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北海ガッパ

10月になり、秋空が気持ちよく澄みわたる頃、

クロちゃん神社の広場では、山田パン屋の軽トラで、

ピロシキや、ライ麦パン、黒パン、カラヴァイ等が売られている。

横では、おばあちゃんが、ボルシチを大鍋で、煮込んでいる。

「わあ~!綺麗なパンね。」

カラヴァイを見て、クロちゃんが、言った。

「カラヴァイは、結婚式や葬式用のパンで、市販されて

いないんだよ。

各家庭や親族、友人が手作りするんだよ。

花や木等をかたどった飾りをした特別のパンなんで、

作ってみたよ、コレに、ロシア妖怪が、おびき寄せると

いいね。」

山田パン屋のおっちゃんが、言った。

実は、この間の中国妖怪と、ロシア妖怪の襲撃の時に、

ロシア妖怪の下っ端が、何匹か逃げ出し、コソ泥を

しているのだ。

それで、ロシア料理で、おびき寄せて、一網打尽に、

しょうと言うのだ。

クロちゃんと、みっちゃんと、星明、流、親方、又べえは、

簡易テーブルと、椅子に腰かけて、ボルシチと、パンを

食べた。

「ボルシチは、美味しいけど酸っぱいのね、ピロシキが、熱くて

美味しい、肉汁がジュワーと、するわ。

黒パンと、ライ麦パンは、味はあるけど食べにくい

わね。」

クロちゃんが、食べにくそうにしていると、

「ボルシチに、浸して食べると、いいよ。

子供には、硬いパンは食べにくいからな。」

流は言った。

「これより、美味しい物が沢山、万福商店街のお店に、

あるけど、おびき寄せるかしら?」

クロちゃんが、言うと、

「俺は、世界中を旅行しているけど、どんなに

美味しい物を食べ続けても、無性に、ご飯とみそ汁、

梅干しが、食べたくなるよ。

故郷の味は、懐かしいんだよ。

ま、妖怪によっては食べる物が違うけど。」

流は、言った。

「金目の物も盗まれているけど、食べ物も盗まれて

いる、効果はあると思うよ。

山田パン屋のおっちゃんが、焼くパンは、滅茶苦茶

いい匂いで、美味しいからね。」

星明が、言った。

辺りは、パンとボルシチのいい匂いで、一杯だ。

物凄い勢いで、売れている。

「ドンドン売れてるわね。」

「クロちゃんが、美味しいって、言ったからね。」

みっちゃんが、言った。

「あ!クロちゃんが、美味しいって、言うと売れまくる

んだった。」

クロちゃんは、思わず口を押えたが、時すでに

遅しである。

その内大騒ぎになり、パンや、ボルシチの皿を盗んで

行くヤツがいる!

「あれ!ロシア妖怪だ!」

みっちゃんが、叫ぶと、

クロちゃんが、食べているボルシチが盗まれた。

「え!」

驚いているクロちゃんの手の食べかけのパンも盗って

いかれた。

「食べかけの物、盗っていくの!?」

クロちゃんは、唖然とした。

平癒マンと、天鯉部隊や妖怪や、二ポポ人形と、コケシ

が一斉に、ロシア妖怪達を攻撃している!

おばあちゃんが、薙刀で、妖怪とバッサバッサと、

切り裂く!

山田パン屋の軽トラに、寄って来たロシア妖怪達は、

次々と、軽トラから飛び出た網で、捕獲された。

人々は、お巡りさん達が、誘導して逃がしている。

そうやって、ロシアの下っ端妖怪達を捕獲した。

捕獲された、ロシア妖怪達は、アマビエと、クロちゃんの

前に、引き出された。

「お前達、故郷に帰りたいか?」

アマビエが、尋ねた。

「EX様が怖くて、帰れない・・・。」

ロシア妖怪は、小さな声で、言った。

「もうロシアに帰れなくてもいいのか?

EXがいなかったら帰りたいか?」

アマビエが問うと、

「帰りたい!」「帰りたい!」「帰りたい!」

ロシア妖怪は、口々に叫んだ。

「じゃ、EXを倒せばいいだろう?」

アマビエは、ニヤリと、笑った。

「EX様を倒すなんて!無理だ!」

「今ならお前らにも倒せるかもな、

生物兵器を送り込んでいる。

EX達は、大変な事に、なっているはずだ。」

「なんだと!」

「クロちゃんの敵には、有毒ウィルを出して、攻撃するが、

クロちゃんの敵じゃない者は、攻撃しない。

そういうウィルスをばら蒔まいた。

生物兵器をEX達を帰す時に仕込んだんだ。

今が、EXを倒すチャンスだ。」

アマビエは、ニヤリと笑った。

「ほ、本当に倒す事が出来るのか?」

「お前達のやる気次第だ、何、秘策を授けてやる

から頑張ってみろ。」

アマビエは、笑った。

ロシア妖怪の下っ端は、皆顔を見合わせて、

「頼む!秘策を授けてくれ!」

「よし、秘策を授けてやる。」

アマビエは、ニタリと笑った。

すると、山田パン屋のおっちゃんが、ピロシキ、

ライ麦パン、黒パン、カラヴァイを沢山運んで

来た。

「はい!ボルシチよ、サワークリーム添えよ、

サワークラウトもあるわよ。」

おばあちゃんが、サワークラウトの皿とサワークリームを

又べえが、ボルシチの入った大鍋を運んできた。

「ほうら美味そうだろう?

大人しくロシアに帰る奴は、喰わせてやるぞ!」

アマビエは、ニタリと笑った。

下っ端ロシア妖怪は、皆ロシアに帰郷する事にした。


「お前達、二度と悪さをするんじゃないよ。」

山田パン屋のおっちゃんは、下っ端ロシア妖怪達に、

メロンパン、クリームパン、あんぱん、ハムエッグパン、

カレーパン、焼きそばパン、ホットドッグ

の入った袋を渡しながら言った。

「ありがとう、日本の事は、忘れないよ。」

下っ端ロシア妖怪達は、大喜びで、言った。

下っ端ロシア妖怪達は、龍の戦車で、ロシアに、

帰って行った。

「山田パン屋のおっちゃん、気前いいのね。

あんなに、万福商店街や、クロちゃん神社で、

酷い事をしたのに、沢山パンをあげて。」

クロちゃんが、言うと。

「心配しなくていいよ、お代は、クロちゃんのパパに

貰っているから。」

山田パン屋のおっちゃんは、笑った。

「あのパンの袋に、毒花虫の種子を仕込んでいる。

育ったら有毒ウィルスをばら蒔いて、帰ってくる。」

アマビエは、ニヤリと笑った。

「そんな恐ろしい事!」

クロちゃんが、絶句すると、

「あのウイルスは、クロちゃんの敵しか攻撃しない。

クロちゃんに、敵意がないと、無害だ。

クロちゃんに、物凄く敵意があると、苦しむ。

だから、あの下っ端ロシア妖怪に、

クロちゃんを思い出して、EX達がクロちゃんを

憎むように、仕向けると、七転八倒して苦しむ。

と、教えてやった。」

「あ、そうなんだ。」

「今、中国妖怪の下っ端も捕獲させて、同じ事を

して、中国に帰す。

しかし、万福商店街は、ロシア料理は、1件もないから

上手くいったが、中華料理屋は、7件もあるから

同じ手は、使えないな。」

アマビエは、考え込んだ。

「ま、その件は、ここの妖怪に任せて、

北の守りを固めた方が、いいな。」

アマビエは、言った。

「あの、EX達を倒してあげなくていいの?」

「何で?ここを攻撃して、色々盗まれて、

皆迷惑しているんだぞ。

そんな義理は、ない。

ロシア妖怪の事は、ロシア妖怪の問題だ、自分達で

解決するべき事だ。」

アマビエは、言った。

「そうね、確かに。」

クロちゃんは、納得した。

「そうだよ、毒花虫の種子をばら蒔く為に、生かして

逃がしただけだよ。」

みっちゃんが、言った。

「あ、そういう事・・・。」

ちょっとクロちゃんは、ビックリした。

・・・そんなに、甘い人達じゃなかったわ。

「クロちゃんは、優しいからね。」

みっちゃんは、笑った。

その時、吾作が、

「俺の一族に、北海ガッパって言って、北海道に住んで

いる連中が、いるけど。」

「お前、桜の大樹の大老の眷属のくせに、こちらの世界の

親戚多いな。」

アマビエが、言うと。

「俺の爺さんが、桜の大樹の大老の眷属になったんだ。

元々は、こっちの世界のカッパの一族なんだ。」

「元々は、こっちの妖怪だったね。」

クロちゃんが、納得していると、

「それで、名高いクロちゃんの眷属になりたいって、

挨拶に来ているんだよ。

会ってくれる?いいかな。」

「丁度良かったな!北の方の監視をする妖怪が

欲しかったところだ、会おう。

よし、クロちゃん、眷属にしてやれ。」

アマビエは、嬉しそうに言った。


クロちゃんビルの大ホールに、北海ガッパの長が控えて

いた。

後ろには、鮭、イカ、タラバガニ、毛ガニ、エビ、牡蠣、

うに、アワビ、帆立、昆布等が山積みされてた。

「わあ~!凄い!」

クロちゃんは、山盛りの魚介類を見て、目をまん丸く

した。

「初めまして、クロちゃん、儂は、北海ガッパの長

氷造(ヒョウゾウ)と申します。

親族の海カッパの一族を眷属にして頂き、我ら一族の名声は、

高まり!飛ぶ鳥を落とす勢いです。

厚く御礼申し上げます。

我ら北海ガッパも是非、眷属にお加え下さい、

よろしくお願いいたします。」

氷造は、深く頭を下げた。

「丁度、ロシア妖怪が、中国妖怪とつるんで、

日本侵略を目論んでいるので、北の守りを固めたいところ

だった、よし、クロちゃんの眷属にしてやるぞ!」

アマビエは、言った。

クロちゃんそっちのけで、話は、決まった。

「我らクロちゃんの眷族となりましたからには、

必ずや、北方四島と、樺太を取り戻します。」

「ちょっと、北方四島と、樺太は、ロシア人が住んで

いるのよ、攻め入ったら国際問題になるわ。」

クロちゃんが、慌てて言った。

「元々は、我らの領地です。

終戦のどさくさで、占拠されたのです!

取り戻して何が悪いのです?」

「だって、アマビエ様~。」

困ったようにクロちゃんが、アマビエに、言うと、

「もし、ロシア妖怪が、ロシア軍を連れて、日本を

侵略しに来たらな、その時は、返り討ちにして、

取り戻すとする!」

アマビエは、不敵に笑った。

「そんな事言っていいの!?」

クロちゃんが、驚いていると、

「もちろんだ!その時が、日本の悲願の北方四島と、

樺太を取り戻す、千載一遇のチャンスだ!」

星明が、言った。

「自然環境は、厳しいけど、地下資源が豊富で、

漁業、林業が盛んだったらしいよ。

取り戻せたら日本は、自国で、エネルギー資源や

鉱物資源をかなり賄える。

不測の事態でも、自国で賄えるのは、大きいよ。」

星明は、言った。

「だから取り戻したいのね。」

クロちゃんが、言うと、

「それもだけど、故郷だからだよ。

ご先祖の墓参りにも気軽に行けないんだよ。」

みっちゃんは、言った。

「あ、そうか。」

クロちゃんが、考え込むと、

「よし、北海ガッパ!お前達の土地を視察に行くぞ!」

アマビエは、叫んだ!


・・・北海道の海は、広くて、綺麗ね。

クロちゃん達は、砂浜で、北海ガッパの歓待を受けていた。

鮭、イカ、タラバガニ、毛ガニ、エビ、牡蠣、うに、

アワビ、帆立のバーベキューパーティーである。

ぶつ切りの魚介で作った、みそ汁は、魚介の出汁が、

きいて、旨かった。

「凄く、美味しいわ。」

クロちゃんが、喜ぶと、

「さ、果物もどうぞ。」

りんご、梨、プルーン等が、てんこ盛りで、出された。

「お前達は、これから北の守りを頼むな。

ロシアの下っ端妖怪を手なずけてある、情報が

色々入るから有事の時は、よろしく頼むな。」

アマビエは、言った。

「ロシアの下っ端妖怪を手なずけたの?」

「ああ、アイツらは、元々人間が殆どだった。

死んでから妖怪になった連中が、多かった。

だから食べ物に、執着していたんだ。

独裁者に、理不尽な扱いに慣れて、自我が欠如して

いる連中が、多いから美味しい物で、簡単につれるし、

我らの方が、良くしてやると、言ったら

大喜びで、何でもやると言ったぞ。」

アマビエは、ドヤ顔で、言った。

「そうなんだ。」

「人を動かす時は、飴と鞭を使い分ける。

耳障りのいい心地の良い言葉で、操る事だ。」

アマビエは、ちょっと、悪い顔をした。

「・・・参考になるわ。」

クロちゃんは、驚きながら言った。

「クロちゃんも変わったね、そういう考え嫌いだと

思っていたけど。」

みっちゃんが言うと、

「うん、最近考えが変わってきたの。」

「いい事だ、クロちゃんは、大勢の妖怪達を統べる事に

なるからな。」

アマビエが、笑った。

「でも、北海ガッパ達は、海カッパより小さいのね。」

クロちゃんが、ふと言うと、

「実は、我らは、水神様のお怒りを買って、力を奪われ

たのです。」

氷造は、言った。

「まさか、水神様の盃に、酔っ払って、おしっこした

とか言うんじゃないの?」

「ええ!よくご存じで。」

「海カッパ一族は、水神様の前では、禁酒ね。」

クロちゃんは、呆れた。

「よし、水神様を呼んで、謝って、力を返して

貰おう。」

アマビエは、言った。

「あ、クロちゃん!ついでに、龍玉を30個程

竜神様に貰ってよ。

北海カッパ用の龍の戦車を作るから。」

星明が、言った。

「おい!北海ガッパ共!水神様を呼ぶから

酔いをさませ!」

アマビエの号令で、水神様をお迎えする準備を始めた。


祭壇には、沢山の魚介類と、酒が、供えられた。

皆は、水神様のお出ましを待った。

すると、海がピカッと、光り、海の中から大きな物が

飛んで来た、それは、・・・立派なクロマグロだった。

「何でマグロ?」

クロちゃん達が首をかしげていると、海が盛り上がり、

ザバ~!と中から大きな青い龍が飛び出て来た!

「海神様!」

海ガッパ達は、皆ひれ伏した。

「お前が、名高いクロちゃんか?」

海神は、クロちゃんに、尋ねた。

「初めまして、クロちゃんです。」

「可愛いなあvほれ、土産のマグロだ、喰え!」

・・・あれ、お土産なんだ。

「あ、ありがとうございます。」

クロちゃんが、お礼を言うと、海神様は、人形になり、

沢山の魚介類を食べ、酒を飲みだした。

・・・それ、水神様へのお供え・・・。

皆は、食べちゃ駄目と、言いにくくて、そのまま海神様を

接待し始めた。

アマビエでさえ、文句を言えず、踊って場を盛り上げた。

「では、クロちゃん、踊ってくれ!」

海神様は、言った。

「あ、じゃ中国風邪を祓う舞を舞います。」

クロちゃんは、皆の前にでた。

「「黒い靄が大陸よりやって来た~♪中国風邪に~♪

人々は、病み~♪苦しみ~♪死んでゆく~♪

祓いたまえ清めたまえ~♪中国風邪~♪大和の国より

消えたまえ~♪邪悪な病は消えたまえ~♪清き風~

戻りたまえ~♪」

クロちゃんは、舞い始めた。

皆最初ガニ股で、ノッシノシと、舞い悪い病を踊り

次第に優しい顔をして、軽やかに舞始める。

「いいぞ!いいぞ!」

海神様は、大喜びだ。

「ほれ、褒美だ!」

海神様が、そう言うと、海の中からザバーン!と、

大きなマッコウクジラと、大きな貝が飛び出して来た。

「あ、ありがとうございます。」

・・・コレを食べろと・・・・。

大きなマッコウクジラを見上げて、クロちゃんは、

思った。

大きな貝をアマビエが、こじ開けると、沢山の

真珠が、出て来た。

「これは、大粒のいい真珠だ!」

アマビエは、大喜びだ。

「海神様、俺は、又べえといいます。

クロちゃんの眷族で、クロちゃんの役に立ちたいけど、

力が、足りない、だから色んな神様が、色々くれて、

クロちゃんの役にたてと、言ってくれた、だから・・・。」

「ほれ、コレをやる!コレで、クロちゃんの役にたて!」

綺麗な玉をくれた。

「あ、ありがとうございます!」

又べえの玉を見て、アマビエは、

「これは、龍玉!お前いい物貰ったな!

我は、クロちゃんの師匠で、クロちゃんを守る為に、

沢山の龍玉が、必要なのですが。」

アマビエが、そう言うと、

「ホレ、やる!」

「ありがとうございます!」

龍玉を50個くれた、それを嬉しそうに、アマビエは、

拾った。

「楽しかったぞ!さらばだ!」

そう言って、海神様は、帰って行った。

「海神様、メチャ気前のいい方だ、儲かったな。

丸儲けだ。」

アマビエは、言った。

「でも、水神様がいらっしゃるまでに、片付けて、

祭壇を作り直さないと、いけないです!」

星明が、言った。

「そうだった!早く祭壇を直して、水神様をお迎えの

準備をしろ!」

アマビエが、叫ぶと、北海ガッパ達は、大急ぎで、

掃除をして、祭壇を作り始めたが、

空がピカッと!光り!水神様が出て来た。

「皆の者!久しいのう!随分散らかっているのう。」

ちょっと、機嫌悪そうに、水神様は、言った。

「やば、遅かった・・・。」

アマビエは、散らかり放題で、作りかけの祭壇を

見て言った。

「お久しぶりです、水神様。

すいません、すぐ片付けさせますから。」

アマビエが慌てて、いると、

「ごめんなさい、さっき先に、海神様が来たの。

今、帰られたので、皆で、慌てて片付けているの、

ちょっと、待っててね。」

クロちゃんが、言った。

「おお!クロちゃん、可愛いのう!」

クロちゃんを見て、水神様は、機嫌が良くなった。

「御馳走が、間に合わないから・・・

この海神様のお土産のクジラをどうぞ。」

クロちゃんが、言うと、

「海神は、クジラを土産に持って来たのか?」

水神様は、尋ねた。

「気前のいい方で、クジラの他に、ほれ、こんなに立派な

真珠を沢山と、龍玉を50個とマグロくれましたよ。」

アマビエが、真珠の入った、貝と、龍玉、マグロの

バーベキューを見せた。

それを見た、水神様は、

「じゃ儂も、龍玉100個、真珠と、沢山の魚だ。」

気が付くと、龍玉と、真珠と、魚が、てんこ盛りで、山積み

されていた。

「わあ~!すごい!」

クロちゃんが、驚くと、

「おい!クロちゃん、踊るぞ!」

アマビエは、クロちゃん達を誘って、踊りだした。

海ガッパ達も魚介類のバーベキューと、酒や、

果物を運んで来た。

ドンちゃん騒ぎと、なった。

「じゃ、そろそろ帰るか。」

水神様が言うと、

「あの水神様、昔、海ガッパが、水神様を怒らせて、

力を奪われたらしいの。

反省しているので、戻してあげて。」

クロちゃんが、言った。

「そんな事が、あったかのう?

じゃ、返してやる。」

水神様は、北海カッパ達に水をかけた。

すると、北海カッパ達は、ムクムクと大きく、

筋骨逞しくなった。

「ありがとうございます!」

北海ガッパ達は、お礼を言った。

「楽しかったぞ!さらばじゃ~!」

そう言って、水神様は、帰って行った。

それを見送った後。

「水神様が、負けず嫌いで、儲かったな。」

アマビエは、笑った。

「この場所は、パパに言って、買い取ってもらおう。

北海ガッパが、住みやすいように、取り計らって

やる。」

アマビエは、北海ガッパ達に言った。

「さあ、帰って今後の事を話し合うから、氷造は、

ついて来てくれ。

さあ、帰るぞ。」

アマビエが、そう言って、氷造を連れて、戻る事にした。


数日後、クロちゃんは、夕飯の餃子と、豚の角煮を

食べていた。

スープは、豪華に、フカヒレスープだ。

クロちゃんが、フカヒレをカミカミしながらテレビを

見ると、ニュースが流れて来た。

「北海道に、新しく自衛隊基地が建設される事になりました。

その近くに、クロちゃん神社の分社が、新たに建設されました。」

見ると、留達が、物凄い速さで、クロちゃん神社を建設

している。

物凄く豪華なお社だ、金箔を施し、龍やクロちゃんの

彫刻が、あしらってある。

それが、生き生きと、動くのである。

そして、勿論、あの恥ずかしい、クロちゃんのイラストの旭日旗が、

たなびいている。

「では、クロちゃん神社を管理されている、北海ガッパ

さん達に、インタビューしてみましょう。」

氷造がテレビに映った。

「我らは、北海ガッパ、クロちゃんの眷族だ。

我らは、ロシアからの脅威からこの北の地で守るのが、

使命だ。」

氷造が、言うと、

「北海ガッパさん達に、胡瓜、酒、米などのお供えをすると、

漁をする時、守ってくれると、いうので、連日、沢山の

猟師と、漁協関係者が、お供えを持って行っています。」

てんこ盛りのお供えを猟師と、漁業関係者が、

クロちゃん神社に、収めているのが映った。

「こちらが、お土産に、人気の安守花(アンシュカ)です。

桜に似て、とても綺麗な花で、種の入ったお守りも

大人気です。」

リポーターが、可愛いクロちゃんのイラストの付いたお守りを

見せた。

「あれ!毒花虫じゃない!」

クロちゃんが、驚くと、

「ああやって、ばら蒔けるよ。

大丈夫、害のあるのは、クロちゃんの敵だけだから。」

みっちゃんは、エビチリを食べながら言った。

「・・・それは、そうだけど・・・。」

・・・いいのかな。

「・・・あ、自衛隊基地できるのね。」

「ああ、国が、あそこを買い取って、内緒で、

北海ガッパと、防衛するそうだ。

また、龍の戦車と、ペンペン号の大量発注が来ている。

これで、北の守りは、安心だ。」

アマビエは、麻婆豆腐を食べながら言った。

「・・・確かに、安心だけど、生態系とか

大丈夫かしら。」

「大丈夫だ!クロちゃんの敵に、ウィルスばら蒔いて

帰ってくるだけだから。」

又べえが、焼売を頬張りながら言った。

テレビでは、安守花の花畑を楽しそうに、海外の観光客が

写真を撮っていた。

仲良く、北海ガッパと写メしている。

嬉しそうに、安守花の種入りのお守りを買って帰って

いる。

・・・平和な光景を見て、ちょっと、複雑な気持ちになる

クロちゃんだった。


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