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お正月

新しい年を迎え、クロちゃん神社には、沢山の観光客が

押し寄せていた。

花壇には、又べえの作ったお正月草が植えられていた。

赤富士に鶴と鷹が飛び交い、小さいなすびが植えられている。

「一富士二鷹三茄子だ。」

又べえが自慢げに言った。

「『一富士二鷹三茄子』って、何?」

クロちゃんが聞いた。

「『一富士二鷹三茄子』は、初夢に出てくると縁起がいいって

言われているんだ。」

又べえが言った。

「又べえは詳しいのね。」

クロちゃんが言うと、益々又べえは得意になった。

「こら!又べえ無駄口を叩いとらんと働け!」

親方が怒鳴った。

「親方厳しいな、じゃあなクロちゃん!」

又べえは、木の手入れを始めた。

中国の観光客は、押し寄せたが、悪い風邪の患者は、シロの

結界が張られているので、万福商店街と、クロちゃん神社に

入れない。

入口の所で、「入れない!?」と、騒いでいると、ペンペン号が

バクッ!と飲み込んで、回収するのである。

留は、正月だというのにペンペン号作りで、朝から頑張っていた。

「明けましておめでとう!留!おせち料理を持ってきたわよ!」

クロちゃんが話しかけると、疲れきった留が振り向いた。

「ありがとう、お腹空いたー。」

留は、おせち料理を凄い勢いで、食べだした。

「お正月くらい休めばいいのに。」

クロちゃんは、お茶をついで留に渡した。

「ありがとう。しかたないよ。

悪い風邪の感染者が来るからね、回収しないと。

ペンペン号で、回収して、軽症者と、無症状者を

強制送還するのにもペンペン号使うから、沢山作らないと。

ごちそうさん。美味かった、おばあちゃん達によろしく

言ってくれ。」

留は、そう言うと、又、仕事を始めた。


クロちゃん神社の売店には、クロちゃんと妖怪のグッツや

お菓子が飛ぶように売れていた。

「こんなに沢山人がいたら中国妖怪は、解らないわね。」

クロちゃんが言った。

「気にしていても仕方ないよ、帰って羽根つきでもする?

駒回しもみっちゃん得意だよ!凧あげもやってみる?」

みっちゃんが言った。

「羽根つきした事ないわね、楽しみね。」

ふと見ると、クロちゃんの水処では、沢山の中国人が

長蛇の列を作っていた。

「凄い人ね。」

「最近じゃ中国人が多過ぎて、日本人が飲めないくらいだよ。」

みっちゃんが言った。

「中国の悪い風邪は、大丈夫かしら。」

クロちゃんは、中国妖怪より悪い風邪の方が気になった。


クロちゃん神社の事務所に行くと、神主さんや、巫女さん達が

お年玉をくれた。

「わあ、ありがとう。」

クロちゃんは、お礼を言った。

「明けましておめでとう!クロちゃん、みっちゃん。」

星明が二人にお年玉をくれた。

「ありがとう。」

「ありがとう、みっちゃんにもくれるの、嬉しい。」

みっちゃんも嬉しそうだ。

「忘れていたけど、みっちゃんも子供なんだよね。

少しだけど、これが一番の楽しみだもんね。」

星明は、笑った。

「あの星明、気になっていたんだけど、中国人の軽症者と、

無症状者を強制送還しているけど、中国で感染者増えない?」

クロちゃんが心配そうに言うと、

「もうどうせ蔓延してるよ。それなのに日本に観光に来て

ばら蒔いているんだ、すぐ、どうかなるわけじゃないから

中国でどうかしてもらわないと、日本が大変な事になる。

重傷者も強制送還したいところだよ。

中国の悪い風邪だとおもうけど、資料がないから、新型ウィルス

としか診断できないんだ。迷惑!」

星明は、言った。

「そ、そうね。」

クロちゃんは、複雑な気持ちになった。

「それから、申し出があったお店には、『クロちゃんの水』が出る

蛇口を付けれるようにしたよ。」

星明が言った。

「あ、お店でお食事すれば、みんな『クロちゃんの水』を飲める

のね。」

「うん、これで『クロちゃんの水』の水処の混雑が緩和されるよ。

タダで『クロちゃんの水』を飲ませても良かったんだけど、

そうすると、図々しい奴が、水を大量に持って行こうと、

迷惑行為をするからね。

鶴ちゃん達が、美味しいお菓子を作ったらしいから

食べに行くといいよ。」

星明は、言った。

「わぁ!楽しみ!行こう、クロちゃん。」

みっちゃんが言った。

「うん、じゃ、星明またね!」

クロちゃん達は、鶴屋千年堂に向かった。


「あけましておめでとうございます!」

クロちゃんとみっちゃんが言うと、

「明けましておめでとう!はい、お年玉だよ。

こっちの席に座って、新作のお菓子を持ってくるよ。」

鶴ちゃんが言った。

二人が席に着くと、丸い水晶のような寒天が来た。

「クロちゃんの水で作った『水信玄餅』だよ。

まず、一口水信玄餅を味わって、好みで、横の黄な粉と、

黒蜜をかけてたべてね。」

クロちゃんは、一口食べると、水信玄餅は口の中で水に

なった。

「あ、すぐ溶けるのね、でも、ほのかに甘くて、柔らかい

わね。」

くろちゃんは、ビックリして言った。

「『クロちゃんの水』は、甘くて柔らかい美味しい水

だから、これが一番美味しいんじゃないかと、思ってね。

『クロちゃんの雫』で売り出していて、大盛況だよ。

店の中を見ると、みんな『クロちゃんの雫』を食べている。

「疲れが取れるって、評判なんだよ。」

鶴ちゃんが言った。

「本当に美味しいわ、鶴ちゃん天才ね。」

クロちゃんが褒めた。

すると、また人が沢山店に押し寄せた。

「忙しくなってきた、クロちゃん他のお菓子も食べてね。」

そう言って、鶴ちゃんは、お菓子の入った紙袋を置いていった。

クロちゃん達は、お菓子を食べて鶴屋を後にした。

「あけましておめでとう。」

話しかけてきたのは、留の弟子の匠だった。

「匠、何しているの?」

「『クロちゃんの水』を各お店に繋いでいる水道が壊れて

いるんだよ。

見なよ、無理やり他の所へ繋ごうとして、失敗している

んだよ、何か所もやられているんだ。」

見ると、緑色の水道管が壊されているが、水は漏れていない?

「あれ?これ水は漏れずに水道管を流れているわ?」

クロちゃんが不思議そうに言うと、

「留親方の作った水道管だから壊れても水は漏れない、水の

流れも変わらないんだよ。

どういう構造なのか??俺もペンペン号や龍の戦車を作るの

手伝いたんだけど、構造が難しくて、外観つくるのが

やっとだよ、俺、生前は一流企業のエンジンジニアだった

んだよ、開発部じゃ天才って言われていたんだけどな。

留親方は、天才なんだよ。」

匠が言った。

「留凄いのね、いつも俺頭は、良くないって言ってるけど。」

「興味のない事は、頭に入らないんだよ。

理屈じゃなくて、本能的に作るだよね。

でも誰の仕業なんだろうね、『クロちゃんの水』は、

悪い奴には苦くなるのに。」

「そうなの?」

「組合費を払ってない店が『クロちゃんの水』をひいたら

水が苦くなったんだ、組合費を払ったとたん、甘くなった

んだよ。」

「え!不思議ね。」

「この万福商店街でズルはできないんだよ。」

匠は、言った。

「犯人は、別に繋ごうとしていたって事は、妖怪だね。」

みっちゃんが言った。

「妖怪が『クロちゃんの水』を美味しいから持って

いこうとしたの??」

「う~ん、そうなんだろうね。」

みっちゃんは、考えこんだ。

「万福商店街の仲間に頼んで、犯人を捜させているけど、

こう人が多いと時間がかかるな。

何か解ったら、教えるよ。」

「よろしくね。」

クロちゃん達は、万福商店街を後にした。


家に帰ると、

「クロちゃん、お昼ご飯よ。」

ママが言った。

お昼は、おせち料理と、お稲荷さんが並んでいた。

「お稲荷さん?おいしそうね。」

クロちゃんが一口食べると、お揚げの中は、お餅で、中に

鰻が入っていた。

「コレ、お餅だったの!中に鰻が入っているわ!

美味しい!」

「美味しいでしょう?鰻をお餅でくるんで、揚げで包んで

うな八さんの秘伝のタレを薄めて煮込みましたの。」

小雪姫が言った。

「小雪姫ちゃんは、お料理上手ね!お正月らしいわ。」

クロちゃんは、大喜びだ。

「それでも美代ちゃんの方がポイント高いんだね。」

みっちゃんは言った。

「うん・・・。」

気まずそうにクロちゃんが言うと、

「う巻きもありますわ。」

小雪姫は、う巻きも差し出した。

「あ、ありがとう。」

クロちゃんは、美味しそうに食べ始めた。

「地道に餌付けされてますね!流石です!」

チョコが言った。

・・・え、餌付け・・・確かにそうかも。

「クロちゃん沢山食べてね、昼から又踊りを披露するんだ

もの。」

ママが言った。

・・・いつからクロちゃんが、行事の度に舞い踊る事に

なったのか?

「俺達もバックダンサー頑張るよ。」

セヒと、チョコが言った。

みっちゃんと、兄ちゃん達がノリノリで断れなくなって

きている。

「私もお琴を披露するわ。」

おばあちゃんが言った。

「僕も前座で、友達とヒップホップを披露するよ。」

カダ兄ちゃんが言った。

「パパも剣舞を披露するよ。」

パパが楽しそうに言った。

いつも間にか、家族のかくし芸大会になってる・・・。

うちの家族って、何でこう出たがりなのかしら。

クラリスは、又べえが手に入れた、ピンクの桜柄の

着物を着てごきげんだ。

クロちゃんもみっちゃんと、又べえが手に入れた

桜柄の着物を着て、羽織袴を着た。

クロちゃんの着物は、みっちゃんとお揃いの天色だった。

「綺麗な水色ね、この間は花紺青だったのに。

この着物色が変わるのね。」

クロちゃんが言うと、

天色(アマイロ)っていうんだよ、綺麗な空色だよ。

これは、神様の着物用だったのを誰かが横流ししたの

かも。」

みっちゃんが言った。

羽織は、お揃いの龍の刺繍で、小雪姫が施してくれて、

おばあちゃんが縫い上げた物だ。

「櫻子ちゃん、小雪姫ありがとう。」

みっちゃんは、上機嫌だ。

「ねえ、中国妖怪がいつ襲ってくるか解らないのに、

こんなイベントしていいのかしら?」

クロちゃんが心配そうに聞くと、

「襲ってきたら帰り撃ちするだけだよ。」

みっちゃんは、ニッコリ笑った。


クロちゃん神社では、MPK48のダンスが始まった、

キレッキレのダンスをひげ子が華麗に歌い踊っていた。

一糸乱れぬ動きは見事だ。

「ひげ子今日も凄いね、歌も上手いわ。」

たろべえが、歌いながら優雅にダンスを踊り出した。

「たろべえ、普通のダンスも上手いわ。」

「昔、劇場のダンサーだったらしいよ、歌も上手いね。」

みっちゃんが言った。

カダ兄ちゃんが友達と、ヒップホップをリズミカルに

踊り出すと、周りは黄色い歓声に包まれた。

「カダ兄ちゃんカッコいいわね。」

「脈絡はないけど人気だね。」

次にパパの剣舞が始まった、背が高いパパが真剣を持って

舞う様は、迫力があった。

「パパ凄いわ!凄い迫力ね。」

「刀大好きだもんね。」

みっちゃんは、言った。

それから、おばあちゃんの雅やかな琴の音が響いた。

「おばあちゃん、上手ね。」

「櫻子ちゃんは、ピアノとバイオリンも弾けるよ。

さあ、クロちゃん出番だよ。」

みっちゃんと、クロちゃんは、舞台に出て舞い出した。

二人共ピッタリ動きがあってる。

すると、いきなり、カッパ池の水が浮いて、空中を

流れだした。

「あれ?カッパ池の水どうしたの?」

「アッチの方角は、中国だ!いる!出て来い!」

みっちゃんは、叫んだ!

すると、空中を流れる水の上で大きな妖怪が不敵に笑った。

「俺の名は、伟人(ピンイン)中国妖怪だ!

『クロちゃんの水』は、頂いた!飲めば、甘露、

悪い病にもきく素晴らしい水だ!」

「お前だったの!水泥棒!水道管壊して迷惑してるのよ!

その水中国までひく気?辞めた方がいいわよ!」

クロちゃんは、叫んだ。

「わっはっはっはっ!何といっても無駄だ!」

「あのね!その『クロちゃんの水』は、竜神池から竜神様の

許可を貰って、ひいているの!水泥棒にご加護はくれないわ!

嘘だと思うなら飲んでごらん!苦いし、悪い風邪にも

効かないわ!」

クロちゃんが叫ぶと、

伟人は、『クロちゃんの水』を飲んだ!

引き攣る様に苦く、とんでもない悪臭がした。

「にがっ!しかも臭い!」

「竜神様のバチがあたったのよ!」

クロちゃんが叫んだ!

「おのれ!属国の分際で!日本が我が中華民国に負けたのを

思い出させてやる!」

伟人が叫んで、クロちゃんに襲いかかった!バキッ!

みっちゃんが、自分より大きな大槌で応戦する。

「何いってんだよ!中国は、連合軍にいたから勝った方に

いただけだよ!元寇も負けなかったし!日中戦争もしっかり

勝ったよ!

日本は、中国の属国だった事は、一度もないよ!

中国なんて!安かろう!悪かろう!パチもんの国のくせに!

日本の漫画やアニメの海賊版で違法に稼いだ!印税を払えよ!」

星明が怒鳴った。

「うるさい!勝手にほざいていろ!この水と、領土拡大で

更に我らの力を示す!」

伟人が叫ぶと、

「やれるもんならやってみなよ!帰り撃ちにしてやるよ!」

みっちゃんが、叫んだ!そして、大槌で連続攻撃した!

バコ!バコ!バコ!バッコ~ン!物凄い勢いで、伟人を

ぶっ飛ばした!

「おい!お前の部下を返してやるよ!」

留がチェゴの入った、水晶玉みたいな檻を投げつけた!

伟人は、それを掴んで、睨みつけると、水晶玉みたいな檻は、

パーン!と弾けた。

よろよろと、チェゴは立ち上がると、

「伟人様、お許しをあいつらとんでもなく強いです。」

「この役立たずが!なんだその無様な様は!」

伟人は、怒り狂った!

「いい組み合わせだよ!パチモン民族と、嘘つき民族!」

みっちゃんが言うと、

「この役立たず!」そう叫ぶと、伟人はチェゴをバクッと

食べた。

「役立たずが!力の全てを奪い取られていたな!

おい!見ろ!」

伟人が指さすと、手下が沢山現れ人々に乱暴し始めた!

クロちゃん神社のお堂をバンバン壊し始めた!

「何で事するの!」

クロちゃんが驚いていると、伟人は凄いで攻撃始めた!

人々は、逃げまどい!阿鼻叫喚で大騒ぎになった。

遂に火の手まで上がった!

「このクロめ!思い知れ!ワハハハハ!」

クロちゃんに切りかかる!

「やめろ!この粗悪品ヤロウ!」

その剣をバシッと受け止めて、みっちゃんは、言った。

「そうよ!この間安かったって、ママが買った冷凍庫中国製で

霜取りが大変で、日本製に買い換えて、高くついたって、

ため息ついてたわ!どこが日本製をしのぐ中国製!?」

クロちゃんが言うと、

「冷凍庫がなんだ!」

伟人が怒鳴ると、

「ここ最近で中国に頭にきた事よ!ママの機嫌が悪かったわ!」

クロちゃんが言うと、

「本当に!大迷惑だよ!」

みっちゃんは、そう言いながらバン!バン!攻撃している。

「訳の解らん事をほざくな!」

が、伟人が凄い勢いで反撃している!

みっちゃんが、ドンドン押されている!

「くそう!これでもくらえ!」

みっちゃんが腹に連続攻撃をした!その時!

伟人の腹が割れて、大きな口になって、バックン!と、

みっちゃんを飲み込んだ!

「み!みっちゃん!」

みんなは、あまりの事に驚いた!

そして、伟人がドンドン大きくなり、パワーアップして、

ムキムキになった!

「この生意気な座敷童の妖力を取り込んだぞ!」

伟人が不敵に笑った!

「み、みっちゃんが・・・。」

クロちゃんは、ショックで声が出なくなった。

「コイツなんて事しやがる!」

親方が大ばさみで切りかかった!バ~ン!凄い勢いで跳ね

飛ばされた!

「親方大丈夫?」

クロちゃんが駆け寄った。

「つ、強い・・・。油断するなよ、クロちゃん!」

「わかったわ!」

クロちゃんは、打ち出の小槌を構えて、

「必殺!桜吹雪!」

必殺!桜吹雪!をお見舞いした!伟人の部下は、吹っ飛んだが、

伟人は、ビクともしない。

「あんまり、必殺!桜吹雪!がきかない!?

じゃ!必殺!スクリューウォーター!」

水柱が、突然立ち上がり!水の渦が伟人を飲み込んだ!

が、バシッと!水柱は、壊された!

「な、なんてヤツなの!?」

クロちゃんは、驚いた。

「みっちゃんを飲み込んで、よけい強くなってる。」

星明が言った。

「みっちゃん・・・消化されたの?」

クロちゃんが恐々と聞いた。

「まだ、だと思うけど・・・早くしないと、吸収されるよ。

ひげ子、MPk48とたろべえとMPとHPを吸収する踊りを

踊って援護してくれ!」

星明が言った。

「わかったわ!」

「任せてくれ!」

ひげ子、MPk48とたろべえは、MPとHPを吸収する踊りを

踊り出した。

「後は、みんな攻撃してくれ!アイツが弱って油断した

所を一之介が、アイツの腹を掻っ捌いて、みっちゃんを

救い出す!」

星明が言った。

「よし、解った!」

みんな一斉に、伟人を攻撃し出した。

「クロちゃん、ちょっと、頭貸してくれ。

たっちゃんを起こそう、火も消さないといけないし。」

星明は、クロちゃんの髪の毛をよけながら、たっちゃんを

みつけたが、たっちゃんは、寝ている。

「たっちゃん!起きてくれよ!」

星明は、振り回してみたが、たっちゃんは、起きない。

「寝穢いな、起きないよ、困ったなあ。」

「兎に角、クロちゃんは、アイツを攻撃するわ!

星明、たっちゃんを頑張って、起こしてね!

何で、大黒のおっちゃん助けてくれないのかしら?」

「これぐらい俺達で何とかしろって事だよ。」

星明は、言った。

「兎に角、できるだけ弱らせるわ。」

クロちゃんが言った。

伟人を親方、歳さん、又べえ、ごんべえ、鶴ちゃん、亀ちゃん、

一之介が攻撃しているが、大したダメージは、与えらない。

そうして、いると、伟人が更に暴れ出した。

すると、ズバッ!と、伟人の部下を薙刀が切り裂いた。

「おばあちゃん!」

「クロちゃん、雑魚は、任せてね!大黒様から頂いた

この薙刀『聖天下無双』で妖怪が切れるわ。」

おばあちゃんが、バッサ、バッサ、と伟人の部下を切り裂く。

「凄いわ!」

バッサリ!と、血しぶきがちって刀が伟人の部下を切り裂

いた!パパだ!

「パパ!」

「雑魚は、任せてくれ!大黒様から貰った『聖福神』

が叩き切る!」

パパは、凄い勢いでバッサ、バッサと切り裂いていった。

「パパ凄いわ・・・。」

そして、スルドイ釘バットが妖怪を砕いた!

「僕も大黒様から、貰った『福針神』で応戦するよ!」

カダ兄ちゃんがニッと笑った。

・・・カッコイイわ!・・・でも、この人達、血を見るのが

好きだわ、楽しそう。

すると、向こうから小さなペンペン号が2匹ピョンピョンと

やって来て、物凄い勢いで、伟人の部下を飛び乗ったり、

頭突きしたり、叩きのめしたりと、やっつけ出した。

「クロちゃん!雑魚は任せろ!留が俺とチョコ用に

ペンペン号を作ってくれたんだ。」

セピが叫んだ!

「このパチもんペンギンの塗装はアレですが、自分の体

みたいに動きます!雑魚はお任せです!」

チョコが叫んだ!

「兄ちゃん達!ありがとう!アイツは、クロちゃん達が

やっけるわ!」

クロちゃんは、打ち出の小槌で必殺技で連続攻撃を始めた。

伟人でかかったが、本当に強かった。

「どうしょう・・・。」

「クロちゃん、又べえが、サンタさんから貰った飴を

食べて、レベルアップする。

そして、ヒゲ子達を飲み込んで更にレベルを上げて総攻撃

する!頼むぞ、みんな!」

又べえは、そう言って、ひげ子MPU48、たろべえもひょいと

飲み込んだ!

・・・え!たろべえも一飲み!?

又べえはドンドン大きくなり、パワーアップ又べえになって、

伟人をバンバン、切り裂く!

「いけ!又べえ!」

が、その時!伟人が又べえの上半身を食いちぎって、

飲み込んだ!

「ま、又べえ!」

みんなあまりの事に言葉を失った。

ヒゲ子、MPK48,たろべえが又べえの下半身から這い出てきた。

「な、なんて奴だ!あのパワーアップ又べえを

食いちぎったぞ!」

「ワハハハハ!お前ら大した事ないな!」

伟人は、高笑いをした。

その時、何者かが、伟人の背後をバッサリ!と切り伏せた!

「アンタ達!何ボーッとしているの!こいつを早くたたっ

切って、みっちゃんと、又ちゃんを助け出すのよ!」

おばあちゃんである。

更に伟人を切りつけた!

「お前、後ろから卑怯だぞ!」

伟人が叫ぶと、

「何言ってるの!私は、か弱い人間の年寄りよ!

このくらいのハンデは、ありでしょう!。」

おばあちゃんは、叫んだ。

流石、熊殺しの櫻子姫である。

「あのバーさん、スゲー!?」

妖怪達は、驚いた。

そして、又ズバッ!と伟人を凄い勢いで切り裂いた物がいた。

歳は16~7のスラリとした美少女が立っていた。

「着替えに行ったので、お待たせしましたが、

おばば様、助太刀いたしますわ!

私もか弱い小娘ですもの、背後から行きますわ!」

そう言って、小雪姫は、薙刀でズバッ!ズバッ!攻撃する!

「アタシも助太刀するわ!よくもクロちゃん神社をメチャ

クチャにしてくれたわね!この福ちゃんが許さないよ!」

福ちゃんも大槌で、バン!バン!攻撃する!

「クロちゃん!俺達も微力ながら頑張るよ!」

すると、コケシやニポポ人形達も伟人をガンガン攻撃

し出した。

「雑魚は片付けた!パパ達も応戦するよ。」

パパと、ガダ兄ちゃんが伟人を攻撃し始めた。

妖怪達も総がかりで、クジラ狩りの様である。

すると、クロちゃんの打ち出の小槌が大きくなった。

「クロちゃんもやる!みっちゃんと、又べえを助ける!」

物凄い勢いで、バン!バン!ババ~ン!と攻撃し出した。

「この~!みっちゃんと、又べえを出せ!」

クロちゃんは、渾身の力を込めて伟人を攻撃した。

すると、突然伟人の腹がズバッ!と割れた!

中から、みっちゃんが右手に刀、左手に又べえを抱えて

出て来た。

「まったく!なんて脂肪が厚いんだ!

なかなか切れなかったよ!」

みっちゃんは、言った。

「みっちゃん無事だったの!」

「うん!大槌で、中からこわそうと思ったけど、壊れなくって

そしたら、又べえが刀を持ってきてくれたんだよ。

この水神様の信玄袋に入れてね。」

「親方が、最悪食われた時の為にもってけって、持たせて

くれたんだ。」

又べえが弱弱しく言った。

更にスッパ!スッパ!切って、みっちゃんは言った。

そこをクロちゃんが連続攻撃した!

すると、伟人は打ち出の小槌に妖力を吸い取られ、小さくなった。

「おまえ、これだけの事をして覚悟はできているんだろうね?」

みっちゃんが、伟人を捕まえて、怖い顔をして言った。

「妖力もないし、こいつは、中国に返したらどうかな?

日本のクロちゃんの縄張りに手を出すって見せしめにね。

お前、親玉がいるだろう?報告しに行かないとね。

ペンペン号で、中国に送ってあげるよ。歳さんたのむよ。」

星明がそう言うと、

「わかった。」

と言って、歳さんは、伟人に何か薬を塗っていた。

そして、包帯を巻いた。

「これで、いいぞ。」

歳さんから伟人を受け取り、星明は、

「匠、コイツを他の悪い風邪の感染者と、中国に返してきてくれ。」

といって、匠に伟人を渡した。

「わかった、じゃ行ってくる。」

匠は、伟人を連れて行ってしまった。

それをくろちゃんは、見送りながら

「あんな奴でも治療するなんて、歳さん、お医者さんね。」

クロちゃんが言うと、

「治療?そんな事するものか。クロちゃん神社を滅茶苦茶に

したんだぞ。」

「え、だって、薬を塗って、包帯をしてたわね。」

クロちゃんが驚いて聞くと、

「あれは、傷が治らないよう塗っていたんだよ。

どんどん腐っていく薬だよ、用心の為に他に薬がつかない

様に包帯をしたんだよ。

生きている間は、苦しみ続けるよ、ここは、恐ろしい所だって

刷り込まないと、さあ、怪我人の治療をしよう。」

歳さんは、行ってしまった。

・・・クロちゃんは、沈黙してしまった。

流石、名医である、どうすれば、無用に苦しむか熟知している。

「あ、クロちゃん、さっき日本は、中国韓国に負けた事ない

って言ったけど、1400年ぐらい前に白村江の戦いで、

日本・百済遺民の連合軍と、唐・新羅連合軍との戦争で

負けた事があるんだよ。」

星明が言うと

「え、そうなの。」

「うん、でも、中国ってね、日本と違って、王朝が何回も

滅んでね、その度に資料が燃やされたり、壊されたりして

ちゃんと残ってないんだよ。

言わないと、バレないと思うんだよ。日本の皇室は2000年以上

続いているから資料が残っているんだよ。」

星明が丁寧に説明してくれた。

・・・そんな昔の事は、正直どうでもいいが、嘘を教えて

は、いけないという律儀さは、学者さんだなと思った。

すると、龍の戦車が上空から雨を降らせて、火は、すぐに

消えた。

歳さんは、怪我人の治療をして、妖怪達が後片付けを

サッサとしてしまった。

クロちゃんは、一緒に戦ってくれたり、片付けをして

くれた妖怪達に、サンタさんがくれたかんから、

レベルのあがるキャンディーをみんなに配った。

「みんな、ありがとうね。」

横では、大黒のおっちゃんがズラリと並んだ妖怪達の

レベルをあげてやっていた。

・・・大黒のおっちゃん大変なんでクロちゃんに

ご褒美くばりを手伝わせているだけなんじゃ・・・。

そして、お巡りさん達は、みんなに事情聴取をして、

ひと段落した。

「今日は、もうクロちゃん神社に人を入れないように

したよ。」

星明が言った。

「クロちゃん、今からクロちゃんのお誕生会をするよ。」

みっちゃんが言った。

「あ、そうだ!お誕生日だったわ!色々あって忘れてたわ。」

クロちゃんは、今日で7歳になったのを思いだした。

正月に生まれると、正月と一緒に済まされてしまいがち

だったのだ。

クロちゃん神社の事務所では、クロちゃんのお誕生会が

催された。

おばあちゃん達が作った御馳走がずらりと並んでいた。

鰻の蒲焼、美味き、ひつまぶし、御節料理、タラバガニと

伊勢海老ボイルとお刺身、ローストビーフ、

ローストチキン、ミートローフ、唐揚げ、和風パスタ

マーボー豆腐、フカヒレのスープ等クロちゃんの好物だ。

中央には、おばあちゃん達の手作りのケーキが据えられて

いた。

クロちゃんは、ケーキのローソクの火をクロちゃんは

吹き消した。

「おめでとう、クロちゃん!」

妖怪達が次々とプレゼントを持って来た。

お菓子や、果物や、陶器、小物、よくわからない物。

「ありがとう、みんな。」

クロちゃんがお礼を言っていると、大黒のおっちゃんが

クロちゃんに、おっちゃんとお揃いの帽子を被せた。

「プレゼントだよ、運が上がるぞ。」

「ありがとう、大黒のおっちゃんとお揃いね。」

クロちゃんがお礼を言うと、

「打ち出の小槌と、帽子ですか、ひょっとして、来年は、

ちゃんちゃんことかですか?毎年違うアイテムを

プレゼントですか?

アイテムが全部揃ったら、福の神見習いになるのですか?」

チョコが言うと、

「クロちゃんは、見込みがあるからな。」

大黒のおっちゃんは、言った。

「え!そうなの!?」

「お前、将来は、福の神ですか。いいですね、いい永久就職

ですね。」

チョコが羨ましそうに言った。

・・・いつの間にそんな事に・・・。

クロちゃんが戸惑っているっていると、テレビのニュースが

流れた。

「今日、午後1時頃クロちゃん神社で、中国妖怪が暴れると

いう事件がありました。

クロちゃん神社の神事の最中に、中国妖怪伟人容疑者は、

いきなり現れ、クロちゃんの水を盗もうとして、大暴れした

ところ、クロちゃんや妖怪達から取り押さえられました。

警察が、中国妖怪伟人容疑者を取り調べて、詳しい動機を

調べるもようです。」

クロちゃん神社で、伟人と戦うクロちゃん達が映った。

「クロちゃん、やっと、みっちゃんテレビに映ったよ。」

みっちゃんが嬉しそうに言った。

「SNSでも、みっちゃんが伟人の腹を裂いて出て来るところ

がグロいと、評判です。」

チョコが言った。

「本当だ、載ってるvv」

みっちゃんが嬉しそうに言った。

「でも、クロちゃんが、カッコよく伟人を攻撃してる

動画と、画像の方が多いね。」

カダ兄ちゃんが見せた。


#クロちゃん!頑張れ!

#行け~クロちゃん!

#クロちゃん!君は、僕らのヒーローだ!


等々コメントがズラリと並んだ。

「クロちゃん、すっかりヒーローだねえ。

ちなみに、僕や、おあばあちゃんや、パパも載っている

小雪姫ちゃんなんか、人気だよ。」

カダ兄ちゃんが言った。

みんなにお祝いして貰って、クロちゃんは嬉しくなって

いたが、

「悪いがクロちゃん、私は、悪い風邪の患者を診ないと

いけないから、途中だけど抜けさせてもらうよ。

中国妖怪より、よっぽどたちが悪いよ。」

そう言って、歳さんは、出て行った。

・・・悪い風邪・・・不吉な気がした、胸騒ぎが収まらない

クロちゃんだった。




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