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マリアが兵士達との話を終え歩いてきた。
「二人とも待たせたわね。皆んなが解放してくれなくてね」
「それだけ皆に慕われているのですから、いいじゃありませんか」
「そうね。私についてきてくれる皆に感謝しないと。
それはそうと巫杜に聞きたい事があるんだけど」
マリアは突然真剣な顔で私を見た。
「どうしたのよ突然」
「あなた!!! 私が真面目に話してる時に! 食事してたでしょ!」
「へ?」
(あ?あれ???真剣な顔だったのに、そんな話?)
「私がいいと言ったんですよ。それに聞きたい話はそれじゃないでしょ!」
リザは首を左右に振りながらため息混じりに言った。
「いやぁぁぁ。いい食べっぷりだったからついよつい!
でぇどうだった食事は美味しかった?」
「えぇ! 凄く美味しかったわ!」
「ならよかったわ。食事の問題はないし本題に入りましょう」
マリアはもう一度真剣な顔をし、今度は私の隣に座った。
「でね。巫杜はどこの国の人なの? 人間の中に力が強い人がいるなんて、聞いた事もないのよねぇ。
それも鉄の門を吹っ飛ばす力だなんて普通なら噂くらいは聞いてないとおかしいでしょ」
巫杜はうつむき両目を閉じて考えた。
(ここで嘘をついても、この世界の事をろくにわかってもいないのに適当な事を言ってもどうせすぐバレるだろうし得策とは思えないわねぇ。
それにこの世界にこれたのなら!
きっと!!帰る方法もあるはずよ!!!
あるぅわよねぇぇぇ。まさかないなんて事はぁぁぁぁ・・・・・・・
えぇぇい!!考えていても仕方ないじゃない!!!!!
帰るためにはどの道!!!情報収集が必要なんだし!!
ここは正直に話して協力して貰うのが無難よ!!!)
巫杜は拳を握りしめるとダン!!!っと立ち上がった。
「覚悟を決めたみたいね」
「そうみたいですね」
マリアとリザは小声で話した。
「その、信じてもらえないかも知れないけど。私違う世界から来たんです!!!!!」
「違う世界かぁ。信じがたいけど巫杜の力を見せられたら、嘘とは思えないわねぇ」
「そうですね。あんな力聞いたこともありませんし」
「あ・・・あれ?・・・あっさり信じるのね2人とも」
巫杜は口を半開きにしたまま目をパチパチとさせていた。
「まぁ信じられないけど巫杜が嘘を言ってるようにも見えないからね」
「ですね」
「そ そっかぁ。はぁ二人とも信じてくれてよかったぁ。
それでね。聞きたい事があるんだけどぉ」
巫杜は両手をおがむように合わせて話した。
「元の世界に帰る手がかりとか知ってる人とか何でもいいんだけどわからないかなぁ?」
マリアとリザは互いに相手の顔を見て話した。
「私は、わからないわね。リザはどう?」
「そうですねぇ。私もわかりません」
「そっかぁ。そりゃそうよねぇ」
「とりあえず書物に詳しい方に聞いてみてはどうですか」
「そうね。書物に詳しい人なら何人か知ってるから、調べるように頼んでおくわ」
「ありがとう!2人とも!!」
(まぁそんなに簡単に帰れるとは思ってなかったけど、とりあえず2人に誤解とかされなくてよかったわ。
ん?なに?)
マリアは巫杜が違う世界に来て辛い思いをしていると勘違いをし
巫杜の頭を胸元に抱き寄せ、頭を撫で始めた。
「へ!ちょちょマリアァ!グ!ググフゥゥゥ!!!!」
「辛いでしょ。泣きたければ、私の胸で、いくらでも泣きなさい」
(何かしらマリアは優しいんだけどなぁ。どこか抜けてるのよねぇ。
てか何この胸!!!前回抱き締められた時も思ったけどデカすぎでしょ!!!
メロン!いやこれはスイカよスイカ!!!)
リザはマリアと巫杜の状況を呆れて見ていた。
(はぁ何あれ。巫杜の頭がマリアの胸の谷間に押し付けられてる。
あれで慰めてるつもりかしらマリアは
。
それに巫杜は落ち込んでるようには見えなかったでしょうに。本当にマリアは抜けてるわね。
あら?)
「グフゥゥゥ!!!グフゥゥゥ!!!
ぐるじぃぃぃぃ!!!!!」
(死ぬぅぅぅぅ!!!胸で窒息死とかどんなギャグよ!!!)
マリアに抱き締められた巫杜が両手を広げバタバタとさせていた。
(あのままだと死ぬわね。どこまで抜けてるのかしらあの子)
「マリア!マリア!!!もういいんじゃない」
「あらそう」
巫杜はマリアから解放された。
「ぜバァぜバァぜバァ!!!カハァァァァ!!!」
(助かったァァァァァァ。マリアなんて恐ろしい技をぉぉぉ!!!
とりあえず悪気はないんだしお礼を言わないと)
「ありがとうマリア。お陰で楽になったわ。あとリザさんもありがとう」
「いいのよ気にしないで?リザも?」
リザにもお礼を言う巫杜を不思議そうにマリアは見ていた。
「どういたしまして」
今回は細かい動作や表現を書いてみましたが。
なんだか読んでてごちゃごちゃしてて読みにくくなった気がしますね。
しばらくは表現多めで書いてみます。