クリスマス
クリスマスを控えた街の華やかさに心弾むこの頃、
クロちゃん神社では、
又べえと、親方が花壇に、クリスマス草を植えていた。
クリスマスツリーの隣に男の子と、女の子にサンタがプレゼントを
渡している。
「今度の花も可愛いわね又べえ。」
嬉しそうに言うと、
「こっちの花はサンタがいないのね。」
「そっちは、クリスマスになると、サンタがそりに乗って空から
プレゼントを子供達に配るんだ。」
又べえが自慢げに言った。
「楽しみね。」
クロちゃんは、笑った。
そして、『クロちゃんの水』を売っている所では、連日中国人が
並んでいる。
そこに、感染者をペンペン号が
「おら!おら!中国の悪い風邪の感染者がいるぞ!」
と、薄気味悪い姿でバンバンやってきて、感染者を
飲み込んでいくのである。
「中国人の観光客は、日増しに増えていくわね。
ペンペン号が怖くないのかしら。」
クロちゃんが言うと、
「悪い風邪の感染者だけ喰われるからだよ。
しかも、重症な感染者は、日本の病院の手厚い看護で、治療されて、
日本の病院が気に入るらしいんだよ。」
みっちゃんは、言った。
「それって、悪い風邪の患者が喜んで、クロちゃん神社に来て、
ウィルスをまき散らすって事?」
「そうだよ、すごく迷惑。」
みっちゃんは、ため息をついた。
・・・クリスマスだと、言うのに、どうにかならないのかしら。
クロちゃん達が家に帰ると、真っ白なクリスマスツリーを
セヒとチョコ、小梅ちゃん、蛍ちゃんが飾り付けをしていた。
「あ、これクロちゃん神社のオーナメントじゃない、どうしたの?」
ツリーには、妖怪モチーフのオーナメントが飾られていて、
てっぺんの星のオーナメントには、クロちゃんが笑っていた。
「コレ、おばあちゃんの会社が作っているだろう。
おばあちゃんが、在庫を探してくれたんだよ。」
セヒが言った。
「クロちゃん、ほら、アドベントカレンダーも、チョコ達の分
も持って来てくれました。」
アドベントカレンダーをクロちゃんに渡した。
「わあ、ありがとう。」
クロちゃんの顔がほころんだ。
すると、みっちゃんが、ツリーをぐるりと、見て、
「みっちゃんが、ない。」
「え、あ、本当だ、ないわね。」
「何で、みっちゃんは、ないの?」
みっちゃんは、ショゲてしまった。
そして、おばあちゃんを見つけて、
「櫻子ちゃん、どうしてみっちゃんは、アドベントカレンダー
にも、グッツにもしてもらえないの?」
みっちゃんが、抗議すると、
「ごめんね、妖怪の集合写真と、個別の写真を撮ったでしょう?
デザイナーに頼んで出来上がってきたのが〆切ギリギリで、
みっちゃんがいないなと思ったけど、他は不備がないから
OK出したの。
みっちゃんがこんなに傷つくとは思わなかったの。」
おばあちゃんが謝ると、
「何でみっちゃんは、描いてもらえないの?」
「多分、デザイナーは、ヴィジュアル的に妖怪らしい妖怪を
選んだのよ、みっちゃんは、妖怪に見えないもの。」
おばあちゃは気の毒そうに言った。
「来年は、早めに言って、みっちゃんを入れてもらうわ。」
「うん、来年は、必ずだよ。」
みっちゃんは、言った、とても悲しそうだった。
「みっちゃん、ほら、サンタさんにお手紙出した?
クリスマスの夜は、プレゼント持って来てくれるわよ。」
クロちゃんがにこやかに言った。
みっちゃんは、何か言いたそうな顔をして、考え込んで
「サンタさんにお手紙書いてないし、もうみっちゃんは、
605歳で子供の歳じゃないし、妖怪にはくれないと
思うよ。」
みっちゃんは、言った。
「そんな事は、ないわ!おばあちゃんが、サンタさんにお手紙
送ってあげる。
速達で送るからまだ、間に合うわ。すぐ書いて、ほら。」
おばあちゃんは、言った。
みっちゃんは、何か言いたそうだったが、
「うん、すぐ書くね。」
そう言った。
「いいね、サンタさんきっと、持ってきてくれるよ。」
カダ兄ちゃんが言った。
「カダ兄ちゃんは何頼んだの?」
「僕は、サンタさんを信じる歳じゃないから、サンタさんは
プレゼント持ってきてくれないよ。」
「え!そうなの、信じなくなると持って来てくれないの?」
クロちゃんは心配そうに聞くと、
「心配しなくていいよ、俺は、沢山サンタがいるから、両親、
兄ちゃん夫婦、おばあちゃん。」
カダ兄ちゃんは、笑った。
「カダ兄ちゃん、チョコとセヒもプレゼントを用意しています。
思い出のハーケンダッツのプリン味です。」
チョコがニカッと笑った。
「お前、しつこいな。」
カダ兄ちゃんが、バツが悪そうに言った。
「ハーケンダッツのプリン味がどうかしたの?」
クロちゃんが聞くと、
「一昨年ですね、チョコと、セヒがおやつに出た、カダ兄ちゃんが
大好きなハーケンダッツのプリン味をクリスマスプレゼントしようと、
冷凍庫に仕舞っておいたんです。
そしたら、いつの間にか中身が空になっていたんです。
二人で、泣いていたら、カダ兄ちゃんが、
『ごめん、食べたくなって、食べちゃった。』と言ったんです。
二人で、カダ兄ちゃんに空のアイスカップをプレゼントしました。」
チョコ兄ちゃんが言った。
「せこいな、本当に!しれっと空のアイスカップ戻しておくんだからな。」
セヒが言うと、
「だから、ごめん!もう勘弁してくれよ。」
カダ兄ちゃんは、困ったように言った。
「ホッホッ、カダちゃんのプレセントは、ハーケンダッツのプリン
味1ダースね。」
おばあちゃんは、笑った。
「おばあちゃんまで~勘弁してよ。」
カダ兄ちゃんは、言った。
すると、
「櫻子ちゃん、手紙書いたよ、サンタさんに渡してね。」
みっちゃんは、手紙を渡した。
「すぐ速達で、サンタさんに送るわね。」
おばあちゃんは、言った。
クロちゃんは、おやつのお盆を持って、みっちゃんとおばあちゃんン
家に行った。
おやつは、アップルシュトルーデルと、マロングラッセだ。
アップルシュトルーデルは、バニラアイスクリーム添え
焼きリンゴの香ばしい香りと、薄い皮の絶妙なハーモニー
が口一杯に広がる。
マロングラッセは、ラム酒がきいている。
「美味しいね。
歳さん、また中国人がペンペン号に捕まって
たけど。」
クロちゃんが心配そうに言った。
「増えて困ってるんだ、新型の風邪だと思うが、データーが
ないからはっきりわからないんだ。
色々試してるけど、一番効くのは、『クロちゃんの水』
なんだ。
病棟もウィルスがもれないように特殊病棟だから、うちの
病院でも6人受け入れるのがやっとなんだ。」
歳さんは、困ったように言った。
「大変なのね。」
「しかも『クロちゃんの水』は、クロちゃん神社から遠く
離れると、効果が薄らぐんだ。
水神様のご加護が無くなるのかもしれない。」
「そうなんだ。」
「ただ、春節には、沢山の中国人が観光に来る、このまま
だと病が蔓延する。
入国禁止にして欲しいんだが、確証がまだはっきり
取れないからね、困ったもんだ。」
歳さんは、ため息をついた。
「学校でもインフルエンザが流行ってたけど、『クロちゃんの水』
を飲ませたら流行が抑えられたもの、
この辺りは、大丈夫じゃない?」
「この辺りはね、ここ以外は蔓延しそうだ。」
歳さんは心配そうに言った。
・・・大変な事になる、嫌な予感がした。
「旨いだろう?ここの家のおばあちゃん達の手作りだ。」
「ああ、美味いな。」
気が付くと、大黒のおっちゃんが見知らぬ外人もお爺さんにお菓子を
食べさせていた。
「大黒のおっちゃん、このお爺ちゃんだれ?」
クロちゃんが聞くと、
「儂か?メリークリスマス!儂はサンタクロースだ。」
お爺ちゃんは、答えた。
「お茶をどうぞ。」
チョコがお茶を入れて、差し出した。
「ああ、坊主気が利くな、あ、プレゼントやるな。」
チョコにチョコレートを渡した。
「ただのチョコですか、シケてますね。」
チョコが不貞腐れると、
「それを食べると、テストの点が一年間30点アップするぞ。」
サンタクロースが言った。
「ええ!そんなありがたい物ですか!ありがとうです。」
チョコが嬉しそうに、チョコをしまった。
「チョコ食べないの?」
クロちゃんが聞くと、
「近所の受験生の兄ちゃんにあげようと思ってます。」
「チョコ兄ちゃん、優しい。」
「甘い!この時期の受験性なんて、藁をもすがる思いだからな、
こいつの事だから、高く売りつける気だろう。」
セヒが言った。
「バレました?」
チョコは、へらっと、笑った。
「ほら、プレゼントだ。」
サンタクロースは、セヒにキャンディーの缶を渡した。
「ありがとう、これは、食べるとどうなるんだ?」
セヒが聞くと、
「クロちゃんが困った時は、それを食べれると、いい知恵を
貸してやれる。
クロちゃんの役に立ちたいんだよな、兄ちゃんだもんな。」
すると、セヒの顔がぱあっと輝いて、
「うん、ありがとう、俺頑張る。」
・・・そんな事セヒ兄ちゃん考えてたんだ。
でも、もうそんな面倒な事が起きないといいのだけど。
「クロちゃん、ほらプレゼントだ。」
手のひらに収まる小さな丸いキャンディー缶を貰った。
綺麗な缶で少年と妖魔が描かれている、缶を開けると、
何も入っていない。
「ありがとう、中は空だから何を入れようかしら?」
それでも、クロちゃんは、ワクワクした。
缶に描かれている少年は、クロちゃんに、似ている。
「妖怪が、クロちゃんを助けてくれた時のご褒美が
出て来る。
大抵は、少しレベルが上がるキャンディーだ。」
サンタクロースが言った。
「又べえにもプレゼントくれ!この妖怪メンバーの中じゃ
一番若い!子供みたいなもんだ、クロちゃんの役に
立つアイテムが欲しい。」
又べえがねだった。
・・・ちょっと、又べえは子供じゃないじゃない、いいの
かしら?
サンタクロースは、おや?と思ったが、袋からプレゼントを
取り出して、又べえに渡した。
・・・いいんだ、言ってみるもんなんだ。
サンタクロースは、又べえに小さな缶を渡した。
「ほら、プレゼントだ、この中のキャンディを食べると、
30分だけお前のレベルが上がるぞ。」
「ありがとうな。」
又べえは、嬉しそうに小さな缶を貰った。
「あの、つかぬ事を聞くけれど、それって巨大な敵が
現れて戦わなきゃなんないみたい。」
クロちゃんは、恐る恐る尋ねた。
「来るかもな、来たら頑張って戦ってくれ。」
サンタはあっさり言った。
「あの、クロちゃんは、いたいけな6歳児よ、そんなのは、
警察と、自衛隊の仕事じゃないの?」
「警察と自衛隊の手に負えない敵とは、妖怪を引き連れて
闘わないといけないよ。」
「・・・いつからそういう事になったのかしら?
大黒のおっちゃんが助けてくれればいいんじゃない。」
クロちゃんは、大黒のおっちゃんを見た。
「儂は、神様だから頑張ったらご褒美やるのが仕事だ。
頑張るのは、クロちゃんの役目だ。」
「な、なんでそうなるの!?」
クロちゃんが慌てると、
「クロちゃん、いいですね、ジャンプの主人公みたいです!」
チョコが羨ましそうに言った。
「いいな!クロちゃん、カッコイイ!」
セヒも羨ましがった。
・・・家の人間は、喧嘩好きな家系だった。
みっちゃんの方を見ると、みっちゃんもプレゼントを
貰っていた。
「ほら、このペンダントは、クロちゃんの成長に合わせて
大きな姿になれるぞ。」
「ありがとう。」
ペンダントを受け取った、みっちゃんは、嬉しそうだった。
・・・そうか、みっちゃんも子供の姿のままで寂しかった
のね。
「あの~すると、クロちゃんがおっさんになったら、
おっさんになって、じじいになったら、じじいになるの
ですか?」
チョコが尋ねた。
・・・流石チョコ兄ちゃん、スルドイつっこみ。
「ペンダントをはずせば、元の子供の姿に戻れる。
みっちゃん程の妖力があれば、慣れれば、好きな
年齢になれる。」
みっちゃんは、ぱあっと顔を輝かせて、
「ありがとうね、大事にするね。」
と言った。
「じゃ、儂はそろそろ帰るよ。
メリークリスマス!みんなさらばじゃ。」
サンタは。そう言うと、外のソリに乗った。トナカイは、走り出し、
ソリは空高く舞い上がり
消えて行った。
「サンタさん、本当に、ソリに乗ってたわね。
ところで、その木は?」
クロちゃんが聞くと、
「サンタの土産だよ、親方、又べえ、すぐ、クロちゃん神社の
目立つ所に植えてくれ。
綺麗なツリーになるそうだ。」
大黒もおっちゃんは言った。
クロちゃん神社の広場の真ん中の花壇にクリスマスツリーを
親方と、又べえが植えた。
「どんなツリーになるのかしら。」
クロちゃんが言った。
するとそこへ、神主さんがやって来た。
「クロちゃん、明日は忙しくて、渡し損なうといけないから早いけど
クリスマスプレゼントだよ。」
クロちゃん神社の神主さんが大きなミニオンのボブの
縫いぐるみをくれた。
「ありがとう。」
クロちゃんがお礼を言うと、
「神主さん、クロちゃんはスヌーピーが好きなんだよ、
何でボブなの?」
みっちゃんが言った。
「え、チョコちゃんから欲しがってるって、聞いた
けど。」
「ミニオンにハマってるのは、チョコ兄ちゃんだもの。」
クロちゃんは、言った。
「え、そうなの?ごめんね。」
「ううん、ボブも大好き、兄ちゃんと遊ぶわ。」
クロちゃんは笑った。
「みっちゃん、ボブ持たせてごめんね。」
「こんなの軽いよ。」
小学生くらの大きなボブを背負ったみっちゃんと家路を
急いでいると、
向こうから、目がイッちゃったミニオンが歩いてきた。
「あの出来の悪さは、中国製だね、パチもんのミニオン
だよ。
観光に来た中国人が捨てていった縫いぐるみに、妖怪が
憑りついてるんだよ。」
きっと、日本で可愛いの買って、いらなくなったのね。
じゃ、持ってこなければいいのにと、思う。
ミニオンは、愛想よく
「ハローvハローv」
と愛想を振りまいていたが、みんなキモイので、変な顔を
して、避けている。
「ハローvハローv」
クロちゃん達に愛想を振りまくと、
「今日は、何で、そんな変な縫いぐるみに憑りついているの?」
クロちゃんが聞くと、
「え!人気のミニオンだよ!可愛くない?みんな何で変な顔
するの?」
ミニオンは、悲しそうに言った。
可哀そうになったクロちゃんは、
「そうだ、ここに可愛いミニオンがあるの、ほら、目も
動くの、これに憑りついたら?」
「え!いいの!」
ミニオンは、喜んだ。
「いいの?クロちゃん?」
みっちゃんが聞くと、
「いいの、だって、ほら、あの可愛いボブが動くのよ。
良くない?可愛いわよ。」
クロちゃんは言った。
ボブに憑りついて、妖怪は、陽気にステップを踏んで
「ハローvハローv俺、たろべえ!よろしく。」
タップダンスを踊り出した。
「わあ!凄く上手ね!明日のクロちゃん神社のクリスマス
イベントで踊ってくれない?」
クロちゃんが言うと、
「喜んで!」
たろべえがお辞儀した。
周りは、拍手の嵐だ、たろべえは嬉しそうだ。
家にたろべえを連れて帰ると、みんな驚いた。
「ミニオン!」
クラリスは、たろべえに抱き付いた。
「動くボブです!」
「スゲーな。」
チョコとセヒも大喜びだ。
「明日のクリスマスイベントで、タップダンスを踊ってもらう
の。
靴を留が作ってくれたの。」
クロちゃんが、箱の中の靴を見せた。
それを履いてたろべえは、見事なタップダンスを披露した。
「凄いわ!じゃ、私が衣装を作ってさしあげますわ。
簡単なスーツくらいでしたら、すぐ出来ますわ。」
小雪姫は、たろべえの寸法を測り始めた。
「私も手伝うわ、洋裁もできるのよ。」
おばあちゃんが言った。
「助かりますわ。」
小雪姫は、言った。
クリスマスイブのお御馳走は、ローストチキン、ミートローフ
ラザニア、ベーコンとほうれん草のキッシュ、コーンポタージュ
スープ、エビとアボガドのサラダだ。
それを平らげて、クロちゃん達は、クロちゃん神社へ向かった。
クロちゃん神社では、サンタから貰ったクリスマスツリーが虹色に
輝き、沢山の星がクリスマスツリーに付いて輝いていた。
「わぁ!綺麗ね!」
クロちゃんが喜ぶと、クリスマスイベントが始まった。
軽やかなクリスマスソングに合わせて、MPK48のダンスショーが
始まった。
ひげ子は、キレッキレのダンスを踊っている。
「凄いダンスね、ヒゲ子、よく人形の中の針金折れないわね。」
クロちゃんが言うと、
「とっくに、針金折れてるよ、あれ妖力で動かしてるんだよ。
ヒゲ子は、生きている間は、宝塚の大スターだったらしいよ。」
みっちゃんが、言った。
「え、そうなの?知らなかった。」
・・・あの落書きみたいなヒゲはいいのかしら?
次は、たろべえのタップダンスだ!留が作ってくれたタップダンス
シューズを履いて、おばあちゃんと、小雪姫のお手製の白い
スーツを着て、軽やかに踊り出した。
「上手ね、たろべえも生きてた時は、タップダンサーだったの
かしら?」
「きっと、そうだよ。
さあ、次は、クロちゃん、出番だよ。」
みっちゃんが言った。
クロちゃんと、みっちゃんは、お揃いのスーツで踊り出した。
「きーよし~この夜~♪星は~♪ひかり~♪」
すると、クリスマスツリーの星が輝き出した。
すると、その時
韓国語ポイ歌を大声で歌う奴がいた。
「何、あれ?」
クロちゃんが不機嫌に言うと、目が線で、ピンと吊り上がった
妖怪が出てきた。
「俺は、チェゴ!独島は上が領土!
さっきの歌は、『独島は我が領土』だ!
この黒鬼子め!成敗してくれる!」
チェゴは、手下を引き連れて襲い掛かってきた!
バゴ~ン!バゴ~ン!みっちゃんの大槌がさく裂する!
クロちゃんも打ち出の小槌で応戦した!
「必殺!桜吹雪!」
チェゴと、手下は、叩きのめされた!
「案外弱いわね。」
クロちゃんが言うと、
「そう言えば、竹島にいる海カッパ達から、韓国妖怪が竹島を
取り返しに来たから撃退したって、言ってたよ。」
みっちゃんが言った。
「え!こっちの方が強い妖怪が多いのに、馬鹿ね。」
クロちゃんが言うと、
「海カッパの仕える黒鬼子を捕まえて!竹島を取り返す!」
チェゴが言った。
「う~ん何でかな?アイツらクロちゃんを中国語で呼んでる?
『黒鬼子』て、漢字使わないんだよ、韓国人はね。」
星明は、言った。
「あ、ハングル文字ね。」
「韓国は日本の植民地支配から解放された後から、漢字を廃止して
しまったと、いうのもあるけど。
元々、朝鮮では伝統的に漢字は使ってたけど、文字が使えたのは
特権階級だけで、ほとんどの人は、読み書きができないんだ。
あの妖怪、特権階級って感じじゃないな。
『黒鬼子』て、訳すとね『悪魔のように鬼畜なクロ』
て、いう蔑称なんだよ。」
星明が、解説した。
「星明は、中国語がわかるのね、凄いわ。」
クロちゃんは、尊敬の眼差しで星明を見た。
「お前らなんか『チョン』のくせに!」
留が言うと、
「チョン?」
クロちゃんは、首を傾げた。
「日本において江戸時代から使用された言葉で、取るに足らない者
と言う意味なんだ。
朝鮮人を表す蔑称「チョンコ」「チョン公」とも呼ばれているんだよ。」
星明は、丁寧に説明した。
「ねえ、チョン、おとなしく帰ったら?ここは、海カッパより強い
妖怪ばかりで、勝てないわよ。
竹島は、元々日本の領土なのよ、それを太平洋戦争で、日本が
敗戦した時、韓国がどさくさに紛れて横取りしただけよ。」
クロちゃんが言うと、
「チェゴだ!」
チェゴが怒鳴った。
「チョンもチェゴも大差ないよね。」
「ね~。」
クロちゃんと、みっちゃんは、言った。
「全然違う!チェゴは、『最高』という意味だ!」
チェゴが怒鳴った。
「『名は体を表す』って言うけど、お前、最低じゃない。
クロちゃんの事を『黒鬼子』って、言ってるくせによく言うよ!
お前らなんか、チョンで十分だよ!」
みっちゃんが、言った。
「このガキ共!我が大韓民国が日本に勝った時、竹島は領土にした
んだ。」
チェゴが怒鳴ると、
「大韓民国って?」
クロちゃんが聞くと、
「韓国と北朝鮮は昔は一つの国で、大韓民国と言っていたんだ。
朝鮮戦争で、韓国と、北朝鮮に分かれたんだ。」
星明は説明して、
「日本と、韓国は戦争した事はないよ、この嘘つき民族!
戦争したのは、豊臣秀吉が朝鮮征伐に行った、戦国時代だ!
しかも、秀吉に負けてるよね!
韓国は、中国に日本が勝った時、日本にすり寄って来たんだ。
元々が中国の属国だからね、日本は、強制連行なんて
しなかった。
インフラ整備して、子供は学校に行かせて、生産性をあげて
統治する。
その方が沢山税金を集められるからね、植民地を奴隷扱いする
欧米諸国とは違ったんだよ。
日本が統治しなかったら、学校にも行かせてもらえず、貧しい
ままだったじゃないか!
お前達の歴代の大統領は、暗殺されるか、投獄だよね!
ロクでもない連中じゃないか!
日本軍の方がよっぽど良かったはずだよ。
日本の恩を忘れてない台湾を見ろよ!」
星明は、言った。
「ぐっ!それでも竹島は、我らが勝ちとったのだ!」
チェゴが怒鳴ると、
「だから、海カッパが取り返したのよ!
悔しかったら戦って勝ち取れば!
クロちゃん神社は、今日は、楽しいクリスマスイベントだった
のに台無しだわ。」
クロちゃんは、ため息をついた。
その時、近づいたクロちゃんに、チェゴが襲いかかって来た!
「この黒鬼子め!」
スルドイ爪がクロちゃんを襲った!が、何者かが、クロちゃんを
押した!
「たろべえ!」
たろべえは、無残にも爪でひき裂かれた!
「もう、許さない!このチョン!クロちゃんが許さないわ!」
クロちゃんは、打ち出の小槌を取り出し!
バッコン!バッコン!バッコン!バッコン!と、物凄い
勢いで、チェゴを攻撃した!
チェゴは、小さく蛙ぐらいの大きさになって、逃げだした。
それを留が、捕まえた。
「くろちゃん、コイツどうする!食べていい?」
留が聞くと、
「好きにしていいわ!・・・それより、たろべえ・・・大丈夫?」
クロちゃんは、たろべえに駆け寄った。
「大丈夫だよ、縫いぐるみだもん。
・・・折角もらったボブ壊れちゃったけど・・・
ごめんね。
まだ、この後出番があったのに・・・踊れなくてごめんね。
・・・折角沢山の人が、見てくれた晴れ舞台だったのに・・・。」
たろべえは、悲しそうに言った。
「何言っているの!助けてくれてありがとう。
同じのを買って貰うように、おばあちゃんに、頼んでみるわ。
・・・スヌーピーなら家に大きくて、可愛いのがいくつかあるの。
とりあえず、それに憑りついたらいいわ、ね。」
クロちゃんが言うと、
「ありがとう、クロちゃん。」
「あ、そうだ、クロちゃんを助けてくれたから何か
ご褒美出るかも。」
クロちゃんは、サンタのくれた缶を取り出した。
中を開けると、小さなボブが入っていた。
「あ、ボブだわ。」
缶からボブを取り出すと、ボブは見る見る大きくなった。
「わぁ!なんか生きてるミニオンぽいわ。
はい、たろべえ!これあげる。」
クロちゃんは言った。
「ありがとう!」
たろべえは、すぐそのボブに憑りついた。
軽いステップで、踊った。
「ありがとう!最高だ!」
たろべえは、嬉しそうに言った。
すると、
「ところで、クロちゃん、いつの間に韓国語がわかる
ようになったのですか?」
チョコが不思議そうに、言った。
「え?そう言えば、そううね、でも直接頭に響いている
感じだし???」
クロちゃんが、不思議そうにしていると、
「クロちゃんは、レベルが上がってきたから、妖怪と、
テレパシーで話せるようになったんだよ。」
みっちゃんが言った。
「いいですね、クロちゃん!」
チョコが羨ましそうに、言った。
・・・レベルって何のレベル?
「クロちゃん、ほら、みんな待ってるよ。」
セヒが言った。
「あ、踊らなきゃね。」
「兄ちゃん達もバックダンサーで頑張りますよ!」
チョコが言った。
みんなお揃いの白のスーツだ。
「きーよし~このよる~♪」
踊っていると、クロちゃんと、みっちゃんのスーツの
星が光出した。
そして、一斉に花火が打ちあがった。
花火は、クロちゃんの顔になり、(⌒∇⌒)と
笑った。
打ち上げられた花火は、妖怪の形になり、動き出した。
「綺麗ね!どうなっているのかしら?」
クロちゃんが言うと、
「流石!留が作った花火!謎よね。」
みっちゃんが笑った。
そして、大きなツリーからは、星が噴出した!
空に向かって、キラキラと輝いていた。
「綺麗ね~。」
動く不思議な花火に、クリスマスツリーに、
みんな魅了された。
「みんな!クロちゃんからのプレゼントよ!
メリークリスマス!」
そしてクロちゃんは、小さな靴下にお菓子を詰めたプレゼントを
沢山の人達に投げた!
家に帰って、ツリーを見ると、小さな男の子のぬいぐるみ
が、クロちゃんのお星さまの飾りの傍に飾られていた。
「コレ、みっちゃん?」
みっちゃんが駆け寄った。
「私が作ったの、いい出来でしょう?」
おばあちゃんが笑った。
「ありがとう!櫻子ちゃん。」
みっちゃんは、嬉しそうに眺めていた。
ふと、チョコをみると、クロちゃんの投げた、お菓子の
詰まった靴下をテーブルに、沢山出していた。
「兄ちゃん!いつの間に!こんなに沢山!」
クロちゃんが驚くと、
「又べえと、一緒にgetしました。
どうせクラリスが欲しがりますしね。」
「お前の事だから、女の子にプレゼントするんだろう?」
セヒが言うと、
「女の子の喜ぶ顔はいいもんですよ。
クロちゃんにも二つ上げます、一つは美代ちゃんにあげたら、
ラブポイントアップです。」
チョコは、クロちゃんに、お菓子の詰まった靴下を渡した。
クロちゃんからのプレゼントをクロちゃんにあげるのも
変だが、
「ありがとう、チョコ兄ちゃん。」
クロちゃんは、嬉しそうに、お菓子の詰まった靴下を貰った。
「美代ちゃん喜ぶかしら。」
美代ちゃんの喜ぶ顔を思い浮かべて、クロちゃんは、嬉しく
なった。
「わざわざ美代ちゃんに、あげるのですの?」
小雪姫が膨れると、
「小雪姫ちゃんは、可愛いから二つ上げます。」
チョコは、お菓子の詰まった靴下を渡した。
「ありがとう、クロちゃんと食べるますね。」
小雪姫がニコッと笑った。
「可愛いですねvvv」
チョコは、デレ~とした顔をした。
「本当に、コイツ女の子が好きだな。
俺は、今晩起きてて、サンタさんにお礼を言うつもりだ。」
セヒが言うと、
「あ、チョコも起きてます!」
チョコが言った。
「あ、じゃ、クロちゃんも起きてるわ。」
クロちゃんが、言うと、
「夜更かしする子は悪い子だ、サンタさんは、プレゼント
持って来てくれないよ。
早く寝なさい。」
パパが言った。
「え!そうなの?」
「仕方がないな。」
クロちゃん達は、渋々寝る事にした。
でも、ワクワクして、眠れない。
サンタさん、プレゼント持って来てくれるかな?楽しみ。
「鬼滅の刃 DX日輪刀が、手に入らなくて、どうしょうかと
思いましたが、助かりました。」
パパが言った。
「早く、私に言ってくれればいいのに、この子達が
欲しがってたから、5本知り合いの業者に頼んでいたの。」
おばあちゃんが笑った。
「クラリスちゃんの欲しいミニオンの縫いぐるみは、
動くのが来たものね。」
ママが言った。
クラリスは、嬉しそうに、たろべえに抱き付いて眠っている。
たろべえは、クラリスを嬉しそうに撫でている。
翌朝、枕元のプレゼントを見てみんな喜んだ!
「鬼滅の刃 DX日輪刀だあ!」
クロちゃん、チョコ、セヒ、又べえ、みっちゃんは、5人で
チャンバラを始めた。
クラリスは、大きなミニオンの縫いぐるみを見て、
「もう、動くのが来たからい~!かたなが
ほし~!にいちゃ!貸して!」
と、兄ちゃん達にねだった。
「ほら、みっちゃん、お正月に、クロちゃん神社で
売るお菓子よ、ちゃんとみっちゃんが載ってるわよ。」
おばあちゃんが見せた。
「わあ!クロちゃんと一緒!櫻子ちゃん、ありがとう。」
みっちゃんは、大喜びだ。
「それと、みっちゃん用に、スマホとパソコンを用意したわよ。」
おばあちゃんは、言った。
「ありがとう櫻子ちゃん、欲しかったんだ。」
みっちゃんは、喜んだ。
「使い方を教えてあげるわね。」
おばあちゃんが言うと、
「大丈夫、使えるよ。櫻子ちゃんの横で見てたし、
櫻子ちゃんがいない時は、パソコンやスマホ触っていたの。」
みっちゃんが、笑った。
「そうだったわね、ずっと見守っていてくれたんだったわね。
ありがとうね。」
おばあちゃんは、笑った。
クリスマスだけど、いい天気でクロちゃんが、クロちゃん神社の
事務室に行くと、
留達が難しい顔をしていた。
「どうしたの?留難しい顔をして。」
「クロちゃん、チョンの奴に、色々拷問して、色々吐かせ
たんだ。
コイツのバックに、中国の妖怪がいる!そいつが勢力を伸ばす
のに、色々工作していて、コイツは、その下っ端だ。」
透明な箱の中に、チェゴが閉じ込められた。
どんな拷問を受けたのか、グッタリしている。
「また、今度は、中国妖怪なの?
・・・どんな拷問をしたの・・・?
それに、この箱壊れて、逃げないのかしら・・・。」
クロちゃんが心配そうに、言った。
「俺達にも縄張り争いがあるからね、なんとしても
守りぬくよ。
拷問たって、妖力は、クロちゃんが吸い取ってるから、
精神的に、色々追い詰めたんだよ、寝かさない、食わさない。
常に、怖い幻聴を見せる。
コイツのボスが、コイツに制裁を加える幻覚を見せたり
したんだよ。」
星明が言った。
「この間、閉じ込めていた妖怪に、逃げられているから
特製の妖怪用の檻を作ったんだ。
材料は、竜神様から貰った、貴重な竜神様のウロコだよ。
相当強い妖怪でも壊す事は、出来ないよ。」
留が自慢げに言った。
「中国の妖怪については、まだ調査中だから気を付ける
んだよ。
もう、クロちゃん神社に紛れ込んでると、思うよ。」
星明は、心配そうに言った。
「心配ねえ、昨日も折角のクリスマスイベントが、
台無しだったもの。」
クロちゃんが心配そうに言った。
だが、クロちゃんの心配もよそに、クロちゃん神社の
人出はますます増えている。
「あんな騒ぎがあったのに・・・。」
クロちゃんが言うと、
「ネットで、クロちゃん神社じゃクロちゃんの妖怪退治が
見られた!って評判になっているんだよ。」
みっちゃんがネットに上がっているクロちゃん画像を
見せた、チェゴを凄い勢いで、ぶっ叩いている!
成敗!成敗!と、文字が付いている!
クロちゃん、メチャ怖い顔・・・。
「そうなの!?妖怪が怖くないのかしら・・・。」
クロちゃんが驚くと、
「自分だけは、大丈夫と思う人が多いんだよ。
あの気味の悪いペンペン号も人気で、みんなキャーキャー
喜んで写メ撮ってるよ。」
みっちゃんが言った。
ペンペン号は、感染者を片っ端から捕まえている。
みんな楽しそうに写メや動画を撮っている。
・・・中国の妖怪が何を企んでいるか解らないのに。
能天気な人々を見て、複雑な気持ちになるクロちゃんだった。




