次は精霊との契約だ
国王は、今夜の家族との秘密会議で成果を発表した。
「ということで、ルーヴルナの魔獣はかなり強く美しく賢く魔術との相性がいいものを選んだ」
「それは良いですね、父上」
「ルーヴルナの護衛にも良さそうな子だね」
「美しい個体なら緊急時や用がある時以外にも、そばに常に侍らせることも良さそうだな」
「ルーヴルナに似合いの魔獣ですね」
そして次の国王からの報告にみんな驚く。
「そしてルーヴルナは…その魔獣との仲を一日で深めた。フクロウはフェリクスと名付けられ、ルーヴルナと楽しそうに戯れている」
「え、手懐かせるの早くない?」
「まあルーヴルナだからな」
「うん、ルーヴルナだからね」
「あの子が相手なら、すぐに懐く気持ちもわかるというものです」
ということで、国王の報告は終わった。
「では、次は何をしてあげようか」
「精霊との契約はどうですか?もう魔獣との使い魔契約は終わって、しかも懐いているなら…相性のいい精霊の召喚も容易でしょう」
「召喚して契約しちゃえばこっちのもんだしな」
「どうせルーヴルナ相手ならすぐに懐くでしょうから、いいのではないですか?」
「よし。なら明日は私がディオンという子と一緒に、ルーヴルナの精霊召喚と精霊契約を執り行おう」
アレクシがそう言うと、みんな同意を示した。
ということで、翌日の朝。
ルーヴルナは朝の支度を済ませると、家族と一緒に食事を摂り団欒を楽しむ。
そこで精霊召喚と精霊契約の話が出た。
「そういえばね、ローズがこの間精霊さんも見せてくれたの!水の精霊さんでね、とっても可愛かったよ!」
「それはよかった」
「じゃあルーヴルナ。今日私と一緒に精霊召喚と精霊契約の儀を行おうか」
「え、いいの!?わーい!!!」
ということでアレクシは、食後にルーヴルナを連れて中庭に行った。
そこにはすでにディオンが待機しており、ルーヴルナはディオンに手を振って走り寄った。
「ディオン先生ー!」
「姫君、走ると危ないですよ」
「うん!」
ルーヴルナはすっかりディオンに懐いている。
アレクシは可愛いものだと笑った。
そして、精霊召喚と精霊契約の儀をこれから始める。




