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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第三章 セト達の秘密
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番外編・バルカ学園 花組

こんにちは。今回はまたまたハナホジ学園です。

ハナホジして読んでもいいし、読まなくてもいいです。

「わはははは! 追いつけられるもんなら追いついてみな!」


 私は廊下に出て、レクター君を挑発した私は、神ファイブのメンバーを信じて走った!


「うわ、ヴァレリア。何をしている? 朝のHR始まるぞ!」


 その時私の背後からガルシア先生の声が聞こえてきた。


「わーそうだった! 先生ごめーん、一時間目には間に合うように《多分》帰ってきてると思う!」


 そうだったそうだった! そういえばこの番外編シリーズ、学園とかいいながら全然授業してなくて草!!


 ガルシア先生は私のクラスの担任で英語の先生よ! 自分が適当すぎる性格だからある程度私たちのわがままは許してくれるわ。


 今日の一時間目は何だったかしら? 現代文だったかしら?


 あれ? そもそも私は何で走ってるの? レクター君から逃げるため? は? 何で私があのクソアンチのレクター君から逃げなくちゃいけないの?? はなはだ疑問なんだが?!


 そう思った私は屋上へ駆け上がり、レクター君を待つ事にした! レクター君の事だ! きっと神ファイブのメンバーの攻撃をかわし、お得意のクソアンチセンサーで私を見つけるはずよ!


 は?そう考えたらレクター君って結構やばい奴やん! マジで憎いアンチクショウだな! ただしイケメンに限る事を平気でしやがる!


「まぁいいわ、この戦い受けてたとうじゃない! ひよってんじゃねぇ私!」


 私が屋上のフェンスでレクター君を待ち構えていると、屋上のドアノブがゆっくりと回された。


 ドキドキと高鳴る心臓! まるで口から今にも心臓が出てきそうな感じがする。なんで私はこんなドキドキしてるのかしら? 戦いが怖いから? いえ! ひよるな私!

 土砂降りの夜に誓ったリベンジを、今こそ果たすわ!


 ガチャ‥‥‥


 静かにドアが開いて、そこにいたのは。


 やはりレクター君だった。


 風がレクター君の髪をサラサラと撫でて、一層かっこよさアップ。

 なんだこいつ? イケメンは自然まで味方なのか? 少しは隙があってもいいと思う!


「ヴァレリア、終点が屋上とは。またテンプレな事をする。やはりおもしれー女」


「これが終点ですって!? ここはお墓よ! レクター君のね!!」


 そう言って私は渾身の力を込めて左ストレートをレクター君のボディにかました。


「へっ! ボディがお留守だぜ!」


「ははは、何をやっているのかね? 俺と遊びたいのか?」


 そう言ってレクター君は私の手をいとも簡単に取った。私はレクター君に手を握られ、握力でふらついてしまった!


 あっ、あかん! これはフラグだ!


「危ない! ヴァレリア!」


 そう言ってレクター君は私の体を横抱きにした。見える! 見えるぞ私たちの背景には薔薇が咲き誇っているのが。こんな少女漫画みたいな事ある? ねぇ! 誰か教えて!


「レクター君、何故そんなに私にこだわるの?? レクター君くらいかっこよかったら選びたい放題じゃない」


 何回かこういう会話をした事があるような気がしたけど、ツッコンだらキリがないのであえて私は聞いてみた。


「ヴァレリア、俺にはヴァレリアしかいない。ひと目見た時から、転校してきた時から俺は‥‥‥」


 私は慌ててレクター君の口を手で塞いだ!


「その続きは言わないで! レクター君は今までさぞかしモテてきたんだろうからさ、私でもいけるって勘違いしてるのよ」


「へほ、はへいあ」


「レクター君! 人の事軽率に『好き』とか言ったらダメよ! 私が好きなら、もっと私を知ってからにして!」


 そこで私はレクター君の口を解放した。


 レクター君は自分の唇をしばらく撫でていた。


「これから私が何をしているか、よく観察して! 本当に私を好きになったら告白していらっしゃい!」


 ははははは! ついに言ってやったぞ! これはテンプレじゃないだろう。なんせ私は自他共に認めるオタクなのだ! レクター君も私の本性を知れば戦慄する事だろう! 今日から震えて眠れ! レクター君。


「‥‥‥。わかった。ヴァレリアの言う通りにする」


 ニチャア‥‥‥私は心の中でガッツポーズを決めた!


「うん! じゃあとりあえず戻りましょうか! 教室に。一時間目が始まっちゃう。これでも私皆勤賞狙ってるのよ」


「えっ?それはいけない! ヴァレリア、俺に捕まれ。その方があっという間に教室に着くから」


 そう言ってレクター君は私の前でおんぶのポーズでかがんで見せた。お前それレクター君だから許される行為であって普通の人なら共感性羞恥で発狂するレベルだからな? その辺わかってる?? おん?


「だからなんですぐそうなるのよ!! レクター君はいちいち完璧すぎるんよ!!」


「はは、すまん。つい癖で」


 もお‥‥‥


 私とレクター君はアンダンテ(歩く速さ)で教室に戻った。

 朝のHRには出られなかったけどギリギリ一時間目には間に合いそう。


 レクター君は何も言わず、神ファイブにも目もくれず、自分の席に戻った。


 はぁ、男装作戦は結局失敗か‥‥‥


 ところでさ。


 なんでメトロノームなん!?



ツッコミどころが多すぎでしたね。いつもだけども。

メトロノームとは、ピアノ習ってる人ならわかると思うんですが、なんかピアノの側にいつも置いてあるカッチコッチいう奴の事です。


作者は昔ピアノの先生によくキレられてました。ピアノの先生って何故あんなにこわ(以下略)


ここまでお読みくださってありがとうございました。



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