第二章完結・エリーザベトの心境
王子がバルカ城でブランシュに会ったりシリウスがいなかったりでドタバタしている間、ヴァレリアはエリーから優しく講義を受けていた。
「うーむ?それだから私は大人の女性になったという事?」
ヴァレリアはエリーのわかりやすい講義を受けていた(笑)
「そうなんですよ、ですからお嬢様。この一週間は体を暖かくして、ずっと寝て過ごしてくださいね」
エリーはこの時ばかりはヴァレリアが城にいない事に感謝した。城にいたらどのような事情があろうと王子の婚約者として毅然として振る舞わなければならないからだ。
「ええ〜? 冒険したいですわ! それに料理も。私が体験したことのないような事全部したいですわ」
ヴァレリア様のこの性格では、城での生活は窮屈でしょうし。まぁいずれは戻らないといけないのですけど‥‥‥
「冒険は逃げませんよ! それに先程倒れたでしょう? お嬢様の身の回りの事は私に任せてください! お嬢様はお忘れでしょうが、一応王子の婚約者で、侯爵家のお嬢様なのですよ!」
「侯爵家かぁ‥‥‥。前にも言ったけど、私一度も挨拶していないけどいいのかしら? お金は何故か侯爵家の早馬が毎日届けてくれるのよね」
はぁ、とエリーはため息を吐く。
「ポンパドゥール家からご心配の手紙もないし、別にいいんじゃないですの?」
エリーは毒親育ちだったので親のことはどうでもいいらしい。
『俺様は絶対嫌だぞ! あの家に関わったから悪魔に戻ったんだからな! でもヴァレリアは好きだから良いように利用してやるんだ!』
「まぁニーズヘッグ! いつの間に入って来ていたんですの?」
エリーが驚いて声をあげる。いつからいたのだろうか。ニーズヘッグが入って来ていた。
『ヴァーリャが眠い時俺様も眠いんだよ』
「えっ?」
いつのまにかヴァレリアは眠っていた。ヴァレリアの胸元にニーズヘッグが当たり前のように入っていく。
「本当に仲のよろしい事で。それにしてもお嬢様。私の見間違いかもしれませんが、どんどんお美しくなっていきますね」
エリーがヴァレリアの寝顔を見ながらうっとりとした様子で言う。
「この赤毛も伸びて来ましたね」
エリーがヴァレリアの髪を撫でながら見て言った。
赤毛‥‥‥。確か王子はヴァレリア様のこの赤毛と紫の瞳がお嫌いだったわ。でも今はヴァレリア様にメロメロになって。婚約もして。こんな豪華な指輪もお贈りになって。
これもお嬢様の美貌と、不思議な魅力のおかげなのでしょう。
本当に人の心というのはわからないものですわ。
ごめんなさい短かったですわね!!土下座して謝ります。ヴァレリア様は侯爵家には当分近寄らない方が良さそうですね。
エリーにもなんか地位与えて苦しめて来た親にザマァして欲しいけど、毒親ってタカってくるからなぁ( ;∀;)難しいところです!
第三章からはセト達の秘密に主にフォーカスして話していこうかな〜と思っています。
ここまでお読みくださってありがとうございました。
みじか!内容うっす!と思った方は広告の下の☆に点を‥‥‥
いや、付けないでください。笑
ご拝読ありがとうございました!また読んでねー!