無知は罪なお嬢様
ユーリも仲間に加わり、やる事も決まって、とりあえず明日のために4人は酒場の2階部分の部屋で休む事にしたのだった
「おーい、そろそろ行くぞ。この酒場、上が宿になっているから今日はそこで寝るぞ」
「はーい!」とエリーが元気よく返事をし、「はい!」私がそのあとに続き。
はい‥‥‥
ユーリが私のあとに続き、小声で答えた。
ふふっ、なんだか学園時代を思い出しますわ。教師に返事を聞かれて、みんなが元気よく返事を返していた。
「あんま金出せねーからな。窮屈だが、大部屋でいいか?」
セトの言葉を受け、エリーが少し考えて言う。
「いえ、お嬢様と私だけ別室でお願いします。お嬢様にベッド以外で寝かせるわけにはいきませんわ! お嬢様、お金ありますよね?」
「えっ? ああ、ハイ」
私はゴソゴソと腰の袋を開けて金貨を取り出した。
「これで足りるかしら?」
「はぁ〜〜〜!? なんだよそりゃぁ!! お前金持ってたのかよ!!」
セトは私がお金を持っているのを知り、呆気に取られたようだった。セトに最初に出会った時の冒険での提案もあり、お金に関する事になると目の色が変わるのは仕方がない。金があるならそっちを出せと言いたげなセト。
「まあまあセト、良いじゃ無いですかその辺は。このお金は、もしもの時に取っておいた方がいいお金なんです」
エリーが若干怒り気味だったセトを宥める。
「う、うーむ、まぁエリーがそう言うなら‥‥‥考えがあっての事だろうが。そのかわりエリーはちゃんと回復しろよ! 明日から簡単とはいえ魔物との戦いが控えてるんだからな、金も全部貰うからな」
「はい! もちろん!」
エリーはいたずらっ子のように笑って見せた。
「ユーリ?私と一緒の部屋で寝ますか?」
何の気なしにユーリにそう声をかける。いきなりセトと同室では、初対面だし会話しにくいかなと思ったのだ。
「なっ//何を!//」
何故そんな反応?
「残念でした、ヴァレリア様は私と一緒です。ユーリはセトと同室よ?」
エリーが私を庇うように立ちはだかる。
「あら、私は一緒でも構わないのに」
「お嬢様は黙っててください」
何故かエリーが怒り気味で言う。
「あ、ごめんなさい」
エリーの気迫に思わず謝る。その様子を見てセトが爆笑する。
「全くこのお嬢様は、世間知らずにも程があるぜ」
見える見えるぞ!「セト先生〜!」
と呼ばれてエリーに抱きつかれるセトの困った姿が!(妄想です)
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