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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第一章 ヴァレリアとアナスタシア
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黒服の男

前回レクター王子が突然現れ、突然唇を奪われたアナスタシア(ヴァレリア)

しばらく困惑していたが、

持ち前のポテンシャルの高さと、外で食べる魚の美味しさにそんな事は忘れて(笑)、いよいよ本格的に冒険へと向かうのだった。

 焼き魚で腹を満たした後、テントを収めて、繋いでいた馬に(またが)った。


「エリー、俺の後ろに乗れよ、お前は馬の扱いに慣れてないだろ」


「しっ、失礼なのですわ!//私は少し走るのが苦手なだけで‥‥‥」


「いいから乗れよ」


「むむむ‥‥‥」


 セトがひらりと馬に乗り、エリーの手を引っ張って後ろに乗せた。


(ふふふ、セトとエリーのこのやりとり‥‥‥推せる〜)


 などと怪しい妄想をしながらしばらく馬を走らせていると、村があった。


「あれ?この辺りに村なんかあったかしら」


 地図を見ながら首を(ひね)る。


「この辺は割と土地が新しいからな。その古い地図じゃ載っていない村もあるだろうよ、せっかくだから寄ってみよう。うまい話が聞けるかもしれねぇ」


「さすがセトさん!情報の更新が早いです」


 そう言うとエリーがサッとセトの背に抱きついた。


「お前なぁ‥‥‥まぁまずはこの村で、一番情報が聞ける酒場を探すか‥‥‥」


 セトは呆れた様子でため息混じりにそう言った。

でもエリーの腕を振り払わないということは、満更でもないのだろう。


(くぅ〜! 推せるわ!何この可愛いカップルは! いやこの、二人とも無自覚の付かず離れずな距離感がまた‥‥‥)


 私はニヤニヤしながら二人の跡をついていく。側からみたらただの怪しい人物だろう。


 ふと、何やら会話が聞こえてきた。


『お前、今日でこのパーティーを抜けてくれないかな。お前がいるとその‥‥‥』


『お前の性格は命をかけて戦ってる俺らには負担なんだわ。お前の魔術は、一流なんだが』


『私達とは合わないみたい。ごめんね、ここでお別れよ、これ、貰ってね、今までの報酬』


 えっもしかして私、たった今パーティーの修羅場を見てしまった!?追放されたの??追放物なの?私は先程まで仲間だったであろうメンバーから別れを告げられ、項垂れる黒い服の男を見た。


(どうしようどうしよう〜! このままスルーしていいのかしら? でも彼酷く落ち込んでるし)


「またやってしまった‥‥‥ハァ‥‥‥なんで僕ってうまくやれないのかなぁ。またぼっち確定だ」


「ぼ、ぼっちなんかじゃないです!強く生きて!」


 私は見ず知らずの男に思わず話しかけてしまった。


次回は新キャラ登場です!


ここまでお読みくださってありがとうございます。

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