光を込めた祈り
ーこれはある街の1人の少女のお話
本を読むのが好きなだけの至極平凡だった女の子の物語ー
ある小さな街に永和という少女がいました。
永和は本を読むのが大好きなだけの普通の女の子でした。
温かい家族、明るい友人、沢山の本…
周りは優しいもので溢れていて毎日が幸せでした。
しかし、ただ一つ不安な事がありました。
それは「死」です。
本を通して世界を感情を知った永和は
誰も知らない、どの本にも明言されていない「死」という概念に漠然とした不安を抱くようになりました。
…そんな折に慕っていた祖父の死が重なったのは偶然としか言い様がありません。本当に急に、事故で無くなってしまったのです。
青ざめた顔に固く冷たくなった体。
物言わぬ肉片に成り果てた祖父の姿は不安を恐怖と変えました。
怖い、怖い、こわい……
今の優しくて温かくて大切な日々がこんなにも呆気なく壊れてしまうほど脆いものだと永和は初めて知りました。
そして、たった一人で逝ってしまった祖父の姿を見て
あんな風になりたくない。
1人は嫌、暗いのも怖いのも寂しいのもいや!
そう思った少女はその時に読んでた絵本と同じようにしました。
「かみさま、おねがいします。
わたしをしなないからだにしてください」
と拙いながらに毎日祈りました。
毎晩空に願いました
さて、その祈りは届いたのでしょうか?




