表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
眠り姫は夢をみない  作者: 鈴木チセ
国外逃亡編
59/70

サイドストーリー 伽耶王国滅亡の鍵

所々出てきた伽耶王国の大きめのピースです。

お父様から日記帳を手渡されました。




なぜこれを選ばれたのか分かりません。




私は洋の国で作られるビスクドールというものをお願いしたのですけれど。




なんでも宝石を埋めたらいいというわけではありません。




お父様は何もわかっていないのかしら。




いつもおっしゃるじゃない。






「月梨、人の気持ちを考えて動きなさい。」






こう、偉そうに言うのに。




御自分は考えなくてもいいということでしょうか。




しかしお姉さまが大公の息子と駆け落ちしてから、そんなお父様もおかしくなりました。




もともと尊大で、王家とはいえ父親らしさのかけらもありません。




愛ほど恐ろしいものはありません。




それが国を裏切る理由になるのですから。




お姉さまの異能は言霊。




恵まれたその異能は伽耶王国の発展のために使うことが望まれていました。




なのに、今回の駆け落ち。




しかし、よくよく考えてみたらお姉さまの勝手なのですよね、今回のことは。




お姉さまは私とは母親が違います。




私は正妻の娘。




だから月姓を名乗っているわけですし。




たしかお隣の華の国は伽倻とは違って正妻の子供でなくてもその家の苗字を名乗ることができるそう。




伽倻はその点がかなり厳しいです。




何故なら側室の子供は家の子供と認められないからです。




能力があれば養子に望まれますが。




側室の家は王直々に苗字を与えます。




それは名誉なことです。




女でも王から苗字を与えられるのですから。




そういうことでお姉さまの母親、音彩様は虹という苗字を賜りました。




お姉さまの名は虹藍。




お父様が直々に名付けました。




音彩様はお父様に特別目をかけられておりました。




しかし今回のことでお父様は音彩様を追放。




完全なとばっちりです。




私はお姉さまが大公の息子と幸せになることを絶対に許しません。




伽倻はお姉さまの言霊の異能に依存しているわけではありません。




しかし、然るべき手順さえふまず、責任を音彩様のみに負わせました。




私のお父様を悩ませ、美しかった紫の瞳から輝きを奪ったこと。




関係のないお母様までが洋の国に向かい、伽耶王国の名誉を守るべく動いたこと。




音彩様が追放されたこと。




ここまでの仕打ちを私の大切な人にしたのです。




私、月梨。




この月家の名にかけて誓いました。




お姉さまを私は許しません。




私の異能は「奇跡」を起こす力。




その奇跡が私達に都合がいいように起こるかは分かりません。




でも、私の思いが叶うというのならそれこそ特大の奇跡がお姉さまに起こればいいのです。




軽率な判断をした御自分を憎むほどの。




一生かけて後悔してください。




お姉さまの言霊じゃ消せないくらい強い奇跡を起こします。




お父様、せっかく日記帳を頂いたのに申し訳ございません。




月梨は自慢の娘でしたか?




きっとこの答えを知ることはできないでしょう。




私はお父様にこう聞く事ができないのですから。




音彩様、お姉さまのしたことを止められなくて申し訳ございません。




いつも凛と佇んでいるお姿に感動しておりました。




お義母さまとお呼びしたかった。




お母様、私に優しく語りかけてくださる声が大好きです。




王女の私に自由をくださってありがとうございます。




私の勝手な行動をお許しください。




私は動けない自分を許せません。




私は私の尊厳を守るために、自分の命全てを使ってみせましょう。




あなたが名をアイラと変え、誇りであるはずの苗字も捨てたことは把握済みでしてよ。




史上最悪の不幸があなたに訪れますように。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ