紫陽花の頃
庭が紫陽花で、彩られる頃、尖閣では、留が、自衛隊員の前で、
試作した武器の試し打ちをしていた。
手のひらくらいの小さなミサイルは、敵設定の逃げまわるラジコンカー
を正確に、追撃した。
ジープに、隊員が乗り、背中にからって、いくつも連なっている
小さなミサイルは、ドンドン正確に、連射攻撃をしている。
「凄いだろう!アタリ・マースだ!
一度狙いをつけたら当たるまで、獲物を追いかけまわす!
これは、車やバイクに乗って、片手で攻撃してもいいし、
ドローンに、設置してもいいぞ!」
留が、ドヤ顔で、言った。
周りは、大歓声だ!
「でも、欠点があってな。」
留が、難しそうな顔をした。
「どんな?」
「敵の攻撃に、当たると、ドカーン!だ!ま、当たんなきゃ
いいんだけどな。
火力は、もっと強くできる、戦車ぐらい壊せるくらいはな。」
「それは、仕方がないが、物凄い武器だ。」
みんな感心した。
「留、凄い武器ね!」
クロちゃんが、感心すると、
「トヨタ戦争で、思いついたんだ。」
「トヨタ戦争?トヨタが戦争したの?」
クロちゃんが、聞くと、
「1987年に、チャド・リビア紛争があってね、トヨタ自動車の
ピックアップトラックに、銃器や、重火器、対空砲を取り付けて、
簡易戦車にして、チャド政府軍と反政府勢力、反政府勢力を
支援するリビア軍が、戦ったんだよ。」
星明が、言った。
「そうなんだ、凄いのね、トヨタ。」
「ピックアップトラックは、丈夫で、機動性があるし、戦車に、
比べたら安価なんだよ。
戦車ってね、自力で戦地に行けなんだよ。
列車やトラックで、運ばないといけないからね。
強力な重火器、対空砲を積んだトラックやジープの方が、
使い勝手は、いいんだよ。」
星明が、言うと、
「このアタリ・マースは、1キロ先の獲物のも狙える。
遠くの戦車を狙う事も出来るんだ。
でも、量産がな・・・常世で手に入らない物を使ってるからな。」
留が、言った。
「留、なんとかならないかい?」
いきなりやって来た、クロちゃんパパが、言った。
「パパ、何度も言うけど、俺は、本業は宮大工なんだぜ!」
留が怒ると、
「悪かった、誰かできそうな妖怪に、心当たりは、ないかい?」
パパが、言うと、
「う~ん、俺より作造の方が、こういうの得意なんだよな。」
「作造さん、凄い武器職人なのね。」
クロちゃんが、言うと、
「いいや、本業は、庭師だ。」
「え?」
「親方の息子で、細工物が得意なんだ。
奴の作るのは、本当に凄いんだぜ!」
留が、尊敬するように、言った。
「親方に、息子いたのね。」
クロちゃんは、ちょっと、驚いた。
「妖怪になった後、何回か結婚して、沢山子供いたらしいけど、
何人かは、妖怪になったらしいぜ。
・・・試し撃ちは、終わったから家に、帰ろうぜ。」
そうして、クロちゃん達は、龍の戦車に、乗って家に
帰った。
「ただいま、あれ?お客様?」
ダイニングキッチンのテーブルで、親方が、15歳くらいの
愛嬌のいい少年と、ママ達と、お茶をしていた。
「あ、クロちゃん、儂の息子の作造じゃ。」
「あ、この子が、クロちゃん?作造だ、よろしくな。
あ、留も久しぶり!」
親方に、似た、ちょっと、ごっつめの顔だが、愛嬌が、
いい。
「クロちゃんです、よろしくね。」
「噂どおりいい子だな、クロちゃんにもコレやるよ。」
ヒヨコのおもちゃを取り出して、クロちゃんに、渡した。
本物の鳥の羽を纏って、可愛く、愛らしい動きをして、
「ピヨピヨ」と鳴いた。
「わあ!可愛い!ありがとう。」
ふと見ると、クラリスと、蛍ちゃんと、小梅ちゃんも
ヒヨコのおもちゃで、遊んでいる。
「こいつは、こういう細工もんが、上手いんだ、
そうだ、作、実は、作って貰いたいもんが、あるんだ。」
留は、武器の製造を頼まれている事を話した。
「小さいミサイルは、出来るけど、普通の人に、そんな
殺傷力がある武器を扱うのは、抵抗があると、思うよ。
もし、中国が、攻めて来て、殺されそうだからって、
咄嗟に戦える人間が、どれだけいるかな?」
作造は、言った。
「そうだけど、黙ってなぶり殺されろってのか?」
留が、言うと、
「日本人は、なぶり殺されると、思ってないし、
実際、かなりひどい目に合わないと、反撃しようとは、
思わないよ、平和ボケしているからな。
・・・でも身を守れる武器は、必要だし・・・。
何か考えてみるよ。」
作造は、言った。
「・・・普通の人は、武器で戦うのに、抵抗があるか。」
留が、ショゲルと、
「でも、留の武器は、凄いよ。軍人には、使えるし、
もし、酷い事になると、解って、腹をくくったら
普通の人でも必要になると、思うよ。」
星明が、言った。
「おいらは、おいらで、作ってみるよ。
・・・それからクロちゃんに、お願いがある。
おいらをクロちゃんの眷族にしてくれ。」
作造が、言った。
「え?いいけど、何で、みんなクロちゃんの眷族に、
なりたがるのかしら?」
クロちゃんが、不思議そうに、言った。
「おいらは、昔から叶えたい願いが、ある。
クロちゃんの眷族に、なればいつかは叶うんだ。」
作造は、そう言って笑った。
そして、作造は、おばあちゃんン家の親方の部屋で、
新しい武器作りに、励んだ。
3日後、尖閣で、作造の新兵器の実験をする事に、なった。
作造は、水神様の信玄袋から猫、犬、カラス、ニワトリの
おもちゃを取り出した。
猫、犬、カラス、ニワトリの口から次々と、小さなミサイルが、
飛び出し、敵設定のラジコンカーを正確に、攻撃した。
「これなら自分が、武器で攻撃する訳じゃないから
罪悪感は、ないよ。
エネルギーは、太陽熱で、自分で、外で充電する。
な、いいだろう?」
作造は、動物兵器の威力を確認しながら言った。
「凄いわね、ちょっと見た目は、動物に、見えるから
敵も油断するわね。」
クロちゃんが、感心すると、
「コレは、政府に買ってもらって、政府に、管理して
貰う。武器だから個人で、管理するのは、
銃と、一緒で、事故になるもしれないし、悪用されても困る。」
作造が、言うと、
「ねえ、中国人って、そんなに残忍なの?」
「戦時中、日本の戦陣訓に『生きて虜囚の辱を受けず』
って、言うのが、あるんだよ。
要は、『敵の捕虜になっては恥だ、捕虜になるくらいなら
自決しなさい』って、事なんだ。」
星明は、言った。
「何て酷い!何も死ななくたって!!」
「でもね、これは、日清戦争の時、捕虜の扱いが、
あんまり酷いかったからなんだ。
中国軍に捉えられた捕虜は、生きたまま、耳をそいだり、
目玉をくりぬいたりと、なぶり殺しにされて、遺体を
さらされたからなんだ。
『そんな酷い目にあうなら死んでもいいよ』って事なんだ。」
と、星明が、説明した。
それを聞くと、クロちゃんは、思わすゾッとした。
「戦時中の旧日本軍が、残酷と、よく言われてるけど、
日本は農耕民族だからね、中国やロシアなんかの狩猟民族の方が、
よっぽど、残酷なんだよ。」
星明は、しみじみと言った。
「頑張って、沢山作らなきゃね、でも、いきなり注文数が
沢山きたらいけないからな最初は、吹っ掛けて、1つ100万
で、どうかな?」
作造が、カラカラ笑うと、
「今の映像を送ったら、いくらでも買うから作れるだけ
作れって、返事が来たよ。」
パパが、電話を切って行った。
「そんなに、材料が、ないぞ・・・これは、動力は、神様
から分けて貰った貴重なもんだからな。」
作造が、言うと、
「なら1つ200万にしろ!」
いきなり、アマビエが、やって来て、言った。
「あ、アマビエ様!いつ帰ってきたの?」
「今だ、やっと、逃げて来た。ツキビエが、山ほど色んな
事を処理されるから・・・疲れた。」
アマビエは、珍しく酷く疲弊して、顔色まで悪かった。
「じゃ神様に、材料を貰いに行くか!」
アマビエは、叫んだ。
次の日曜日に、クロちゃん達は、馬鯉に跨って、紫陽花の神様の
住む、『七陽紫郷』へ、向かった。
「紫陽花の神様どんな方かしら。」
クロちゃんは、ワクワクした。
「紫陽花の神様、『七紫華』様は、おカマだ。」
作造が、言った。
「おカマさんなの?きっと、綺麗なおカマさんね。」
クロちゃんが、言うと、
「お美しいが、ドスのきいた声と、いかつい体で、
時々、オナベの様みたいな方なんで、おカマと、オナベは、
禁句だからな。」
アマビエが、言った・・・何か元気が、ない。
「アマビエ様、元気ないのね、又、昔、何かしたの?」
クロちゃんが、心配そうに、聞いた。
「昔、水神様の御供で、七紫華様の誕生日のお祝いの席で、
酔って、暴言を吐いたらしい。」
アマビエは、力なく言った。
「あ、それならアマビエ様は、無理して来なくていいわ。
具合も悪そうだし。」
クロちゃんが、心配そうに言うと、
「大丈夫だ、まだ七紫華様は、性格が大らかだかな。
でも、ぶっ飛んだ所があるからな。
喜びそうな土産も用意したから・・・なんとか。」
それでもアマビエは、元気がなかった。
すると、七色に輝く城が、見えて来た。
「あれが、七紫華様の城『四葩城』だ。
「綺麗ね~。」
クロちゃん達は、四葩城に降り立った。
「今日は、作造です、我が主のクロちゃんを連れて
お願いの儀がありまして、馳せ参じました。
七紫華様に、お会いしたいのですが。」
作造は、門番に、叫んだ。
「しばし待たれよ。」
そう言うと、しばらくして、門が、開き、上から花びらが、
降ってきた。
中から背の高い、筋肉隆々の貴人が、出て来た。
大きな切れ長の瞳に、白皙の額、スラリと高い鼻、形のいい唇、
うっとりするほど美しいが、長い七色の髪、派手な化粧、紫の口紅、
派手な七色のドレスだ。
「おほっほっほっ!お前が、噂のクロちゃんね?
よく来たわね。」
野太い声を無理やりかん高くした、声で、七紫華様は、
優しく言った。
・・・今での神様の中でも一番のイロモノだわ。
クロちゃんは、思わず凝視してしまった。
「可愛いわねぇ~私に、吃驚しているのぉ~
ま、中に入って、歓迎するわん。」
七紫華様は、バチッと、ウインクをした。
・・・普通のカッコしたら凄いイケメンなんじゃ・・・。
クロちゃんは、ちょっと吃驚した。
「クロちゃん、七紫華様のご機嫌をそこねるなよ。」
アマビエが、耳打ちした。
四葩城は、壁も天井も七色に輝いていた。
虹色の綺麗なお城だった。
七色の紫陽花が咲き乱れる美しい庭のテーブルには、
色鮮やかなお菓子や果物、軽食が沢山並んでいた。
ティーカップに、注がれるお茶も七色に、輝いていた。
「わぁ~綺麗!それに美味しいわ!アリスのお茶会みたいね。」
クロちゃんは、最近読んだ、『不思議な国のアリス』
を思い出して言った。
「おほっほっほっ!気に入ってくれた?良かったわ。
ところで、何のお願いに、来たの?
そこのアマビーちゃんは、昔、私に、暴言吐いたけど、
又、来たくらいだからよっぽどよね。」
七紫華様は、笑うと、
アマビエの顔色が、サッと、変わった。
「昔の非礼は、本当に、申し訳ありませんでした。
平に、平に、ご容赦ください、お気に召すかどうか
解りませんが、贈り物を持ってまいりました。」
作造と、留が、贈り物を運んで来た。
「コレは、腕のいい職人に、作らせました。
ダンスダンスレボリューションと、いう物で、こちらの
音楽に合わせて、画面に出て来る、矢印通りに、
こちらの床の矢印を踏むと、色々と、楽しい事が、
起こります。」
アマビエが、楽し気に、ダンスダンスレボリューションを
始めた。
コンボすると、花が飛び散ったり、鳥が飛び出したり、
飛び出て、動物が歌ったり、花火が、飛び散ったりと、
楽しい演出が、されていた。
「こうやって、対戦する事も出来ます。」
隣で、作造が、一緒に対戦をし始めた。
その楽しい演出を見て、
「まあ!なかなか楽しそうねぇ~ン!私もするわン!」
七紫華様が作造と、交代して、ダンスダンスレボリューションを
始めた。
七紫華様は、10㎝は、あるピンヒールで、器用に、
ダンスダンスレボリューションをしている。
しかも上手くて、速い!
瞬く間に、アマビエの点数を上回った。
「流石、七紫華様、私なんか足元にもおよびません。」
アマビエは、言った。
すると、
「なかなか面白いなあ。『モンスター』て、何?」
又べえが、ダンスダンスレボリューションの操作コントローラーの
『モンスター』のボタンを押した。
「あ!馬鹿!」
留が、叫んだが、遅かった。
ダンスに、合わせて、凄いモンスターが、出て来た!
「ガォオオッ!!!」
「何で、モンスターが、出て来るんだ!?」
又べえが、驚くと、
「七紫華様が、気に入らなかった時の為に、仕込んでいたんだ。」
留が、言った。
「ガォオオッ!!!」
モンスターが、暴れ始めて、アマビエに、襲い掛かっている!
「よく、見ると、七色のモンスターね。
七紫華様っぽい?」
クロちゃんが、言うと、
「あれは、ゲーマーの力に、合わせて、モンスターが、生成される。」
と、留が説明している間にもアマビエは、モンスターに、
やられていた!
アマビエが、吹っ飛ばされたところで、体制が、整わないうちに、
モンスターが、アマビエを掴んだ!
「くそう!」
アマビエが、叫ぶと、
ぷすっ!と、音がして、モンスターが、暴れはじめた!
よく見ると、七紫華様が、モンスターの尻尾をピンヒールで、
刺している!
「おほっほっほっ!以外に弱いわね~。
アマビーちゃんも情けない。」
七紫華様は、七色の大きな扇で、モンスターをぶっ叩いた!
すると、モンスターは、小さくなって、
七紫華様が出した、ビー玉に、閉じ込められた。
「流石、七紫華様!しかし、このモンスターの強い事!
我の力よりもはるかに強い!」
アマビエが、驚いていると、
「このダンスダンスレボリューションのモンスターボタンは、
ゲーマーの力に合わせたモンスターが、生成されるんだ。
すいません、ご迷惑をお掛けして。」
留は、すまなそうに言った。
「お前なの!アチコチ壊れたわよ!どうしてくれるの!
アマビーも昔、私の事、おカマには、この剣を振れないだろう
とか、アレ、オナベだっけ?とか言って、絡んでたわね~ぇ。」
七紫華様は、酷くお怒りだ。
やはり、昔の事を根に持っているようだ。
しかし、アマビエ様、酒癖悪かったかな?
・・・花の国の酒には、悪酔いするようだ。
「すいません!平に、平に、ご容赦ください。」
アマビエは、土下座して、謝った。
「ごめんなさい、悪気はなかったの。」
クロちゃん達も慌てて、土下座した。
「じゃ、コレ作った、お前、死刑ね!」
七紫華様は、怒って叫んだ!
「え!えええええ!」
留は、青ざめた。
「ご、ごめんなさい!壊した物の代わりに、何か出すわ。」
クロちゃんは、打ち出の小槌を取り出して、踊り出した。
すると、打ち出の小槌から宝石が、ゴロゴロ出て来た。
「おほっほっほっ!可愛い踊りねえ~沢山宝石も出して
くれたけど、この美しい大輪の紫陽花を壊した事は、
どうするの?」
七紫華様は、七色に輝く、大輪の紫陽花を見て言った。
「あ、又べえ、あの紫陽花と同じものを咲かせられない?」
クロちゃんが、言うと、
「任せとけ!」
又べえは小箱を取り出し、願いを込めて箱から種を出した。
それを土に、植えて、太るドリンクを取り出し、かけた。
すると、芽吹いて、すくすく育ち、キラキラ輝く七色に輝く
大輪の紫陽花の花が、咲いた。
「まあ!素敵!壊れた花より綺麗なくらいね、よし!
許してあげるからその間抜け面の妖怪を置いてって。」
「え!えええええ!又べえは、お嫁さんを貰ったばかり
だし、置いて行けないわ!」
クロちゃんが、言うと、
「じゃ、その打ち出の小槌を頂戴!」
「え!打ち出の小槌・・・。」
クロちゃんは、少し考えて、
「はい、どうぞ。」
打ち出の小槌を差し出した。
七紫華様は、それを受け取ると、
「コレは、いろんな神様の力が、宿っている凄いお宝ねぇ~ン。」
嬉しそうに、眺めながら
「じゃ、水に流してあげる、さ、頼み事とやらを言って
ごらん。」
七紫華様は、ご機嫌に、言った。
横を見ると、アマビエと、みっちゃんが、渋いお顔をして
いる。
「クロちゃん、打ち出の小槌をあげたのは、不味かったな。」
アマビエが、耳打ちした。
「又べえを置いてって、星華ちゃん連れて来て、後で、
取り返す算段をしても良かったのに。」
みっちゃんも小声で、言った。
「そこ!何ボソボソ言ってるの!頼み事は、いいの?」
七紫華様が、不機嫌そうに言うと、
「実は、俺達の国に、隣の国が、侵略に来そうなんで、
防衛の為に、動物型の武器を沢山設置したいんで、
動物の知能の核になる紫陽花核を沢山分けて頂きたいのです。」
作造が、言った。
「紫陽花核ね、わかったわ、欲しいだけ持ってていいわ。
裏庭に、採りに行って。」
「あ、ありがとうございます。」
作造は、お礼を言った。
「それでは、我らは、紫陽花核を採りに行きます。」
アマビエが、そう言って行こうと、すると、
「あ、そのダンスダンスレボリューションを作った、妖怪!
お前は、ここの後片付けをしなさい!」
「あ、はい。・・・クロちゃん行けなくてごめんな。」
留は、物凄い速さで、片づけを始めた。
「留、クロちゃん達だけで、大丈夫よ。」
クロちゃんは、そう言って、裏庭に向かった。
中庭では、虹色の紫陽花が、キラキラと、咲いていた。
そして、何かピョンピョン飛んでいた?
「わぁ~綺麗!」
すると、背の高い花の妖怪が、近づいてきて、
「俺はここの番人です。七紫華様から話は、聞いてます。
あそこで、ピョンピョン飛んでいるのが、紫陽花核の実です。
採り放題ですが、1時間の時間制限が、あります。
用意が、出来たら教えて下さい。」
「あの~虫取り網とか借りれませんか?」
クロちゃんが、聞くと、
「そう言うレンタルは、しておりません。」
と、けんもほろろに、言われた。
「あ、そうだ!アマビエ様の神通力で、採ってもらえば・・・。」
アマビエは、青い顔で、
「駄目だ、ここでは、我の神通力が、効かない・・・。」
「え!えええええ!」
・・・どうしょう、こんな時、留が、いたら何か捕獲する物
を作ってくれるのに・・・。
その頃、留は、片付けと、大急ぎで、壊した物の修理を終えていた。
「片付けと、修理を終えました。
クロちゃん達の加勢に、行ってきます。」
七紫華様に、報告をしていた。
「お前、滅茶苦茶、片付けと、修理早いわねぇ~。
仕事も丁寧ね、吃驚したわぁ~。」
七紫華様が、驚いていると、
「俺、本職は、宮大工なんで、こういう作業得意なんですよ。」
「まあ!丁度良かった!お城の中の修理もしてねぇ~。」
「申し訳ないのですが、俺は、クロちゃんの手伝いに行かないと、
きっと、人手が足りなくて、困っていると、思うのです。」
留が、申し訳なさそうに、言うと、
「お前!死刑になる所を助けてやったのよ!
修理して行きなさい!」
七紫華様は、ギロリと、睨んだ。
「はい・・・。」
留は、力なく答えた。
クロちゃん、ごめん・・・。
「アレ、手で捕まえたら時間すぎちゃうわね。」
クロちゃんは、困っていたが、
「大丈夫じゃ!儂が、虫取り網と、魚取り網を持ってぞ!」
親方が、水神様の信玄袋から、虫取り網と、魚取り網を
取り出した。
「これで、みんなで手分けして取るぞ!始めます!」
クロちゃん達は、みんな一生懸命に、紫陽花核を取り始めた。
しかし、すばしっこくって、意外と捕れない。
すると、アマビエが、ハッ!と、思いついて、
「おい!又べえ!お前、紫陽花核を捕まえる花を大急ぎ
で、作ってくれ!」
アマビエはが、叫んだ。
「わかった!」
又べえは、小箱を取り出し、花を作り始めた。
「ここは、七紫華様より弱い奴の力は、効かないが、
桜の大樹のジジイの力なら大丈夫だと思う。」
アマビエが、言った。
又べえは、植えた種に、太るドリンクをかけて、妖力を
込めた。
すると、芽吹いて、ドンドン育ち大人の背丈くらいに、なって、
花が、沢山、咲いたと、思ったら
花は、ブーンと、飛んで行き、紫陽花核を物凄い速さで
捕獲し始めた。
瞬く間に、紫陽花核の山が、出来た。
番人の花の妖怪は、驚いて、青ざめた。
紫陽花核を水神様の信玄袋に、詰め込んで、
「沢山採れたから帰るか。」
アマビエは、ご機嫌に、七紫華様に、挨拶に向かった。
中庭のテーブルでは、七紫華様と、留が、優雅にティータイムを
していて、
「あら~お帰り、紫陽花核は採れた?」
「はい、沢山頂きました、ありがとうございます。
留、どうしたの?」
困った様子の留を見て、クロちゃんが、言った。
「留ちゃんね、腕が良くって、仕事も早いから
ここで、雇ってあげるって、言うのに、いい返事しないのよ。」
七紫華様が、不機嫌そうに、言った。
「ありがたいですが、俺は、沢山仕事を残して来てるんで、
そういうわけには、いかないです。」
留が、言いにくそうに、言った。
その時、紫陽花核の番人の妖怪が、青い顔をして、やって来た。
「失礼します。七紫華様、こちらのお客様方が、紫陽花核を
一つ残らず採取されて行きましたが、よろしいのでしょうか。」
「一つ残らず取っちゃったの!?どうやって!」
七紫華様が、驚くと、
「こちらの妖怪が、不思議な植物を植えて、その花々が、
物凄い速さで紫陽花核を採取して言ったのです。」
「え!えええええ!?全部は、駄目よ!貴重なんだから!」
「でも、『欲しいだけ持ってていいわ。』と、言ってたわ。」
クロちゃんが、言うと、
「だからって、一つ残らず持っていかないわ!
図々しい!」
相当お怒りだ。
「では、半分だけ頂いて、又べえが、作った紫陽花核の採取
する花を置いていきます。
それで、御勘弁頂けないですか?」
アマビエは、頼んだ。
「なかなか取れないように、時間制限してたんじゃない!
10個くらいならあげるわ。」
七紫華様は、言った。
「あの~おいら、百年くらい無給で、庭仕事するので、もっと
分けて貰う訳にはできませんか?」
作造も土下座して、頼んだ。
「儂も作と、一緒に、無給で、働くからお願いします。」
と、親方も必死に、頼んでいると、
「もう!このケチなおカマに、頼まなくて、帰ろう。」
いきなり、又べえが、言った。
「お、お前なんて事を!」
アマビエが、慌てると、
又べえは、小箱を取り出し、願いを込めて種を取り出し、
植えた。
太るドリンクをかけて妖力を込めると、
芽吹いて、見る見る育って、紫陽花核の紫陽花になり、
花からピョンピョン、紫陽花核が、飛び出した。
「ほら、これ植えれば、採り放題だ。」
又べえは、笑った。
「あ~又べえ、凄い!頭いい!」
クロちゃんは、思わず又べえに、抱き付き。
「よくやった!偉い!」
アマビエと、親方やみっちゃん達が、又べえをもみくちゃに、
した。
「あ~呆れた~間抜け面して、お前なかなかのもんね!」
七紫華様が、不機嫌に、言うと、
「留は、壊した物を全部直したんだろう?クロちゃんは、
宝石も出してくれただろう?
クロちゃんの打ち出の小槌を返してやれよ!」
又べえは、言った。
「お、おい!神様だぞ!バチが当たったらどうする!」
アマビエが、言うと、
「そん時は、フッキーに頼んでくれ、フッキーは、花の神様の
王様だ、きっと、どうかしてくれる。」
又べえは、言った。
「あ、それもそうだな、盲点だった。
富貴王様に、頼んで、打ち出の小槌を取り戻せばいいな。
お前、お利巧だ。」
アマビエは、又べえの頭を撫でた。
「じゃあお世話になりました、我らは、帰ります。」
又べえの植えた紫陽花核の花をサッサと、親方達に土から
取り出させ、アマビエは、意気揚々と言った。
「お待ち!私と、勝負しなさい!私に、勝ったら
打ち出の小槌を返してあげる!」
七紫華様は、言った。
「いえ、勝てそうにないので、富貴王様に、頼みに行きます。」
アマビエは、けんもほろろに、言った。
「アンタ達のおかげで、貴重な紫陽花核の値打ちが、一気に暴落
するかもしれないのよ!」
七紫華様は、凄い剣幕で、言った。
「あ!紫陽花核を激安で、流通させたら困るんですね!
我らに、何かしたら紫陽花核を激安で、大量に、売りまくり
ます!儲かって、濡れ手に粟状態ですね。」
カッカッカ!と、アマビエは、笑った。
「わかったわ!もう!
打ち出の小槌を返してあげる。
ちょっと、からかっただけよ。」
七紫華様は、ばつが悪そうに、打ち出の小槌を返してくれた。
「ありがとうございます。」
嬉しそうに、クロちゃんがお礼を言うと、
「実はね、富貴王様からクロちゃんが来たら手厚くもてなして
ご褒美をあげるよう言付かってたの。」
七紫華様が、言うと、
「え!そうなのフッキーありがとう。」
クロちゃん達は、大喜びした。
「私は、この熊系の妖怪に、よく効くクマコロリを
渡そうと、思っていたの。」
「クマコロリ?熊の妖怪が、コロリと、死ぬの?」
クロちゃんが尋ねると、
「そうじゃなくて、これを熊系の妖怪に、使うと、
熊妖怪は、10分くらい攻撃できなくて、転げまわるの。」
「凄いのね、ありがとうござ・・・。」
クロちゃんが、クマコロリを取ろうと、すると、七紫華様は、
クマコロリを高く上げて、
「これ使えるようになるには、私と勝負して勝つ事!
そのぐらいの力がないと、使いこなせないわ!」
七紫華様は、言った。
「え!えええええ!」
クロちゃんは、叫んだ。
「ちなみに、負けたら何か、取られるか、罰則がありますか?」
アマビエが、尋ねると、
「ないわ!勝つまで渡せないだけよ。」
「そういう事ならクロちゃん、頑張れ!」
アマビエは、ポン!と、クロちゃんの肩を叩いた。
「ポン!って、無理!無理!無理!無理!絶対~無理!」
クロちゃんは、叫びまくったが、
「更に、副賞には、私の力を込めた紫陽花玉100個を
付けるわ。」
七紫華様は、器に堆く積まれた紫陽花玉を見せた。
「クロちゃん、頼むよ!あれだけあれば、龍の戦車
を作る事も強化する事も出来る。」
目をキラキラさせて、留も言った。
周りの期待の視線は、絶対断れない雰囲気だった。
クロちゃんは、深いため息をついた。
「・・・頑張るわ。」
クロちゃんは、渋々返事をした。
「そうこなくちゃ!じゃ、私と、ダンス勝負ね!」
七紫華様は、嬉しそうに、言った。
「で、何で、ダンスダンスレボリューションなの?」
クロちゃんが、聞くと、
「もちろん、楽しいからよ!この『モンスター』モードで、勝負よ!」
七紫華様は、言った。
「え!えええええ!?モンスターが暴れて、又、色々壊れるわよ!」
「それは、私が、今度は、バリアを作るから大丈夫。」
七紫華様は、二ッと笑った。
「でも、モンスターに、クロちゃん殺されちゃうかも・・・。」
「このくらいで死ぬ様じゃ、ハゲ白熊にも、黄熊にも勝てないわよ!
さ、準備して!」
七紫華様は、言った。
渋々クロちゃんは、ダンスダンスレボリューショで、構えた。
すると、七紫華様は、華麗に、ダンスダンスレボリューションを
プレイしながらパフォーマンスを
決めた!すると、七色のでっかい紫の唇のモンスターが、現れた!
「うぇ~!!あんなの!?クロちゃんも・・・。」
すると、チマっと、可愛いモンスターが、出て来た。
・・・無理!絶対!勝てない!
すると、
「クロちゃん!小っちゃくてもいいから!数を出せ!」
アマビエは、叫んだ!
「そ、そんな事、無理!」
そう言いながらクロちゃんは、必死で、ダンスダンスレボリューション
をした、が、チマチマしたモンスターは、ドンドン出たが、
出るたびに、ドンドン小さく、ノミみたいなモンスターが、
果敢に、七色のでっかい紫の唇のモンスターに、挑んでいって、
潰されていく・・・。
無理よ~、クロちゃんが、気が付くと、七色モンスター達に、
囲まれていた!?そして、攻撃してきた!
「きゃあ~~~~!」
バキッ!バキッ!バキッ!バキッ!気が付くと、たっちゃんと、
天ちゃんが、暴れていた!
「たっちゃん!天ちゃん!ありがとう!」
クロちゃんは、思わず言った。
「あら~守護獣出したら駄目じゃない!」
七紫華様が、言うと、
「そんな決まりは、聞いてません!」
アマビエは、言った。
すると、いきなり七色モンスター達が、苦しみ始めた。
「な!どうしたの?!」
七紫華様が、困惑していると、チマチマモンスターが、
七色モンスター達を喰っている!?
「え!えええええ!何!?」
クロちゃんが、困惑していると、
「クロちゃん!チマチマモンスターをドンドン出せ!
そいつらは、集団で、アリみたいに、敵を食い殺す!」
アマビエが、叫んだ!
「あ、あれクロちゃんが、出したのよね・・・
クロちゃんが、食いしん坊だからかしら???」
クロちゃんが、困惑していると、
「やだ!何、こそばゆい!」
七紫華様が、いきなり体中を掻きだした。
ノミみたいなのが、ピョンピョン飛んでる!
さっきのチマチマモンスターだ!
「おい!クロちゃん!今の内に、点数を稼いで、モンスターを
沢山出せ!」
アマビエが、叫んだ!
「あ、わかったわ!」
クロちゃんは、必死こいて、プレイした。
バリア内は、七色モンスター達を天ちゃん、たっちゃんが
タコ殴りして、チマチマモンスターに、喰われて、
七紫華様が、痒いと、転げ回っている!
・・・なんかカオスだわ・・・。
それでも頑張って、クロちゃんは、プレイしまくった!
音楽が、終わった後は、七色モンスターは、チマチマモンスターに、
喰われて、骨だけになっていた。
七紫華様は、不機嫌そうに、体をかいて、チマチマモンスターも
消えていった。
「セコイ勝ち方だけど、よくやったわ!クマコロリと、
副賞の紫陽花玉よ。」
七紫華様から紫陽花玉と、クマコロリを受けとって、
「ありがとう。」
クロちゃんは、ニッコリ笑った。
「もう!可愛い!」
と、七紫華様は、クロちゃんのほっぺに、ぶちゅ~!と、チューを
した。
「ええええええ!?」
クロちゃんは、思わず飛び上がった。
「セコイ勝ち方だけど、それがクロちゃんの勝ち方よ。
スポーツじゃないからどんな勝ち方でもいいから
絶対に、勝つのよ。」
七紫華様は、二ッと笑った。
すると、又べえが、やって来て、小箱を取り出し、
中から種を出し土に、植えて、太るドリンクをかけた。
すると、芽拭いて、見る見る大きく育ち紫陽花の花が
咲いた、小さな花は、バラの形をしていて、
紫から赤から黒へのグラデーションの色をしていた。
「七紫華様、良い方だ、おカマなんて言って、悪かった。
ごめんな、この紫陽花をお詫びに、受けとってくれ。」
又べえは、言った。
「まあ!綺麗!なんて不思議な・・・その小箱は・・・さすが、寒緋様ね。
・・・じゃ、私は、これをあげるわ。」
七紫華様は、紫陽花のブローチを渡した。
「あ、ありがとうございます。
綺麗だ!嫁の星華が、喜びます。」
又べえは、大喜びだ。
「何言ってるの!それ、私の力が込められているの!
クロちゃんが、危ない時、それを使って、助けてあげるの!
嫁にプレゼントしたら駄目よ!」
「あ、そうなのか・・・で、これどうやって使うんだ?」
又べえが、尋ねると、
「その時が、きたら解るわ。」
七紫華様は、言った。
「七紫華様、色々ありがとうございました。
それでは、我らは、帰ります。」
アマビエが、そう言って、クロちゃん達は、四葩城を後にした。
クロちゃんビルの留の作業場に、紫陽花核と、紫陽花玉を
運びこんで、作造と、留は、早速作業を始めた。
「着いた、早々、みんな頑張るわね。
でも、クロちゃん、よく七紫華様に、勝てたわね。」
クロちゃんが、言うと、
「あ、それは留に、『モンスター』モードで、クロちゃんの
レベルでも勝てるように、細工をするように、言ったんだ。」
アマビエは、シレと、言った。
「え!えええ!それズルじゃ・・・。」
「どんな手を使っても勝たないと、いけないからな
偶然じゃなく、必然にしとくもんだ。
おかげで、こんなに、お宝getで、戦力も増強できる!」
アマビエは、ドヤ顔で、笑った。
すると、
「アマビエ様、又べえも親方と、安守花と、お家草の苗を
沢山作るな。」
・・・安守花や、お家草沢山植えたら動物武器いらないかも。
「あ、安守花や、お家草を沢山植えたら防衛になるな
・・・でも作造と、留が、作る武器や戦車も必要だ。
みんな頑張ってくれ。」
アマビエは、言った。
その時!クロちゃん神社の放送が、聞こえた。
「正門に、妖怪の襲撃!総員ただちに、現場に急行して、
援護してください。」
「久々に、敵が、来たな!行くぞ!」
すると、
「西門に、妖怪の襲撃!総員ただちに、現場に急行して、
援護してください。」
クロちゃん神社の放送が、聞こえた。
「我は、正門に行く!クロちゃん達は、西門へ行け。」
アマビエは、そう言って、馬鯉に、飛び乗って、出て
言った。
「クロちゃん達も急ごう!」
クロちゃん達も西門へ向かった。
西門では、大人ぐらいの中国妖怪が、暴れていた。
安守花の花が次々に、ウィルスを撒いて、中国妖怪を
弱らせようと、していたが、効いていない?
平癒マン達も次々に、消毒液をかけたが、効いていない。
「あの中国妖怪には、消毒液もウィルスも効かない!?」
クロちゃんが、驚いていると、
「今までのより強い妖怪なんだろうね!」
みっちゃんが、スラリと、刀を抜いて、切りつけた!
妖怪は、異常な強さで、みっちゃんを弾き飛ばした!
「俺は米XXBだ!クロ!お前を倒して、新株中国風邪を
日本中に、ばら蒔いてやる!」
米XXBは、みっちゃんを踏みつけた!
「ぐわ~っ!!!」
みっちゃんが、叫んだ!
「みっちゃん!」
クロちゃんは、打ち出の小槌を出して、向かって行った!
米XXBの後から親方と、又べえが、右から星明、作造、
左から留が一斉に、襲いかかった!
だが、米XXBは、次々に、みんなを弾き飛ばした!
平癒マン達の消毒攻撃も全く効かない!
そして、クロちゃんの打ち出の小槌をかわして、クロちゃんを
ガシッ!と捕まえた!
「うわあぁぁっ」
クロちゃんは、叫んだ!
「やった!クロを捕まえたぞ!」
そう言って、米XXBは、羽根を出して、空に、飛んで行った!
「大変だ!すぐ、龍の戦車で、追いかけよう!」
星明は、叫んだ!
米XXBは、クロちゃんを掴んで、中国に、向かって飛んでいた。
「放して!クロちゃんをどうするの!」
クロちゃんが、叫ぶと、
「お前は、沢山の神々の祝福を受けている、お前を黄熊様は、
食べて、その力を黄熊様の物として、日本を中国の一部と、
するのだ!わっはっは!」
米XXBは、高笑いをした。
「食べられるなんて、絶対!嫌!」
クロちゃんが、叫ぶと、ピカッと、光り!輝く姿と、
なり!米XXBを滅茶苦茶に、切り裂いた!
ハッと、気が付くと、牡丹マンに、なっていた。
頭の巨大な牡丹の花は、プロペラのように、ブンブン回って、
飛んでいた。
・・・ほっぺに、違和感・・・え!花!?コレ紫陽花・・・。
あ・・・七紫華様に、ほっぺに、チューされたんだった。
「クロちゃ~ん」
アマビエが、馬鯉に、跨って、星明達が、龍の戦車に、
乗って、追っかけて来た。
「クロちゃん、見てたぞ!凄いな、その紫陽花、その小さな花は、
アッと言う間に、米XXBをズタズタに、切り裂いたぞ!」
アマビエは、そう言って、クロちゃんを馬鯉に、跨がせて、
鏡を見せた。
頭の巨大な牡丹、頭の前面に、龍の頭、全身に、虹色の鱗、
そして、ほっぺに、紫陽花。
「ますます、妙な姿に・・・。」
クロちゃんは、悲しくなった。
「う~ん凄いなあ!まだ、体に空きは、沢山あるから神様の
祝福を受けにいこうな。」
アマビエは、ご機嫌に、言った。
「あの~クロちゃん、もうこれ以上、妙な姿になるのは
・・・。」
「え!クロちゃん、メチャカッコいいぞ!中間管理職の神の我から
見たら羨ましくて、しょうがないぞ!」
アマビエは、言った。
なんか、納得できないでいると、
「もうすぐ夏休みだな!色んな神様の所へ、祝福をもらって、
ドーピング旅行に、行こうな!
あ!その前に、ディズニーランドに、行こうな!
約束は、ちゃんと、覚えているぞ!欲しい物買ってやるな。」
アマビエは、嬉しそうに、言った。
・・・又、夏休みの宿題が、終わらないな。
深いため息をつくクロちゃんだった。




