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天使とすごした10月4日  作者: 直木 新
4/28

4話

 目の手術以降、僕の容態は何故か日増しに良くなっていった。


 体が動かせるようになった。

 手は、箸が使えるようになった。

 足のリハビリも進み、少しの距離なら自力で歩けるようになるまで回復していた。


 やることが色々増えて、本を読む時間を、あまりとれなくなっていった。

 それでも、日々が以前よりずっと楽しくなっていた。

 樹里のおかげだ。


「そろそろ誕生日だね」

「覚えてくれてるんだ、嬉しいな」

「わたしたち、双子だよ?」

「あっ、そっか、同じ日だよね」

「そうそう」


 そう言われて気づいた。10月4日は二人の誕生日だ。


「その日にね、今度、外で遊ぼうよ。どっかで」

「中庭で?」

「ううん、病院の外」

「許してもらえないよ」

「わたしが許可をとります」


 泣き虫の樹里が胸を張る姿は、どことなく頼りなさげで頼もしかった。


 そして、看護師さんが付き添うことが条件で、外出することが決まった。


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