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『或る小説的思想集』

『都市が壊滅する思想』

『都市が壊滅する思想』



新しい街では、新しい現象が起こり得る。そのことを忘れまいと、決心して進む。

すると、滞在するその街は、人々が集まりだし、都市が現出する、まるで、蜃気楼の様に。



思考の回路は、決して簡単ではない。それは、何時からからか忘れたが、少し、自分で何を言っているのか分からない。

絶体絶命のはずなのに、意外と心地が良いのは、物事が収束せず、拡大しているからだろう。



何れ、人生に捨てられるまで、生命の躍動は暗闇でも昼間でも同質に鳴ることが明白だ。

だから、割りと都市がどうなるか、などという事は、今の自分には自明のことだった。



ただ、例えば戦争で都市が壊滅する時、人々は自らが創り上げた街を懐かしく思うと同時に、もうその先の新しい都市の事を考えなければしけない。

それは、虚しいことでもあり、流転する川の様に、何かを飲み込まれるのは当たり前の事だと都市自体が言う。



物事の想像力というものは、結局、自己の人生に照らし合わせた認識に留まるのだろう。

自分が理解したことのない世界を、理解しろと言う方が、無論、無理難題なのだ。



都市が壊滅する思想とは、結局、自己が壊滅する思想と言っていいだろう、同一現象である。

だから、破壊から再生へ向かう時、都市が向かうのではなく、壊滅都市に居た人々が、再生へと向かうのだ。

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