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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第二章
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番外編・バルカ学園 花組

しばらく変な話が続いたので、今日はもっと変な話を書きたかったので書きました。

無視してもいいです。

 私はシリウス。この花組の学級委員でありバルカ学園の生徒会長であり、さらに学園のイケメンランキングの神ファイブの一人だ。

 神ファイブ、どこかで聞いた事がある人もいるだろうがこの話はフィクションだ! その事は頭の隅に追いやっていてほしい。


 神ファイブ、人呼んで花のイケメン五人


 ハンニバル

 テセウス

 ユーリ

 フランシス

 

 そして私シリウスがその神ファイブの一員だ。五人とも同じクラスであり、そのため休憩時間にはそれぞれのファンクラブの女子が黄色い声を上げるのが恒例であり、学外にもファンクラブがあるくらいだ。


 親子が入っているのだが?というツッコミはこの話がフィクションだという事(以下略)


 そしてこのクラスには何より美しいマドンナが二人いる! アナスタシアとヴァレリアの二人だ!


 アナスタシアの方はヴァレリアにバリバリ嫉妬の炎を燃やしている為、私たち花のイケメン五人組にはしばらく無関心だったようだが、最近ハンニバルの方をチラチラ見て気にしている様子だ。ヴァレリアの方はいつも夢見るような瞳で本を読んでは「ドゥフフ」と謎の笑いをしている。ヴァレリアに至っては完全に我々神ファイブには無関心である。


 人によってはその姿が気持ち悪いと見えるだろうが、ヴァレリアはその不気味さをその美貌と不思議な魅力で相殺している。


 私はそのヴァレリアに恋をしている!

 最初は何とも思っていなかったのだが、ある日私が教科書を忘れていた時だ。

 私とした事がァァァァ!!と頭を抱えていると、その授業の教科書を貸してくれたのがヴァレリアだった!あの時のヴァレリアの笑顔は忘れられない。その時に私は恋に落ちたのだ!


「で、でもヴァレリアは? 教科書がなくてはヴァレリアも授業が受けられないだろう?」


「私は大丈夫なの! ウフフ! 見て?」


 そう言ってヴァレリアが出してきたのは、表紙は教科書、中身は漫画というエセ教科書だった。


「私こういうの読みたい時の為にいつも用意してるの! ウフフ!」


 あ‥‥‥好き。


 ヴァレリアのいたずらっ子のような笑顔にノックアウトされ、あっという間に恋に落ちた私は、次の日から猛烈にアタックを開始した!


「ヴァレリア! 一緒に帰らないか? その途中でカフェでも」


「えっ! じゃあ私も付き合ってくれる?! 実は今日発売の漫画があるの! 『華のイケメン組に私が男装して潜入調査!?即バレして取り合いに!?』て漫画なんだけどさ、電子書籍がなかったんだよね〜! お願いシリウス! 私と一緒に探して?」


「あ、ああ//もちろんだとも!」


 私が世界が明るくなるのを感じた! 次の日もその次の日も、私は口実を設けては何かにつけてヴァレリアを誘った。


 そんな幸せな日々を送っていた時だった。ヤツが転校してきたのだ! まるで私とヴァレリアの仲を引き裂く悪魔のように!!


「レクターだ。よろしく」


 シーンと静まり返る教室。それもそうだ。レクターはこのクラスの誰をも凌駕するほどのイケメンだったのだ!

 それまではハンニバルが一番イケメンだと【ハンニバル以外は】思っていたが、ハンニバルとは比べ物にならない。

 非の打ち所がないとはこういうのを言うのか! というほどレクターのイケメンレベルはダンチだった!


 それになんだこのオーラ! イケメン以外ではなく、王者の風格を感じさせるぜ!?


「じゃあレクター、君にはとりあえずあの空いてる席に座ってもらおう」


 そう言ってガルシア先生が指を差した方向には、堂々と早弁をしているヴァレリア‥‥‥。の隣りの席だった!


 これはフラグだ! よくある少女漫画のフラグ!


 ヴァレリアは早弁に夢中で気付いていない様子だ。


「おいヴァレリア〜? 君はいつも早弁しているな。君の隣りに座るのは転校生のレクターだ。挨拶をしなさい!」


 ヴァレリアはそこでやっとレクターに気付いたようで、隣りの席に目を遣る。


 レクターとヴァレリアの目がバチッと交わされる。


 ヴァレリアは特に気にした様子もなく、レクターに挨拶をした。


「あなたレクター君ていうのね! 初めましてよろしくね!」


 その途端、レクターの青い瞳が揺らいだ気がした。


 レクターがヴァレリアの机を叩いてヴァレリアの顔を掴み、自分の方に向けさせる。こ、この展開は! どこかで見たことあるぞ!?


「お前、ヴァレリア‥‥‥。この俺を見ても何も感じないのか?」


「感じるって何を? 波紋みたいなやつ? さてはオメー勧誘か?? その手には乗らないわよ!」


 ヴァレリアは何を勘違いしたのかトンチンカンな言葉を繰り出す。


 ガルシア先生はこちらに背を向け肩をビクビクと震わせた。笑いを堪えているのだろう。私も今のヴァレリアの答えは意味がわからなすぎて、思わず笑いそうになった。


「それより離してくれる!? 私今食べるのと漫画を読むので忙しいの!」


 そう言ってレクターの手を跳ね除ける。


 レクターは自分の跳ね除けられた手とヴァレリアの顔を困惑顔で行ったり来たりしていたが、やがてフッと笑った。


「おもしれー女‥‥‥」


 ほら早速フラグ回収しちゃったじゃん!! せっかく仲良くなったのにこれヴァレリアを絶対横取りされるパターンだ! もうやだ!


 私はこの日、絶対フラグを回避してみせると誓ったのだった! だってこのままじゃ当て馬確実だもんね!? そうはさせるものか!


 こうして私シリウスと、転校生のイケメンレクターとの戦いの火蓋は私が【勝手に】切って落としたのだった!



キャラはバルカ城のメンバーですが、性格はちょいちょい違います。ヴァレリアとアナスタシアはすでに入れ替わり状態です。番外編ではアナスタシアは虚弱体質という設定は無視です。何もかも本編を無視して趣味に走りました。

完全に私の自己満足の回ですすみません汗


ここまでお読みくださってありがとうございました!



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― 新着の感想 ―
[一言] すっ飛ばしてココだけまずは読みに来た! あかーん!マジ笑いすぎてしまった(*°∀°)=3 ってかこっちの続きも超期待!
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