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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第一章 ヴァレリアとアナスタシア
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新しい仲間

立ち寄った村でパーティーの修羅場を目撃してしまったアナスタシア(ヴァレリア)

項垂れる男のネガティブな発言に、松岡修造ばりのウザさで迫るのだった!

「ぼ、ぼっちなんかじゃないです! 強く生きて!」


 私は見ず知らずの男に思わず話しかけてしまった。


 ああああ!!私の馬鹿!でもほっとけなかったの!


 私の声に気がついた男が振り向く。


 真っ黒なローブ、それに合わせた黒い帽子、紺色の髪、それにほうき型の杖。前髪が伸びすぎて、目が良く見えないけど‥‥‥


 この出立(いでた)ちは、魔法使いかな?


「あ、ああごめんなさい。つい‥‥‥貴方が困っているようでしたので」


 つい、話しかけてしまいました。男はいきなり話しかけられたにも関わらず、特に怪しむ素振りを見せず答えた。


「え? いや、お見苦しいところを見せてしまったようで、こちらこそ失礼」


 かなり礼儀正しい男性だわ。私がいきなり話しかけても何も言わないしぼっちにする理由がわからない。

 もしかしてメンバーにいじめられてたのかな‥‥‥


「お嬢様〜!」


 エリーが呼ぶ声に、手を振って答える。


「あ、これからどこか行く予定ですか? それなら僕はこれで‥‥‥」


 男が去っていく雰囲気を出してきたので慌てて止める。


「待って! 私この辺りは初めてなので、色々教えてもらおうと今から酒場に行くの! あの、よかったら貴方もご一緒にいかがですか?」


「‥‥‥そうなんですか」


 エリーが頭にはてなマークを浮かべてこちらを見ている。


「あのあの! もしよかったらこの辺のこと詳しく教えてくれませんか?私とあそこにいるエリーは、本当に冒険初心者で(一人は除く)」


 黒ずくめの男は少し俯いてボソボソと呟く。


「僕で良かったら、、あまり当てにならないかもしれないけど‥‥‥」


 それを聞いて、私は思わずテンションが上がって黒ずくめの男の手を握ってしまった。


「良かった!!」


「あ‥‥‥」


 あ‥‥‥つい!


「ごめんなさい! いきなり、馴れ馴れしくて‥‥‥」


「ふふッ、面白い方ですね。僕なんかに優しくしてくれるなんて、ありがとう」


 えっ、何この人。可愛い〜!!//


 その可愛いさに思わず抱きしめる!


 ムギュッ!

 黒ずくめの男はヴァレリアの胸に埋もれた!


「ああ! ごめんなさい、私また失礼なことをしてしまったわ! ごめんなさい」


「い、いえ! 全然、むしろもっと‥‥‥いや、なんでもないです//」


「ねえ貴方、もしも貴方さえ良ければですけど、私達と一緒に冒険しませんか?」


「えっ、良いんですか?」


 ヴァレリアは先程、男がパーティーから追放されたのを目撃してしまったのを正直に話した。男は参ったな‥‥‥見られてたなんて恥ずかしい。と帽子の端を下げた。


「もちろん大歓迎よ! ちょうど私たち、回復魔法は使えるけど魔法使いがいないの! 貴方魔法使いでしょ? その、詳しくはわからないけど、相手にダメージを与えるような」


「はい、まさに魔法使いです。相手にダメージを与えられます」


 そういうと彼は顔を上げて笑った。ずっと帽子に隠れてわからなかったが、笑った時に八重歯がチラッと見えて笑顔もとても可愛いらしい。


「そういえば貴方のお名前は何ていうの?」


「アレク‥‥‥いえ、ユーリです」


「ユーリね、これからよろしくね!」



アナスタシア(ヴァレリア)様はお城の中の事しか知らないのでパーソナルスペースが少しバグってます。

あと、多分天然です。


ここまでお読みくださってありがとうございます。


この話が良いと思ったら広告の下の☆に点付けて行ってくださいね!良くないと思ったら☆を無視して行ってくださいね!

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― 新着の感想 ―
[一言] パーソナルスペースが男性にとってはご褒美ですね♪ そう言えばエリーさんもだし!
[一言] 二人共肉食じゃないか(´;ω;`)ノシバンバン! というか黒いの!訳アリな素振りやめろ(ノД`)・゜・。
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