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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第一章 ヴァレリアとアナスタシア
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見てないようで見てる

ヴァレリア様と入れ替わったアナスタシアは、ヴァレリアの健康な体をたっぷり楽しんでいた

それは外に出ていよいよ発揮された

生きている事が嬉しい、楽しい!

しかし同時に、ゾッとするような視線を感じるのだった

「わはははは!! 最高の気分ですわ!」


 馬に乗るのは初めてではなかったが、入れ替わる前はいつも体のどこかが痛かったので、ヴァレリア様の体になってからどこも痛くならない。


(素晴らしいわ!)


「お嬢様〜! 少しペースを下げてくださいませんか?お嬢様の馬は速くて......」


 見るとエリーの目がぐるぐると回っている。


「あ、エリーごめん」


 言いながら馬の速度を落とした。


「初めての外だから興奮しちゃった」


「いくらなんでも飛ばしすぎです」


「ははっ、ごめんね! ちょっと速度落とすね」


 素晴らしい!

 生きている事が素晴らしい、何て素晴らしい体なの!目も良く見えるし......


「ほらエリー見てご覧、もうお城があんな遠くに......」


 ゾッ......


 な、何かしらこの悪寒は、悪寒というより

 視線?


 城のテラスでこちらを見ている王子と目が合った......

 気がした?


 ああ、国のしきたりで見張っているのか。

 ヴァレリア様が、城から去っていくのを。


 ズキッ......


(今の私はヴァレリア様ではない、ではないのに)


 何故か、胸が痛む。


「......でも、もう今更どうにもならないのだし......」


 ヴァレリア様のお父様にも今頃、通達(つうたつ)が行っている頃だわ。


「さあ、行きましょう?エリー」


 私は王子の視線を振り切るようにして、そうエリーに声をかけた。


入れ替わった方のヴァレリア様、あと少しで出てきます

アナのポテンシャル高すぎて好き


ここまでお読みくださってありがとうございます。

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