私はシリウス
今回は私の大好きなシリウスの独白です。
ああ可哀想なシリウス、君は何を語るんだい?
私はシリウス。
今はレクター王子の従者を務めている。だが実質今のバルカ王国は私の力で成り立っているようなものだ! 宰相のレオナルド枢機卿は真面目な方だが権力には興味がなく、暇を見つけては祈りを捧げる日々。最近ではバルカ城の事より学園での行事の方に力を入れているようで、滅多にバルカの宮殿の方には顔を出さない。
レクター王子の影武者のテセウス様は引きこもり、腹違いの弟君の第二王子のハンニバル様は毎日せっせとアナスタシア様の元に通っている。アナスタシア様など、虚弱で痩せぎすなのに。意味がわからない。
私は肉感的なヴァレリア様の方が‥‥‥。あの豊満な体、くびれた腰。触れてみたいぐへへ‥‥‥。と、ゴホン私としたことが取り乱してしまった。
あ、でもヴァレリア様はレクター王子と旅に出ていたのだった。
畜生! レクター王子が心変わりなどしなければ、今頃私にもヴァレリア様と結婚するチャンスがあったのに‥‥‥
「えっ今のどうやったんだ? フランシスもう一回見せてくれ」
「俺ももう一回見たいです。ガラスの置物に命を宿らせるなんて、俺の研究がガラクタに思えてくる」
「ハハハ、ユーリを助けたい一心で編み出した魔法だったんだが、結局使えず仕舞いだったから意味なかったな。ところでテセウス君は何の研究をしているの?」
私の後ろで呑気な声が聞こえてくる。
やめろ、話すな。魔法など、馬鹿らしい‥‥‥
シリウスは魔法や非科学的なものに無関心だった。無関心というより、ただ単純に怖いのだ。この世で証明できない何かが存在していることが。
「シリウス君?」
フランシスの声だ。ユーリに似ている。ユーリ、あの極めて平凡な、陰気な男の父親がなぜ‥‥‥。何故、ガルシア様の親友なのだ。私はガルシア様が魔法学校に通っていたのは歴代国王の記録で知っていたが、そこで知り合った人の事など知らない。もしかしたら書いてあったかもしれんが、そもそも私は魔法自体に興味がない。
「‥‥‥。しばらく出かけてきます。この城は少しの間皆様にお任せしますので」
「そうだな。シリウス君も長い間城に縛り付けられていたのだからな、羽根を伸ばしたい時もあっただろう。ゆっくりしてきたまえ!」
ガルシア様の声に私は振り向き、一礼をして部屋を出ていった。意地でもフランシスなどには礼をしない!
バタンッ!
その場に残された三人は各々の想いを吐露する。
「俺あいつ嫌いだよ、確かに仕事はできるかもしれないけど、プライドが高すぎるんだもん」
「そうだなぁ。私もこの城を離れてずいぶん経つが、レクターとは真逆のタイプだな、真面目すぎる! まぁレクターみたいに力は強いが自己中で我儘な男にはシリウス君のような男位がちょうどいいのかもしれんな! 知らんけど!」
「ハハハ、ガルシアがそれを言うのか‥‥‥。さすが親子というか何と言うか‥‥‥」
私がいなくなった途端に好き勝手に言いおって‥‥‥
「馬車を用意しろ!」
シリウスはぷんすかしながら馬車に乗った。
改行忘れてましたすみません読みにくかったですよね!
せっかく私の大好きなシリウスのソロパートなのに!
シリウス嫌われすぎワロタ。
お前ら(特にガルシアとテセウス) そういうの良くないからな?
シリウス君は、シリウス君はな、ただ真面目、ただ真面目なだけなんじゃー!!(大事な事だから二回
ハァ、ハァ、ハァ‥‥‥
ここまでお読みくださってありがとうございます。
あなたはシリウスが好きですか?好きな方は広告の下にある☆に点を付けて行ってくださいね!ただのムッツリスケベやんと思った方は正解です☆を漆黒に染めて行ってくださいね。
ご拝読ありがとうございました。また読んでくださいね!