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隠世の大桜

春らしい、うららかな日々が続いている。

「ただいま!」

クロちゃんが学校から帰ると、ママ、おばあちゃん、

お政さん達が苺ムースを食べていた。

「おかえり、クロちゃん!おやつは苺ムースよ。」

ママが言った。ちよっと疲れている、最近おばあちゃんに、

ぬか床を任されたのだが、上手く出来ないらしい。

「クロちゃん、みっちゃん達におやつ持って行って

くれる。」

おばあちゃんが言った。

いつの間にか、みっちゃん達におやつを持っていくのは、

クロちゃんの仕事になった。

「あ、クロちゃんお帰り!皆おやつよ!」

日向ぼっこしていた、みっちゃんが言った。


親方、又べえ、歳さん、ゴンベエ達と苺ムースを食べた。

苺ムースは、ふわふわの苺ムースの上に酸味の

きいた、甘酸っぱい赤いジュレがかかっていた。

そのハーモニーが凄く美味しい!

流石おばあちゃんのデザートは、一味違う。

クロちゃんは、思わずにんまりした。


又べえは、親方の下でビシバシしごかれていた。

おばあちゃんが、害虫駆除する花を売り出して、

バカ売れしているので、大忙しだ。

又べえは、疲れて、ぐったりしていた。

親方は又べえの三倍くらいの花を作っているのに

ケロリとしている。

「もう、疲れた楽しい事はないかな。」

又べえが言うと、

「そろそろ、隠世の大桜が見ごろだ!次の日曜に

皆で花見に行くか!」

親方が思い出したように言った。

「今頃は、大桜は綺麗だぞ!それに色々な夜店が

出て楽しいぞ。

コレもうまいな。苺の甘酸っぱい酸味と甘さ、丁度

いい!」

大黒のおっちゃんが、いつの間にか一緒に苺ムースを

食べている。

「あ、おっちゃん!いたの?買う事できるの?

お金は使えるの?」

クロちゃんが言うと、

「物々交換ならできるよ。」

そうなのか、何が売っているかな、楽しみ。

「大奥さんに言って、弁当を用意しといてもらって

くれ、ワシの取り分を使って豪勢に頼む、とな。」

親方が楽しそうに言った。

「は~い」

クロちゃんは楽しそうに返事した。

「クロちゃん、又べえの取り分でお菓子を沢山買って

きてくれ!皆で食べような。」

「わかったわ!」

又べえもいい奴ね、と嬉しくなった。


又べえが作る害虫退治の花は、石楠花、チューリップ、

バラなど種類も増やして売れまくっている。

1本1万円という高値なのに!おばあちゃんは、買うの

は金持ちなんだから、ぼったくってもいいのよ!と

コロコロ笑っている。

1万円、の取り分は親方5000円、又べえ3000円、である。

毎月おばあちゃん名義の親方の口座と、ママ名義の

又べえの口座に振り込む事になっている。

「おばあちゃん取り分2000円でいいの?」

「もう年だもの、十分儲けたし、妖怪の儲けたお金だか

ら、ここの妖怪達の為に使おうと思ってね。

花見の御馳走くらい、私が全部出すわよ!

親方は、何か欲しい物探しておいてね、て行っといて!」

おばあちゃん、相変わらず気前良いいのね。

「クロちゃん、明日の花見用のサンドイッチのパンを

買ってきてね。」

おばあちゃんが言った

「は~い!山田パン屋さんね!行って来ます!」


満腹商店街にある「山田パン屋」は、昔ながらの

パンも今風のディニシュパン、フランスパンも

美味しいパン屋である。

いつもお店の中は、お客さんでいっぱいである。

腕のいい職人さんも4~5人いて、いつもパンの

焼ける香りでいっぱいである。

厨房から陽気な歌が聞こえる。

「美味し~い、美味し~い山田のパン。」

陽気な歌声の主は、山田パン屋のおっちゃんである。

一緒に歌っているのは、お多福の福ちゃん。

小さいながら福の神である。

この福ちゃんが、お客さんを呼ぶのでいつも店は

大繁盛している。

おっちゃんには、福ちゃんは見えてないのだけど。

山田パン屋のおっちゃんは、パンが焼きあがると、

必ず形の悪いパンを2~3個よけておく、そして近くで

遊んでいる子供にあげるのだ。

でも、おっちゃんは気づいてないが、それは福ちゃん

へのお供え物なのだ。

だから、子供のクロちゃんは、裏から入る癖がある。

「おっちゃん、今日は。サンドイッチ用のパンを

5斤頂戴!」

「おや、クロちゃんこんにちわ!随分沢山サンドイッ

チ作るんだね。ほら、メロンパンを食べるかい?」

おっちゃん、焼きたてのメロンパンをくれた。

「わぁ!ありがとう」

福ちゃんと、メロンパンを頬張りながら。

「明日ね、妖怪が隔離の大桜で花見しようって言うから

お花見のお弁当用なの。」

クロちゃんが言うと、

「隔離の大桜って、人間も行けるのかい?」

おっちゃんは、興味津々と聞いた。

「行けるらしいの、夜店も出ているらしいから楽しみ!

物々交換で買えるらしいの。」

クロちゃんが、そういうと、おっちゃんは、目をキラキ

ラ輝かせた。

「いいね、おっちゃんも行きたいな。妖怪に頼んでくれ

ないかい?ほら、これで宜しく頼むよ」

おっちゃんは、沢山パンを渡した。

「え~!」

クロちゃんが困っていると、

「大丈夫!アタシが頼んでいたって言っといて!」

福ちゃんが笑った。

「店長!メロンパンが足りません!」

店員さんがあわてて入ってきた。

「あ、クロちゃん来てたの。メロンパン食べてる、

だからか、店長!お客さんが沢山目を血走らせて

待っているんで、追加でいそいで!」

「あいよ!クロちゃん頼んだよ!」

おっちゃんは、働き始めた。

山田パン屋は、ずら~と長い行列ができていた。

店内は、ごった返している。

それを尻目に大変ね、でも、おっちゃん、売り物の

パンこんなに人にあげて良かったのかしら?

クロちゃんは思いながら家に向かった。


「山田パン屋のおっちゃんも連れてって、て福ちゃん

が親方に頼んでて、このパンは、山田パン屋のおっち

ゃんからよ。」

沢山パンを渡してクロちゃんは、親方に頼んだ。

「福ちゃんの頼みじゃ断れんな、いいよ。」

パクっと親方は、パンに喰いついた。

あ、軽い返事・・・クロちゃんは、拍子抜けした。


翌日は、いい天気だった。

おばあちゃんの家の庭に、クロちゃん一家、クロちゃ

んン家とおばあちゃんン家の妖怪が集まっていた。

「やあ、クロちゃんおはよう!これは、移動販売用の

車だよ!おっちゃん早起きして、沢山パンを焼いた

んだよ。」

移動販売用の軽トラに乗って、おっちゃんと、福ちゃん

が笑っていた。

え!まさか軽トラごとい行く気なの!?

「軽トラ駄目かい?沢山パンを運べるんだがな。」

クロちゃんは、困ったように親方を見た。

「軽トラで行くヤツなんて、今までいなかったからな。

どうかな?ま、試してみるか。」

軽い返事だ。

「じゃ、皆行くぞ!」

親方が叫んだ!

すると、庭の背景がボオ~ッと光って、背景は

裂け、薄紅色の世界が広がった。


・・・軽トラは、通れた。

「軽トラ通れたな、車便利だな。ワシも免許取って

軽トラに乗るかな。」

軽トラの屋根の上で親方は、言った。

とても気に入ったようだ、でも妖怪は免許取れるの

かしら?クロちゃんは思った。


一面の薄紅色の世界!これ1本の木なんだ!わぁ~

綺麗!桜も微妙に濃淡が違う花が重なりあって、

何とも不思議な世界だった。

桜の下では、妖怪や、妖精が花見を楽しんでいた。

陽気に歌う者、軽やかに踊るもの!

沢山の夜店が並んでいた。

「凄いね、こんな綺麗な桜見た事ないね。」

と、クロちゃんが言って振り向くと、

皆この世界に入って、初めて妖怪が見えたママ達が

お互い挨拶していた。

「まあ、貴方がお政さん、お梅ちゃん、蛍ちゃん

なの!いつもありがとうございます。」

ママは、女の子達と話している。

「お兄ちゃん、素敵ね~♪」

お梅ちゃんと、蛍ちゃんはガダ兄ちゃんを囲んで

楽しそうだ。

「本当に御主人いい男ね。」

お政さんは、パパに流し目をした。

ママがやきもきしていると、

「大丈夫、パパの好みは宮崎アニメだから。娘に

クラリスって、つけるくらいだし。

ママは、クラリスに似ているから好きになったんだよ

。」

カダ兄ちゃんが笑った。

こっちでは、おばあちゃんが。みっちゃんを抱きしめ

「久しぶり、みっちゃん変わらないのね。色々ありが

とうね。」

みっちゃんが、

「櫻子ちゃん、やっと見てくれて嬉しいよ!紹介する

ね。

あの強面のおじさんが、親方、庭師で庭の手入れをし

てくれてる。

あの大根ぽいのがゴンベエ、裏の菜園のお世話をして

くれてる。

あの真面目そうなおじさんが、歳さん、お医者さんで、

櫻子ちゃんの腰痛を直してくれたんだよ。」

と、紹介した。

「まあ、親方いつもありがとう、歳さんも私の腰痛直

してくれたそうね、ありがとう。

ゴンベエ美味しい野菜をありがとう。」

おばあちゃんは、妖怪と話していた。

山田パン屋のおっちゃんは、福ちゃんと店開きをして

いる。

「そうかい、福ちゃんは家の守り神なんだね、

ありがとな。」

「アタシ、おっちゃんのお店通った時、おっちゃんが

くれたパンが美味しくて、ずっといるの!20年くらい

。」

「そういえば、突然パンが売れるようになったな。

福ちゃんのおかげだったのか、ありがとな。」

おっちゃんは、福ちゃんの頭をなでた。

「あの頃は、パンが売れなくて店だけで捌けなくて、

この車で移動販売してたなあ。」

おっちゃんは昔を思い出して、懐かしく思った。

「おっちゃん、美味しいパン作るために頑張ってきた

もんね。アタシずっと、見てたよ。

今日は、アタシが売り子してあげる!変な物と交換

したらダメだよ。」

「OKだ!おっちゃんは、試食のパンを配るな!」

おっちゃんは、小さく切ったパンを皿に乗せて、妖怪

達に食べさせた。大盛況だ!

あれ、又べえは?

又べえは、女物の店の桜の反物を見ていた。

「どうしたの?又べえ?」

「あ、クロちゃん、あの桜の反物綺麗だな。

ママの着物作ったら綺麗だろうな・・・。」

「あ、本当だ!ここ物々交換できるらしいけど、

クロちゃんお菓子しか持ってないわ。」

背負ったリュックサックからお菓子を出すと、

女店長は嬉し気に、

「それは、めったに手に入らない常世の高級な日本製

のお菓子だね!」

いえ、ただの駄菓子だけど。

「そうだ!日本製の高級菓子だ!このアーモンドチョ

コレートなんて、食べた事のない旨さだ!

特別にその桜の反物と交換してやる!」

え~!え!!え!!クロちゃんが驚いていると、

「ありがとうよ、食べるのが楽しみだね。」

又べえは、アーモンドチョコ1箱と桜の反物を交換して

いた。

凄いぼったくりである!あまりの事にクロちゃんは、

呆気にとられていると、

「いい買い物できたな!ここは、常世と価値が違う

から、お菓子で色々交換できるみたいだ。」

又べえは意外に交渉上手で、頭いいんだ。

ちょっと、クロちゃんは関心した。

「ひよこ釣りだ!」

クロちゃんは、ひよこ釣りが目についた。

桜色のひよこがピーピー可愛いvv

「ほら、クロちゃん!ひよこ釣りするぞ!」

見れば又べえが釣竿を渡した。

二人は、10回くらい釣りまくった。袋に30匹くらい

ひよこをget!した。

「大量!大量!キャラメル4粒で儲かったな!」

え!また、ぼったくったんだわ!かわいいけど・・・。

「金魚釣りもするか!」

金魚すくいのポイを又べえは渡した、すぐ紙は、やぶ

けてしまった。

「あ、残念。」

「あ、クロちゃんだけズルい!チョコもします!」

「あ、ひよこ可愛いな!」

チョコ兄ちゃんと、セピ兄ちゃんがやってきた。

「なかなか難しかったな。」

クロちゃんと、セピが1匹ずつしか取れなかったと、

残念がった。

又べえと、チョコは大量だった!

「凄いわ!うまいのね!」

クロちゃんが驚くと、二人はニンマリして、

「おっちゃんがよそ見てるスキにお椀ですくいました

。」

チョコが自慢げに言った。

「え!!ズルじゃない!」

クロちゃんがビックリして言うと、

「バレなきゃ、いいんです!」

チョコはしれっとしている。

「・・・クロちゃんは微妙な気持ちでセピを見ると、

「聞かなかった事にしよう、な。」

同じ穴のムジナなのね。

「キャラメル5個で大量!大量!」

また、ぼったくったのね!又べえは、ご機嫌である。


皆の所の戻ると、おばあちゃんが、花見の御馳走を

広げていた。

重箱には、卵焼き、唐揚げ、コロッケ、アスパラの

ベーコン巻、春巻き、シューマイ、豚の角煮、テリーヌ、

ローストビーフ、ローストチキン、フォアグラのソテー、

キャビアのカナッペ、ミートローフ、きんぴらごぼう、

ぶりの照り焼き、アワビの蒸し焼き、イセエビ、エビフ

ライ、カニ、おにぎり、サンドイッチ、巻きずし、いな

りずし、キッシュに、ミートパイ、鰻のかば焼きまであ

る!凄い品数だ!

ママが疲労困憊な訳である、5時起きでおばあちゃんと

作ったのだ。

密かにお政さん達も手伝ったらしいが、大変だったろ

う。

「クロちゃん、ご飯よ!おや、お友達?」

ママが聞くと、

「又べえだ、いつも美味しいおやつありがとな、

ママ。」

「あら、貴方が又ちゃん?いつもありがとね。さ、

召し上がれ。」

「又べえ今、ママに桜の反物買って来た、やる。」

又べえは、ママに反物を差し出した。

「まあ、ありがとう。」

ママが受け取って、反物を広げて当てて見た。

薄紅の綺麗な柄だった。

「まあ、綺麗!私にも見せて。」

おばあちゃんが当ててみると、渋い紫がかった色に

変わった。

「あら、不思議!」

すると、クラリスも引っ張って自分に当てると、

反物は、明るいふわふわのピンクに変わった。

「まあ、着る人に似合う色に変わるのね。」

おばあちゃんが感心すると、お政さんが

「私にも貸して」

と、当てて見たら・・・桜の花が散ってしまった。

「どういう意味よ!」

お政さんがママに反物を返すと、また桜が咲いた。

・・・不思議だ。

「この~!タンポポ!恥かかして!!」

お政さんは怒って、又べえを追い回した。

「又べえは知らないぞ!」

逃げながら又べえは叫んだ!

「まだ、私も一花咲かせるって事ね!」

おばあちゃんが笑った。

お政さんは妖怪だから?死んでるって事???

謎は、深まるばかりだ。

クロちゃんは、みっちゃんの隣に座ってご馳走を食

べ始めた。

「夜店行くなら、みっちゃんも行ったのに!」

みっちゃんが拗ねて言った。

「ごめん、ご飯たべたら一緒に行こうね。」

「うん、美味しいね、ほら、クロちゃんの大好きな鰻

だよ。」

みっちゃんが、笑った。

鰻のかば焼きと、おにぎりをパクついていると、

お酒の匂いが鼻をくすぐった。

大吟醸の香りに負けて、近くのおちょこでクイッと

飲んだ。そしてクロちゃんは、陽気に踊り出した。

「うららかな~今日の日に~幸あれ~!実りあれ~♪

大判、小判がザック、ザクザク~♪

黄金、白金、ザック、ザクザク~♪

珊瑚に、真珠、宝玉ザック、ザクザク~♪」

と、どこからか出した打出の小槌をふり

下ろすと、お宝がザクザク出てきた。

後を見ると、大黒のおっちゃんも踊っている。

「クロちゃん、どうしたの?」

ママは心配そうに言った。

「大丈夫よ、心ゆく迄踊らしてあげましょう。」

おばあちゃんは、笑った。

妖怪達は、神様からのご祝儀に大喜びだ。

しばらく、お宝を撒き散らしながらクロちゃんは、

踊っていると、

「奥さん、美味しそうですね1つ頂けませんか?」

カッパが1匹ママに寄ってきて、重箱を見て頼んだ。

「ええどうぞ、紙皿と割りばしをカッパに渡した。

カッパは、ミートパイ、サンドイッチ、ミートローフ

を食べて、驚いたように言った。

「美味しいですね!これ!」

すると、カッパが小脇に抱えていた、瓢箪が、

「この料理を作った料理人は、誰だ!」

と尋ねた。

「は~い、私よ。」

おばあちゃんが返事をすると、

瓢箪の中におばあちゃんは、吸い込まれた!

すると、カッパは瓢箪を抱えて、一目散に

逃げた!

「あ~!!何する!」

気が付いた親方達が、追いかけた!

カッパは、人と店をかき分け、走りまくった!

川に飛び込もうとした所を親方の投げた網で

捕獲された。


「櫻子ちゃんを出せ!」

みっちゃんが怒り狂っていた。

「出さないと、丸焼きにして食うぞ!」

親方が、滅茶苦茶怖い顔でにらんだ!

「ひぇ~!ゆ、許して下さい。女房が!お富が人質に

取られているんです。」

カッパが涙目で言った。

「あ~!カッパ!おっちゃん返せ!」

福ちゃんが叫んだ!

「え、山田パン屋のおっちゃんも瓢箪に吸い込まれたの

?!」

クロちゃんが聞くと、

「アタシが、売り子している時、おっちゃんを瓢箪に吸

い込んで逃げたのよ!・・・でも、こいつじゃない。」

「どういう事だ、説明しろ!」

親方が更に怖い顔で凄んだ!

「俺は与作、それは多分、弟の吾作だ、実は俺らはこの

辺り1番の金持ちの役人のガマ吉に雇われて、魚を取って

収めるのが仕事なんだ。

ガマ吉は、ここの大桜の神様に仕えていて、年に一度、

桜の大樹の神様をもてなす事になっているんだが、

神様が、料理に「飽きた」って言ってへそ曲げたもんで、

『じゃあ、珍味の子持ちガッパの丸焼きを出すぞ』

っていって、俺の身重の女房を連れて行ったんだ。

「返した欲しかったら、神様の喜ぶ料理か、料理を作れ

る料理人を連れて来い!」って、この瓢箪を渡されたん

だ。」

涙ながらに与作は、話した。

「何て酷いやつ!」

「血も涙もないな!」

「も~信じられない!」

皆口々にガマ吉をののしった!

「ワシは、ローストチキンの方がうまいと思う。」

大黒のおっちゃんが呟いた。

「え!食べた事あるの!?」

クロちゃんが聞くと、

「ワシは、神様だからな。」

え・・・カッパって鶏と同じあつかい・・・。

そして大黒のおっちゃんは、瓢箪を打ち出の小槌で

叩いて叩き割った!

瓢箪は、真っ二つに割れて、中からおばあちゃんが出て

きた。

「あ~ビックリした!何すんのこの馬鹿カッパ!」

おばあちゃんが、カッパに怒鳴った。

「さ、山田パン屋を助けにいくぞ!さっきのお宝で

武器を揃えてくれ!親方!」

大黒のおっちゃんが言った。


「私に薙刀をお願いね!とっちめてやるわ!」

おばあちゃんが、息巻いている。

「あ、僕はバット!釘がついているヤツ!」

ガダ兄ちゃんが言った。

・・・それじゃヤンキーよ。

「パパは、日本刀を頼むよ!剣道をしていた事もある

んだ。」

パパが軽~く行った。

「パパ、妖怪切り殺したらどうするの!」

「大丈夫だよ、クロちゃん、妖怪斬っても、殺しても

警察には、捕まらないから。」

パパは、ニッコリ笑った。

・・・この人結構怖い!クロちゃんは思った。

「あの~ガマ吉の館は、険しい場所にあるんで、人間は

無理だと思いますけど。」

与作が言った。


・・・じゃ何でクロちゃんだけ連れて行くの?

クロちゃんは、大黒のおっちゃんの背中の上で思った。

しかも背負われているのでなく、背中にくっいている

のである。

「クロちゃんは、何の役にもたたないと思うけど。」

クロちゃんが尋ねると、

「そんな事は、ない!クロちゃんがいると、面白くなる

からな!アッハッハッハ!」

大黒のおっちゃんは、楽しそうだ。

皆岩場をピョンピョン飛んで、頂上のガマ吉の館に着い

た。


ガマ吉の館に着くと、

「さあ皆武器を配るぞ!」

と、親方が、水神様の信玄袋から武器を出して、

皆に配り始めた。

水神様のお庭の手入れをした時のご褒美らしい。

色々物をしまう事ができるのだ。

便利ね、ドラえもんの四次元ポケットみたい。

そして、大黒のおっちゃんにクロちゃんは、

打ち出の小槌を渡された。

え!クロちゃんも戦うの!?と思ったが、

急にテンションが上がった!

「さ!皆行くわよ!」

クロちゃんは雄叫びをあげた!そして、打ち出の小槌

で門をド~ン!ド~ン!叩いて!バッキッ!バッキッ

!と叩き壊した!

「おお!」

皆歓声を上げた!

その勢いで、館の扉まで走って行き!バッキッ!バッ

キッ!と扉も叩き壊した!

「おお!凄いぞ!クロちゃん!」

皆歓声を上げた!

クロちゃんはドンドン走った!早い!早い!

「何だ!お前ら!」

ガマ吉の子分が出てきた!

次から次に出てくる子分達をクロちゃんは、打ち出の小槌

でバキ!バキ!と打倒した!

親方は、大ばさみで、ジョキン!と切りまくる!

ゴンベエは、鍬で叩きのめす!

みっちゃんはも自分よりでかい木槌でバキ!バキ!と

打倒す!

福ちゃんも大きな打ち出の小槌で、子分達をバキ!バキ!

と打倒す!

歳さんも巨大なメスでバッサ!バッサ!と切りまくる!

「後で私の機嫌が良ければ、くっつけてやるぞ!」

と、歳さんは怒鳴った!結構狂暴な妖怪である。

その後を大黒のおっちゃんが、残りを打ち出の小槌で

打ち払った!

その後を又べえが大ばさみを持ってついてきた!が

殴っても、斬りつけてもたいして威力はなかった。

あ~あ~又べえ弱いのねと、役にたたないわ!と、

クロちゃんは思った。

その後を与作が続いた。

「強い人達だ!」

と頼もしく思いながら。


大広間では、中央の立派な金ぴかの椅子に白髪の老人が

座っていた。その前のテーブルには、御馳走が山と

積まれていた。

が、老人は、機嫌悪そうに、

「飽きた!もう2000年以上同じ献立だ!」

ガマ吉が申し訳なさそうに、

「今、珍味と言われる、子持ちガッパの丸焼きを作り

ますので、お待ちください」

広間に、お富が引き出された。

「勘弁して下さいよ!何百年とお仕えしたじゃないですか

!」

お富は涙ながらに訴えた!

「黙れ!お前達が神様の気に入る魚を取って来なかった

かだろう!」

ガマ吉は怒鳴った!

その時、

「待ってくれ!旨い物を作れる料理人を連れて来たぞ!」

吾作が広間に走りこんで、瓢箪を差し出した。

ガマ吉は、瓢箪を受け取ると、

「出て来い!」

そう言うと、中から山田パン屋のおっちゃんが飛び出

した。

「おや、ここはどこだい?」

おっちゃんは、驚いて周りを見渡した。

「儂の屋敷だ!お前すぐ、この桜の大樹の神様に料理を

お出しろ!」

ガマ吉は、怒鳴った!

「え、パンでいいのかい?でもパンは発酵したりするん

で3時間くらいかかるよ、いいのかい?」

山田パン屋のおっちゃんが言った。

「そんなに待てるか!とりあえず、子持ちガッパの

丸焼きだ!」

ガマ吉は怒鳴った!

「ひぇ~!」

お富は、悲鳴をあげた!

「待っておくれよ!パンを作るには時間が、かかるが

売れ残りのパンや、クロちゃんン家に今朝、花見用に

パンを沢山あげたから、まだ残りがあると思うよ。

それを持って来るから、そんな可哀そうな事は、

辞めておくれ、可哀そうに泣いているじゃないか。」

おっちゃんは、気の毒そうに言った。

「貴様!桜の大樹の神様に残り物を出す気か!!」

ガマ吉が怖い顔で怒鳴った!

その時!

「この~ガマ吉!おっちゃんを返せ!」

バッコ~ン!!

福ちゃんが、ガマ吉を打ち出の小槌でぶっ叩いた!

「あ痛!何しやがる!この小娘!」

ガマ吉が叫んだ!

「福ちゃん!儂は無事だよ!」

山田パン屋のおっちゃんは、叫んだ!

「おっちゃん!」

福ちゃんは、おっちゃんに駆け寄って、抱きついた!

「な、何だお前ら!」

ガマ吉が驚いていると、目の前にクロちゃんが

現れた!

「この~!ガマ吉!カッパを使っての悪事は、

全て与作から聞いたわ!

よくも、そんな酷い事できるわね!

このクロちゃんが許しゃしないわ!!天に代わって

成敗よ!」

クロちゃんは、ガマ吉をボコボコに打ち出の小槌で

ぶっ叩いた!

「お前の全ての福を吸い取ってやるわ!貧乏になあれ!

すると、家中の宝物が、打ち出の小槌の中に吸い込ま

れた!

「何する!この小僧!」

ガマ吉が叫ぶと、更にクロちゃんが怖い顔して叫んだ!

「貴様の妖力は、全て取り上げてやるわ!」

更にガマ吉をぶっ叩いた!

すると、ガマ吉は、ドンドン小さくなって子供の手の

平くらいになった。

「元の姿に戻るには千年はかかるわね!踏み潰され

たくなかったら、どっかに行ってしまうのね!」

クロちゃんが怒鳴ると、ガマ吉は、泣きながら逃げ

て行った。

クロちゃんがくるりと振り向いて、老人の方を向いた。

「このくそ爺!今度は、お前の番よ!いい年こいて

我儘言って!好き嫌い言わず、黙って出された物を

食べなさい!成敗!」

クロちゃんが叫んだ!そしてクロちゃんが打ち出の

小槌で桜の大樹の神様をぶっ叩こうとすると、

後から大黒のおっちゃんが止めた。

「気持ちはわかるが、クロちゃんやめろ!後が厄介

だから、神様だからね、バチが当たったら大変だ。」

そうして、クロちゃんから打ち出の小槌を取り上げた。

すると、テンションがスーッと下がった。

あ、何か狂暴な事したかな?クロちゃんは、ちょっと

思った。

「親方、重箱とパンを出してくれ。」

大黒のおっちゃんが、そういうと、

「はい、わかりました。」

水神様の信玄袋から、重箱と、パンを取り出した。

「桜の大樹の大老、この花見弁当は、隣のおばあちゃん

と、クロちゃんのママと女中がこしらえた。

このパンは、その山田パン屋がこしらえた、旨いぞ!

そのカッパなんぞより、ずっとな!」

そして、重箱と、パンの袋を差し出した。

桜の大樹の神様は、重箱を見た。

見たことのない料理は、どれも美味しそうだった。

ミートローフをつまんでパクリと、食べた。

「うまい!うまいぞ!」

そう言って、凄い勢いで食べ始めた。一同ホッとした。

グ~と山田パン屋のおっちゃんのお腹が鳴った。

「そういえば、お昼食べてなかったね、福ちゃん。」

「そうだった、お腹すいたね。」

福ちゃんがお腹をさすった。

「悪かったな、その花見弁当は、ママとおばあちゃん

が、山田パン屋と福ちゃんに取っていた分なんだ。

ほら、そのお供えの御馳走をかわりに食べろ!

どうせ食べないんだから。」

大黒のおっちゃんは言った。

「ああ、儂はこの御馳走を喰うからいらん!

このパンというのも旨い!これは鰻?旨いなあ!」

大絶賛である!

「クロちゃん、クロちゃんも食べなよ!美味しいよ。」

みっちゃんが、お供えの御馳走を食べながら言った。

「食べる!」

クロちゃんも御馳走を食べた。この焼き鳥、花の香りが

するわ卵もいい匂い。

お菓子の餡は、とてもなめらかでいい香り、お饅頭の皮

も、もっちりしてるのに、フワフワ軽い。

こんなに美味しいのに、何文句言ってるのかしら?

ふと、桜の大樹の神様を見ると、いつも間にか若者に

若返っていた。

眉目秀麗というか、薄紅色の桜の着物が似合う男の人

いるのね。

お政さん達がいたらキャーキャー!騒いだだろうな。

「ふう、旨かった!英気を養ったぞ!」

ふと、外を見ると、桜が更に綺麗に強さをました。

「綺麗!」

クロちゃんは、目を見張った。

「クロちゃんと言ったな、美味しい御馳走をありがとう、

ご褒美をあげよう、何がいい?」

桜の大樹の神様が聞いた。

「え!クロちゃん何もしてないわ!神様叩こうとした

くらいだし、お料理は、ママやおばちゃんや、お政さん

達が作ったのだし。

パンは、山田パン屋のおっちゃんだし、鰻のかば焼きは、

八ひいじっちゃんだし。」

クロちゃんが、そう言うと、

「あ、神様、俺は又べえ!クロちゃんの眷属だ!俺は、

クロちゃんの庭師で、クロちゃんの喜ぶ草花を作りたい!

思い描いたような、花や植物を実らせる種が欲しい!」

え、又べえ、それ図々しくない?いつ眷属になったの?

「わかった、それなら、この小箱をやろう。

お前の思い描いた、植物ができる種がでてくる。」

神様は、又べえに綺麗な唐草の模様の小箱を渡した。

「ありがとう!クロちゃんの為に頑張るぞ!」

又べえは、大喜びだ!

え!いいの?あり?又べえは、一番役にたってない

けど??と思った。

「それなら、クロちゃんの打ち出の小槌に、我の加護と

力を分けてあげよう。」

クロちゃんの打ち出の小槌に神様が何か、かけた。

「それにいつでも、花を満開させる力を与えた。

それと、特別の攻撃ができるようになった。」

神様は、言った。

それって、花咲かじじいの能力追加って事?

ちょっと微妙な気持ちになったが、それは、秋でも

冬でも花を咲かせられるって事?寒くなったら試して

みよう。

「ありがとう。」

お礼を言った。

「山田パン屋、旨かった!褒美は何がいい?」

神様が聞くと、

「このお菓子に使っている、牛乳や、豆、小麦とか分けて

頂けないでしょうか?また美味しいパンを作りますよ。」

山田パン屋のおっちゃんが言った。

「ならば、牛と、豆、小麦を与える!種子もな、来年も

旨いパンを食わしてくれ。」

神様は笑った。

「ママと、おばあちゃん、女中には、この桜の化粧水を

与える。

シミ、皺が減る効果があり、お肌がすべすべになるぞ。」

神様は、綺麗なピンクの瓶をクロちゃんに渡した。

「ありがとう!皆喜ぶわ!」

クロちゃんがお礼を言うと、

「ただし、効果は1年、また来年御馳走を持ってきてくれ。

旨かったと、伝えてくれ」

神様は笑った。

「うん、また来年くるわね。」

クロちゃんも笑った。

「それから、特製の桜のお酒をお土産にやる。

残りの料理もお土産にやる、花見を楽しんでくれ。」

「この旨い酒~をお土産!」

神様が言うと、親方達は、歓声をあげて喜んだ!

ああ!なんていい神様かしら!ぶっ叩かなくてよかった!

クロちゃんは、思った。

すると、カッパが三匹クロちゃんに近づいて来た。

「クロちゃん、本当にありがとう、女房の命の恩人だ。

恩返しに、クロちゃんに仕えるよ。」

与作が言った。

「え!ちょっと待って!クロちゃんお給料払えないわ!」

クロちゃんが驚くと、

「大丈夫、俺たちは魚とったりして勝手に生活できるから。

でも、俺たち弱い妖怪だから、加護が欲しいんだよ。」

吾作がいった。

「クロちゃん、神様じゃないから加護は、与えられないわ

。」

クロちゃんが困って言うと、

「アタシの命の恩人だ!誠心誠意お仕えしますよ。

それに、もうこんなブラックな所はいたくないんだよ。

頼むよ。」

お富が頼んだ。

え~でも~と困っていると。

「よし、今日からお前達クロちゃんに仕えろ。」

大黒のおっちゃんが言った。

「ありがとうございます。」

カッパ達は、お礼を言った。

「・・・そんなら、おっちゃんに仕えれば!」

クロちゃんが言うと、

「とても位の高い神様なんで、直接仕えるなんて

恐れ多い!」

カッパ達が言った。

偉い神様だったのね、そんなに偉い神様なら、殴り込

みしなくて、正面から堂々と行っても入れてくれたん

じゃないかな。面白がっているだけじゃないの?

チロッと大黒のおっちゃんを見た。

大黒のおっちゃんは、お酒を美味しそうに飲んでいだ。


「ただいま~!」

クロちゃんが、大きな声で言った!

「クロちゃんお帰り!」

「山田パン屋の御主人無事だったのね、良かった。」

皆クロちゃん達に駆け寄ってきた!

「大丈夫、ガマ吉倒して、桜の大樹の神様からご褒美

貰ったから。」

クロちゃんが言うと、親方が水神様の信玄袋から

御馳走と、酒を出した。

「これは、女達へのご褒美だ、桜の化粧水で

シミ、皺が減る効果があり、お肌がすべすべになる

らしいぞ。」

と、親方が言うと、女性陣は、奪い取るように瓶を

貰っていった。

・・・すご!女性にはいいものなのね。

「クロちゃんは凄かったぞ!子分をバコバコ倒して、

ガマ吉もやっつけたからな!」

親方が熱く語った!

「クロちゃん、なかなかカッコよかったよ。」

歳さんも言った。

「えいや~って凄かったよ!」

みっちゃんが得意げに言った。

「みっちゃんも凄かったよ・・・クロちゃんは、この

不思議な打ち出の小槌の力で倒せたの。」

クロちゃんが、そういうと、

「それは、儂の加護の力を込めている、いつでも

クロちゃんが呼べば出てくる、正しく使うんだよ。」

大黒のおっちゃんは、笑った。

・・・子供にそんな危険な物持たせていいのかしら?

クロちゃんは思った。

「いいなあ~クロちゃん専用武器ですか。」

チョコが羨ましそうに言った。

「いいなあ~カッコイイなあ。」

セヒも羨ましそうに言った。

カッコイイ??かな?意外と間抜けだと思うが。

破壊力は凄かったし、狂戦士化するけど。

「ああ~僕もバットで戦いたかったな。」

カダ兄ちゃんが残念そうに言った。

「パパもバッサ!バッサ!と妖怪斬ってみたかったな

。」

パパも残念そうに言った。

パパ本当に喜んで斬りそうで怖いわ。

狂暴な血筋なのかしら・・・。ちょっと怖いかもと

クロちゃんは思った。

「皆!花見の続きをするぞ!」

妖怪達は、盛り上がった!そしてドンちゃん

やりだした!

カダ兄ちゃん、未成年なのにどさくさに紛れてお酒

飲んでる!いいのかな?

「あら、クロちゃんお友達?」

ママがカッパ達を見て聞いた。

「ううん、クロちゃんに仕える事になったの。」

「え!そうなの?」

「奥さんよろしくお願いします。」

カッパ達は、言った。

「まあ、おやつ3つ増やすわね。」

・・・ママそれだけ?

「ああ~こんなに金魚やひよこどうするの?」

ママが困っていると、

「その金魚は、桜魚といって美味しいですよ!

私達が池を作ってお世話しますよ。」

お富が言った。

「それに、ひよこは、桜鳥の雛で美味しいですよ!

育てて食べるといいですよ。」

与作が言った。

「まあ、そうなの?妖怪って物知りね、楽しみね。

ママは、機嫌がよくなった。

・・・ママは、妖怪の便利さを知ってたからか。


でも、ママ魚も、鳥も捌かなきゃならないんだけど、

おばあちゃんは、容赦なくママにも手伝わせると

思うけど。

ちょっと不安に思うクロちゃんだった。

こうして、クロちゃんの家の庭にカッパ池ができた。

いつの間にかどんどん妖怪が増えていくのね。

クロちゃんは、思った。




































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