第2話 「天界府転生課相談窓口」
まさかの操作ミスで第2話が消失したので書き直しました……
(2048番って僕のことだよね……)
2048番と書かれた番号札を見つつ僕は声のした方へ向かうことにする。
現状を全く把握できていないが少なくともこのままここにいるよりはマシであろう。
声のした方へ歩いて行く途中、何人か椅子に座る人を見かけたが、どの人も雰囲気がおかしい。
ガタガタと頭を抱えて震える人、顔面蒼白でぴくりとも動かない人、何かを悟ったかのように穏やかな顔をしている人、なんというか---まさにカオスという言葉が相応しい場所だ。
そんな人達の前を通り過ぎると椅子と机が横一列に並んだ場所に出た。 机を挟んで2人が向かい合うように椅子が設置されている。
各机と椅子の間はパーテーションで仕切られており、よく役所で見る相談窓口そのものであった。
パーテーション毎に1番窓口、2番窓口---という札が貼られており、パッと見た感じで50以上の窓口がるようだ。
(これ、どこの窓口に行けばいいんだろう……)
そう思いながら途方に暮れていると---
「2048番の番号札の方はこちらへどうぞー」
という声とともに奥の方のパーテーションの上から手が伸びているのが見えた。
(ああ、あそこか)
僕は手の上がっている窓口へ向けて歩みを再開した。
窓口の前に着くとパーテーションで隠れていた先ほどからの声の主の姿をようやく見ることができた。
年齢は20代後半であろうか。はっきり言って美人だ。
少し釣り上がった目にセミロングの黒髪。
服装はスーツのパンツに白いシャツとシンプルなものだが完璧に着こなしている印象を受けた。
その女性からは所謂『できる女』オーラが放たれていた。
「番号札2048番の方でしょうか?」
「は、はい。たぶんそうだと思います」
そう言いながら僕は2048番と書かれた番号札を机の上に置く。
「大丈夫です。では席へお着き下さい」
「はい、失礼します……」
流れるような女性の案内につい席に着いてしまった。
「本日、担当をさせていただきます、私、高野と申します。宜しくお願い致します」
「は、はい宜しくお願い致します……」
すると高野さんは机に置いてあるノートパソコンを開き何やら画面を確認しているので、僕が現状について質問をしようと口を開きかけると---
「えー、それでは申し訳ございませんが本人確認をしたいので氏名と住所、生年月日を口頭で結構ですので教えていただけますか?」
「あっ、はい……えっと名前は須藤広将、住所はK県T市Mの931、生年月日は1997年6月4日です」
現状について質問しようとしたはずなのに僕の口から発せられたのは自身の個人情報であった。
そして僕は再度現状について訪ねようと口を開こうとするが、再びそれよりも早く高野さんが口を開く。
そして高野さんの口から発せられた言葉により、僕の口から発せられるはずであった質問の言葉はひらがな一文字に強制変換させられてしまった。
「えーこの度はご愁傷様でした。須藤さんの次の人生のために私達『天界府転生課相談窓口』の職員一同頑張りたいと思いますのでよろしくお願い致しますね」(天使の笑み)
「えっ?」






