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『全ステータス10万』『鑑定』『風魔法』『異界物品取り寄せ』

主人公:省略

「やった、異世界に転生したぞ! 俺のステータスは……うわ、全部10万越えてる! 凄い!! さすが『全ステータス10万』スキル! その通りになってる!!」


「あ、あの、僕は通りすがりの村人なんだけど……ちょっといい?」


「ん? うわ、俺のステータス聞かれちゃった? ああ、悪いけどこのことは秘密にしてくれないかな、少年よ。あんまり騒ぎを起こしたくないんだ、フッ」


「いや、そうじゃなくて。僕の一番低いステータスは筋力なんだけど、これ見てもらえます?」


「ん? どれどれ……え、なにこれ? 一、十、百、千、万……340京?」


「う、うん。友達より500京も低くていつもバカにされてるんだけど……お兄さんホントに大丈夫? はっきり言って小石で転んで死んじゃいそうなんだけど。たったの10万しかなくて生きていける?」


「…………」




…………




「この『鑑定』スキルで掘り出し物を探して大金持ちになるぞ! うわ、本当にどんな物にも物品名とその値段が見える! これは凄い! よし早速どこかで荒稼ぎしよう……ここが蚤の市か。どれどれ、良い物はないかなぁ」


「おや、お兄さん。モノクル着けてないなんて今どき珍しいけど、大丈夫なのかい? 詐欺とかに会うよ?」


「え? 詐欺? あはは、大丈夫ですよ。僕には『鑑定』スキルが……あ、いえなんでもないです。ところでモノクルってなんですか?」


「知らないのかい? じゃあ蚤の市に参加するのはあまり賢いことじゃないよ。ほれ、俺のモノクルつけてみ」


「あ、はい、失礼して……え、なにこれ。品物の種類と値段がわかる……」


「おう、魔法でネットワーク作ってあってな。そこら中にある品物の種類や値段、品質に産出日、消費期限に賞味期限までわかるぞ。ダンジョンや未開の地の品物も値段がリストアップされるぞ。あと品質が良くて値段の高いモノクルだとお勧めの調理法なんかも調べられるらしい」


「……『鑑定』スキルよりよっぽど性能が上じゃないか……なんだよこのスキル、いらないじゃないか……げ、しかもこのモノクルくっそ安い。たった銅貨2枚って……」


「まあ簡単に作れるしな。うちの予備売ってやろうか? 古いけどまだ使えるぞ、銅貨1枚で構わん」


「……はい、いただきます……」




…………




「やった! この『風魔法』スキルがあれば俺は最強だ! 誰にも負ける気がしない!」


「ぷっ、今魔法って単語が聞こえたんだけど……マジで言ってるのかな?」


「おい、お前、今なんで笑ったんだよ。ムカツクな。女だからって容赦しないぞ?」


「クスクス、いや、できるならやってもいいわよ。どうぞどうぞご自由に」


「ああ、わかったよ。じゃあ食らえ! 風魔法トルネード!!」


「あー涼しい。ありがとね。にしても君、ずいぶん魔法下手だねぇ。いまどき赤ん坊でもこんな魔法使わないよ」


「なっ、直撃したのに無傷!? お、お前は何者だ!?」


「ただの町人だけど、まあこんなもんでしょ、魔法なんて。人間なら生理的に脊髄反射で防御魔法展開するから、魔法なんて掛けられても大して効果出ないよ普通。どうせ相手を攻撃するつもりなら混沌科学の方がまだマシよ。それでもだいぶ古いけど……」


「こ、混沌科学? なんだそれは」


「そんな事も知らないの? 魔法を進化させたのが魔科学で、そのさらに進化したのが混沌科学よ。常識でしょそれくらい。魔法なんて赤ちゃんが遊びで使うくらいしか普通使わないわよ。子供のおもちゃでも混沌科学でできた品物なんて骨董品与えたくないけどね」


「え、な、うえ? 魔法が物凄く古い技術、ってこと? じゃ、じゃあ俺の最強の魔法は……」


「ちょ、わ、笑わせないでよ。魔法で最強とか頭悪すぎ。三輪車で世界最速を目指すって言ってるのと同じよそれ」


「え……うそ……じゃあ俺は一体……」




…………





「異世界なんて文明の遅れた世界で暮らすのなんて真っ平(まっぴら)ごめんだね。だからこそ僕はこの『異界物品取り寄せ』のスキルを選んだんだ。これで日本と同じ生活を送りつつ、転売して大儲けできるはず。さて、早速身近な生活用品から取り寄せよう……」


「あーはいはい、そこの君。やめなさい。君だよ君、はい、手を止めて」


「え、あ、うわ早速見られちゃった。あのすいません、異世界の素晴らしい品物上げるから見逃してくれませんか?」


「あーもうこれだから最近の若い子は。ダメだよこれは、全部没収。まったく、こんなにたくさん異界の品物を出してきちゃって……」


「な、ぜ、全部没収って横暴だ! 貴様、日本の品物を我が物にして大儲けする気だな。最低のクソ野郎だな!」


「警官に向かってクソ野郎とはなかなかいい度胸をしている……いいから、逮捕されたくなかったら大人しく捕まりなさい。今なら事情聴取だけで済ましてあげるよ」


「え、警官? 悪徳商人じゃなくて? た、確かに警官っぽい恰好してる……あの、じゃあなんで没収なんですか? 別にいいでしょ、この世界の代物じゃないんだし」


「あのねぇ、異界取り扱い法って知らないの? 『異界の物品の収受、または役務の提供を受けることを禁ずる』って異界取り扱い法第31条1項に書かれているんだよ。ちょっと待ってネットで検索してから見せてあげるから……ほら、これ」


「……ほんとだ、書いてある……って、なんでこんな法律があるんだ!? 異世界なんて普通信じないでしょう!?」


「あのねぇ、たまに君みたいな子がいるから作られた法律なんだよ。異世界の品物を勝手に流出されると、市場の相場がぶっ壊れるわ商取引で混乱が起きるわ貨幣の異常な流入が起こって金融市場が大迷惑を被るわ碌なことが起きないの。だから君みたいに勝手に異世界の品物を取り寄せる子は厳重注意、最悪の場合身動き取れないように拘束したうえで禁固刑だよ。刑罰のところも見てみ」


「うわ……本当だ。2項に『特別な許可を得ずに異界の物品の譲渡または役務の提供を行った者は、一定の場合を除き、禁固10年または罰金金貨300枚の刑に処す』って書いてある……」


「でしょ。はい、君は初犯みたいだから注意だけで済ましてあげるけど、一応取り調べとかも受けてもらうからね。あと、君の身元保証人と相談して、月1回の出頭または監視の義務を負うことになるから、諦めてね」


「はい……」

白い老人「んー、没かな。データいらないし消しちゃおっと」



 じ、実はネタ切れ風味デス……あと2話しかネタが思いついてない……。

 その2話を書き終わったら、かなり長い休載になると思います。申し訳ございません。なんか思いついたらまた新しい話を書きたいと思います。

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― 新着の感想 ―
うんこの回は駄作ですらない。こんなの転生先に空気がある(成分が同じ)とは限りませんーはい死亡!(重力細菌ウィルスその他等)とかの子供の屁理屈と何も変わらない
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