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ヴァレリアとアナスタシア  作者: 杉野仁美
第二章
142/269

ニーズヘッグと金の枝

スキドブラドニルの件が片付き、翌日早速レクターはオシリスに文句を言いに行ったのだった。


※説明が長いので読みにくいかもしれないです。

 翌日、オシリスの酒場で俺はオシリスに対して怒っていた。ヴァレリアとエリーはガロの別荘に一旦戻っていた。


「おいオシリス! 何が騒音の依頼だ! あんな高位の悪魔が居るなんて聞いてないぞ!」


 俺の言葉にオシリスはびっくりした様子で俺を見る。


「高位の悪魔!? そんなの初めて聞いたぞ?」


「ああ、おかげでみんな気絶してしまった。危うく全員死ぬところだったぞ。俺が居たからいいものの(まぁ俺のオーラのせいでみんな気絶したんだけど)」


「お前の依頼色々と穴があるよな。俺は着いて行ってないからわからんが、何の因果か‥‥‥」


 セトがそう言いながら酒をあおる。


「うーむ、今までこんな事はなかったんだけどなぁ。今回のはユーリを狙っている悪魔じゃなかったんだよな?」


 オシリスはセトから色々聞いていて、ユーリを狙う悪魔の事も知っていた。


「‥‥‥。原因はお嬢じゃないのか?」


 セトが言いにくそうに口を開く。


「えっ? ヴァレリアさん?」


「俺も一人で傭兵していた頃はあんまり変なやつに出くわさなかった。お嬢が参加するようになって、急におかしなやつが出てきだしたんだ。悪魔と人間のハーフだろうお嬢は。それが原因じゃないのか?」


 その言葉を聞いてユーリがもしかして。と思い出したように口を開く。


「これはお父さんの記憶と、ヴァナルカンドが話していた事なんですが。気の遠くなるほど昔のこと。人間と悪魔がまだ大戦をしていた時、ニーズヘッグは大戦には参加せず、悪魔にも人間にも見えない地下の深いところでただ(うずくまっ)ていたそうなんです」


 地下深く。冥界、地獄と言われる所で。


 * * *


「なぁヴァーリャ〜? 俺様達ってさ〜、行く先々でトラブル起こしてるような気がする」


  ニーズヘッグとヴァレリアは、領主ガロの別荘の、ヴァレリアのために用意された部屋で話していた。エリーは買い物に行っていて居なかった。


「そう? たまたまじゃない?」


「いやたまたまなんかじゃない! 俺様も最初はそうだ、て思ってたけど、行く先々で変な事に巻き込まれるのはやっぱ俺様がヴァーリャにくっついてるからだと思うんだ!」


 ヴァレリアはニーズの珍しく真剣な面持ちに少々驚いた。


「ん? どういう事? 最初から説明してニーズ。何故そう思うのか心あたりがあるのでしょう?」


 冒険者の鎧とパンツ、ブーツを脱ぎ捨て、白い寝衣(ねまき)に着替えてヴァレリアはベッドに横になった。


「私もう今日は何もしないわ。レクターもユーリもセトも酒場にいますし、私はお酒が飲めないし! さあ話を聞きましょうか」


 そうヴァレリアが言うと、ニーズヘッグはパタパタと小さな羽根を羽ばたかせてヴァレリアの膝にちょこんと乗って話し始めた。


「ヴァナルカンドが言ってた大昔の悪魔と人間の大戦さ、俺様も知ってたんだ。でも俺様大戦とかそういうのめんどくさくて、ずっと地下深くに潜っていたんだ」


  で、俺様が潜っていた所がたまたま死者が集まる地獄だったんだよ。地獄だから集まる奴らは死んでるし、まぁ幸いにも俺様に反抗できるやつなんかいなかったからそれは良かったんだけど‥‥‥


 俺様はとにかく目立ちたくなかった! 俺様その時から結構強かったけど、俺様の意志関係なく大戦に巻き込まれるのは嫌だった。


 大戦も終盤に差し掛かった頃、俺様はやっと地獄から這いあがろうとしていた。その時に出会ったのが、アルマだった。 


 アルマは死者じゃなく、女神だったんだ。


 恐らく大戦の混乱の中で地獄に逃げてきたらしく困っていた様子で。女神のくせに案外ドジなんだなと思った俺様はそのアルマを地上に上げてやったのさ。


 俺様はアルマに助けてもらったお礼にと、いつか役立つ時が来ると言われて金の枝をもらい、ずーっと翼の間に隠していた。


 その後戦争が一段落して、悪魔の力が弱まった頃、ふらふらしてたら広大な敷地と権力を持ったやつ、つまりヴァレリアの先祖にとっつかまって勝手に神さまとか言って(まつ)られてさ、まぁその間はよかったよ、俺様のおかげか知らんが領地は栄え、領主は確固たる地位を築いたからな? その内その先祖の代も途絶えて、時代が変わり、すっかり忘れられた俺様は悪魔ニーズヘッグに元通りさ。


 その頃には俺様はすっかり魔力を失っていて、ひとりでは実体化できなくなっていた。だからヴァレリアに取り憑いたんだ。祠に縛り付けられてだいぶ腹立ってたからな! 半分当てつけだったのもある。


 俺様はヴァレリアに取り憑いてからも、ずっと羽の間にアルマの金色の枝を隠し持ってる。俺様達が行く先々でトラブルに見舞われるのは、多分そのアルマの枝が原因じゃないかと思ってる。


 でも俺様嬉しいんだ。ヴァレリアに会えたから。それがアルマの言っていた「いつか役立つ時」なのかはわからないけど。


 そこまで言って、ニーズヘッグはクルンとヴァレリアの方を見た。



ごめんなさい長くなりそうなので中途半端になりました。

ニーズヘッグ‥‥‥。パタパタ可愛い♡

金の枝ってなんでしょうね?どうやらニーズの持っている金の枝がこれからの冒険の鍵になりそうですね。

あれ?前回のヴァレリア様のラブコメはどこへ?


ここまでお読みくださってありがとうございます。


ニーズヘッグが可愛いと思った方は広告の下にある☆に点を付けて行ってくださいね!

ええからラブコメ早よと思った私は私も早よ読みたいです!(意味不明)


ご拝読ありがとうございました。また読んでね!

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