いかづち)


あの日の稲妻(いなずま)


あの日の(ひかり)


あの日の怒りに


あの日の痛みに


消えるはずのない君に


消えるはずのない僕の心に


一部の隙もなかった天地に


突き刺さり


影すら無く


闇を


消し去った


想い出に残った


君さえも消して







それからの


長い年月を


無限の彼方に


追いかけては


見つからない


君の姿を


命さえ


恨めしい


自分の姿を


もう二度と


触れられない


君を


過去の中に


見つけては


繰り返される


時間の流れに


逆らって


どうしたって


戻れない日々を


祈っても


癒すことの出来ない日々を


君のいない日々を



視界の端に


とらえる


映り込む人影は


かつての君


自分以外誰もいないはずの空間に感じる気配


空白の時に


君をみつけた


まるで


暗闇の中に


寄り添うように


動く影


あたたかくも


ぬくもりは


抱きしめるように


泣いているように


僕に


入り込む


懐かしい


君の影




あたたかい


君の影が


僕をつつむ


リアルさは


現実を


忘れさせるほどに


遠く


かつて


描いていたはずの未来へと


僕を運ぶ


君の中にいる時間を


確かめあうように


やさしい匂いは


あの日からやって来た


君の匂い


ありがとう


ありがとう…


愛してるよ


愛してるよ…


君が


君がいてくれる


ぬくもりが


こんなにも


あたたかいなんて


こんなにも


愛おしいなんて


好きだ


好きだ…


愛してる


愛してる…


愛してるよ


愛してるから…


どうか


どうか…


離れずにいて!


離れない…


離さない!


どこまでも


どこまでも…


一緒だから…


お願いだ…


いかないでくれ!!

 




暗い孤独に


ひとりきりだった空間に


一瞬


さしこむ光


映し出される形は


あの日みた君


少しずつ


影が


空に昇る


目の前に


透明から


少しずつ


肌の


あたたかみを帯びて


赤みのさした


君の顔


君が


みえる


君が…




そっと


やわらかく


さしだしてくれたのは


あの日


届かなかった



あたたかく



感じる


君のぬくもり


飛び込む


抱きしめる


君が


君が


君が…


腕の中にいる…


どうしたって


戻れない日々の終わりを告げ


僕は


目の前の君を


抱きしめる


会いたかったよ…


会いたかったんだ


会いたかった…


私も…



だから…


生きてく


この世界で


生きていく…


離れないように


離さないように…

 

何度でも


何度でも


抱きしめる


離さない…


離さないから…


君を…



私も…


離れない


離れないから…


ずっと…


そばにいるから…


愛してる


愛してる


愛してる…




世界が


生まれ変わる


僕が


生まれ変わる


君が


生まれ変わる



愛してる


愛してる


愛してる…



世界の運命は


君のいる未来へと


変わる










昼咲月見草様と

黒猫虎様の

直近の詩と

鞠目様からのお題『「視界の端に映り込む人影」「自分以外誰もいないはずの部屋で感じる気配」』

を、受けて書かせて頂きました。……m(_ _)m

後書きは、黒猫虎様が、されましたように、

深く感銘を受けました

昼咲月見草様と黒猫虎様の詩へと、飛ぶように、

修正させて頂きます…。

出来ませんでした…m(_ _)m

申し訳ありません…。

せめて、昼咲月見草様と、黒猫虎様の詩を、表記させて頂きます…。

この度は、ありがとうございました…m(_ _)m

と、思いきや…

九傷様のおかげで、設定させて頂くことが、出来ました…。

九傷様…ありがとうございます…m(_ _)m


後書きより、更に進みますと、昼咲月見草様…黒猫虎様…おふた方様の詩へと、飛ぶことが、出来ます…。

是非、ご覧ください…m(_ _)m




・「こんな世界など滅びてしまえばいいと」作:昼咲月見草


https://ncode.syosetu.com/n1956gs/


<a href="https://ncode.syosetu.com/n1956gs/">「こんな世界など滅びてしまえばいいと」作:昼咲月見草</a>




・暗い詩よ、照らせ。(ポエム) 作者:黒猫闇


https://ncode.syosetu.com/n2976gs/



<a href="https://ncode.syosetu.com/n2976gs/">暗い詩よ、照らせ。(ポエム) 作者:黒猫闇</a>


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九傷様のおかげで、設定させて頂くことが、出来ました。 九傷様…ありがとうございます…m(_ _)m 「こんな世界など滅びてしまえばいいと」作:昼咲月見草 暗い詩よ、照らせ。(ポエム) 作者:黒猫闇
― 新着の感想 ―
[良い点] 色んな解釈が出来そうな奥深い詩ですね。(*´ω`*) 世界の危機はリアルなのか心証風景なのか。 彼女は本当に主人公と想いあってるのか、 本当に戻ってきてくれたのか、 それとも主人公が生み出…
[一言] 何度も読み返してみました。 何かを強く感じるのに、言葉にはなりませんでした。 冷たさとあたたかさ、それに振動が…。 感動しているのだと思います。 私は後半のところが畳み掛けるようで好きです…
2021/01/09 23:33 退会済み
管理
[良い点] 稲光って幻想的ですよね。 怖い部分もありますけど、やけに惹きつけられます。 そんな光景が目に浮かぶようでした。 [気になる点] リンクについては編集ページの上の方にあるランキングタグ設定の…
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