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花街
花街/
(崩れよ)
(崩れてしまえ)
雨は傘を濡らすためにあるか
指は嘘をなぞるためにあるか
それなら
唇とは多肉の花の赤さとして
背は汗をしばし止めるくぼみ
贖われる身を恥ともしないけれど
太陽の隠れるを待ってしまうと
口に出したらもう戻れないのに
(崩れよ)
(崩れてしまえ)
明らかさはもう路上にすらなく
陰りなどはもう素性ともならず
くり返される猫狩りのように
しなやかさは浪費されていく
fff
最近、200字が長く感じる。五七のリズムを基調とするなら、最少は俳句の十七文字であり、その倍数の近似値として快適なのは、きっと170文字前後ではないかと思い始めている。