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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第二章
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鈍ちん同士!

前回、ヴァレリア達が冒険に出る度にトラブルに見舞われるのは自分のせいだと言って小さな体をさらに縮こめるニーズヘッグ。ヴァレリアはその話を真剣に聞いていたが‥‥‥

 俺様は昔はそこそこ強かったが、レクターに魔力を抑えつけられたせいで、だいぶ小さくなってしまって契約もヴァレリアに渡ってしまった。


 俺様は、思えば最初からそんな事しなければよかったと思ってる。当てつけでヴァレリアに取り憑くなんて。でも‥‥‥


「ニーズ?」


 俺様は多分寂しかったんだと思う。大戦を嫌がって地下に身を潜めていた時も、悪魔になって祠に閉じ込められていた時も、「なんで俺様がこんな目に」と言いようのない怒りに燃えていたけれど。今にして思えばずっと俺様は寂しかったんだ。


 ヴァレリア、これからも俺が受け取ったアルマの枝のせいでお前に迷惑をかける事もあるかもしれない。


 それでも俺様と一緒に居てくれるか? 俺様は、もう一人になりたくない。


 寂しいよ。サミシイヨ。暗いよ。怖いよ‥‥‥。もうこんな思いはしたくないよ!!


「ニーズヘッグ‥‥‥!」


 私はたまらなくなってニーズヘッグを抱きしめた。


「当たり前でしょ? あなたはもう私の一部よ。家族よ。あなたは私のために悲しんでくれる、あなたは私の喜びを自分の事の様に喜んでくれる! 私とあなたは一心同体よ」


 ニーズヘッグも、私と同じだったのね。孤独で、寂しい過去をずっと引きずって。私はニーズを抱きしめながら、思わず涙した。


 * * *


「ふーん? つまりお嬢とニーズヘッグはその金色の枝が原因で悪魔やわけのわからない奴らを引きつけていると?」


「はい。何故惹きつけられるのかはまだわかっていませんが、そのアルマという女神は恐らく自分の体の一部を枝に変えてあげたのではないかと」


「あー、昔の神とかよくやるよなそういう事。女神の体の一部ねぇ。なんか知らんがありがたがって寄ってくるのかね?」


 セトがつまみを食べながら言う。


「恐らく。引き寄せられている悪魔の方も無意識のうちに惹かれているのでしょう。でも僕が心配なのはそこじゃありません。この事をヴァレリアさんが知ったら‥‥‥」


 恐らく優しいヴァレリアさんのことだから、僕たちの事を思って離れてしまうのではないかと。


「冒険をやめるか? 俺たちのパーティーを解散するか? ニーズを引き連れて一人で行ってしまうってか?」


 セトの言葉に、ユーリはしょんぼりとした様子でゆっくりと首を縦に振った。


「ははは! お嬢様はもうそれは無いと思うよ。みんなを信用しているし、何より王子に惚れてるしな」


 オシリスがそう言って笑った。


「えっ?俺?」


 それまで黙っていたレクターが口を開く。


「これでも酒場のバーテンだからね、人間観察はできる方なんだ。お嬢様は王子にメロメロだよ。だからパーティーを解散などはあり得ないと思うけどな。お嬢様自身は気付いて無いみたいだけどね」


 それに何よりお嬢様はもう王子と婚約してるじゃないか。


「はは、違いない。ユーリ心配しなくても大丈夫さ! お嬢は王子と婚約した後も冒険に参加しようと思ってる事だし、いざとなったら悪魔化できるんだぜ? 今さらそんな理由で立ち去りはしないだろう」


 レクターがハァ、とため息を吐くのをオシリスは見逃さなかった。


「ははは色男さん、今の話を聞いて何故ため息なんかを吐く必要が?」


 そこでレクターは最近のヴァレリアがよそよそしい事を打ち明ける。


「最近ヴァレリアがおかしいんだ。抱きしめてもギクシャクしているし」


 オシリスはニヤニヤしながら頷いている。


「それはお嬢様に聞くしかないな。大丈夫、良くない話じゃないと思うよ」


「そ、そうなのか? 俺が聞くしかないのか?」


 レクターが驚いたように言ってオシリスを見る。


「そりゃもちろん、王子はお嬢様の婚約者だろう?」


「ハハハハハ! 王子様はそこいらの魔物に対しては無敵なくせにお嬢の事だけは未だにわからんのだなぁ!」


 セトの豪快な笑いが店中に響いた。



すみません今日の話はちょっとつまらなかったですね?解説の話はどうしても説明くさくなるので私も苦手です汗


レクターとヴァレリア様は何で婚約した?レベルでお互い鈍ちん同士ですね。


ニーズヘッグ寂しかったんだね!俺様とか言って偉そうだけど何か可愛いんだよなぁ。


次回はまたうまくいきそうで行かない二人のラブコメが見れるかもしれないし見れないかもしれない。


ニーズヘッグがずっと寂しかったの可愛いと思った方は広告の下にある☆に点をつけて行ってくださいね!

いいからラブコメ早よ!と思った私は私も続きが早く書きたいですね!


ご拝読ありがとうございました。また読んでくださいね。



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