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お父様に構ってもらう日
今日はアナトールがルーヴルナを構う番だ。
アナトールは今日のために死ぬ気で仕事を片付けた。
今日は完全にオフの日だ。
アナトールはルーヴルナに問う。
「今日は何をして過ごしたい?」
「ルナね、お父様にマッサージしてあげたいの!やって良い?」
「良いのか?もちろん私はいいが…」
ということで、ルーヴルナはアナトールにマッサージをした。
一日掛けて、途中途中休みも挟みながら、全身をマッサージした。
幼子の力とはいえ、一日掛けてのマッサージだったのでアナトールはすっかり日頃の疲れが取れた。
ルーヴルナはやり切った達成感に喜びの表情を浮かべる。
「お父様、気持ちよかった?」
「ああ、とても気持ちよかったとも。身体がすっかり軽くなったよ」
「よかったぁ」
とびきりの親孝行をしてもらえたアナトールはすっかりご機嫌で、とびきりの親孝行をできたルーヴルナもすっかりご機嫌だ。
ということでこの日はアナトールにとってもルーヴルナにとっても、とても有意義で素晴らしい一日となった。




