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327 重機

「お久しぶり!アンニフィルドよぉ。ゴメンね、時間が空いちゃって。さてさて、終盤に向けて猛ダッシュなんだけど、まだまだ言っておくことがあるのよねぇ。で、今回はわたしの力を見せ付けてやるわ。にしても、あのミリエルってセレアム人の小娘、ホント頭にきちゃう!」

■重機■




「まさか・・・、アンニフィルドぉ・・・?」

くるっ。

俊介は思わず辺りを見回した。


「リーエス。そのアンニフィルド!」


ぽわん・・・。


ハイパーラインで精神体になって現われたアンニフィルドは、今や俊介の側の女の子の様子がよくわかった。


「いきなり、なんだって・・・」


あたふた・・・。

俊介は突然のことにえらくびっくりしていた。


「俊介、あなた、いつからロリロリのロリータ趣味になったのよぉ!?」


--- ^_^ わっはっは! ---


「ロリロリって、そいつは誤解だってぇ!」

「あーーーっ!まんざらでもないって思ったでしょお!」


どきん・・・。

「バ、バカ言うな」


「ちゃんと見えてるのよ!」


--- ^_^ わっはっは! ---


「こら、人の頭ん中を勝手に覗くな!」

「あなたが開けっ広げにしてるから、見えてるだけじゃない!」


「おまえが怪力でこじ開けたんだろ?」


--- ^_^ わっはっは! ---


「んまぁ!だれが怪力ですってぇ?」

(ありゃ、口が滑っちまった・・・)


--- ^_^ わっはっは! ---


「で、シュンスケ、だれと話してるの?」


ぶわぁーーーん。

その時、ようやくミリエルにもアンニフィルドの精神体が見えてきた。


「へぇーーー、あなた、まだ104歳なのぉ、お嬢ちゃん」

アンニフィルドの砲火が始まった。


「お嬢ちゃんですってぇ?」

ぴくっ。

ミリエルがアンニフィルドを見つめて眉を吊り上げた。


「104歳は立派なレディーです!」

きっ!


「だったら、地球人換算で見てあげるわ!」


「地球人換算・・・?」

ミリエルはきょとんとした。


「あーら、随分、老けたロリータだこと!」


--- ^_^ わっはっは! ---


きーーーっ!


「だ、だれよ、シュンスケ、わたしたち二人に割り込んできたこのオバさん?」


どかぁーーーん!


--- ^_^ わっはっは! ---


きっ!


「オ、オバさん・・・ですってぇ!」

アンニフィルドの声がひっくり返った。


--- ^_^ わっはっは! ---


「オバさん!オバさん!」

「教育がなってないわね!その生意気なお尻をぶっ叩いてやるわ!」


「やれるもんなら、やりなさいよぉ!精神体のくせに!」


きぃーーー!

「エルフィアの超A級SSをなめきってるわね!」


「オバさん!オバさん!オバさん!」

「ロリロリお嬢!」


--- ^_^ わっはっは! ---


アンニフィルドは精神体にも係わらず、ミリエルに負けず劣らずの叫び声だった。


「よ、よせよ二人とも、誤解だってば!」


間に入った俊介の言葉は、二人にとっては協同宣戦布告も同然だった。


きっ!


「だいたいシュンスケが恋人はいないって言ってたからじゃないの!」


ずどぉーーーん!

ミリエルの矛先が変わった。


着弾!

照準修正、右2秒!


「俊介!今のホント?!」

(いっ・・・)


--- ^_^ わっはっは! ---


ぎぎぎ・・・。

アンニフィルドの照準が変更された。


「え・・・、恋人はいないとは・・・」

「言ったの?言ってないの?」


どぉっかーーーん!

連合軍、初弾命中!


--- ^_^ わっはっは! ---


「言ったわ!」


ぼかぁーーーん!

連合軍、第2弾命中!


--- ^_^ わっはっは! ---


「おまえが答えるな、ミリエル!」


だだだだっ!

反撃開始!


--- ^_^ わっはっは! ---


「俊介、どうなのよぉ?!」


ばりばりばり・・・!

機関砲、発射!


「それはだなぁ・・・、あーーー、そうだ!」

「なにがそうだよぉ?」


ぼんっ!!!!

命中!




「システム室が騒がしいわね・・・」

岡本が心配そうに言った。


「あなたが原因を作ったんじゃない?」

「わたしが・・・?」


---^_^ わっはっは! ---


ばんっ!

ずんずんずん・・・!


システム室の中で乱暴にドアが閉められる音がしたかと思うと、アンニフィルドが肩を怒らせて出てきた。


「アンニフィルド・・・?」

「あらあら・・・」

ユティスとクリステアが見合わせた。


ぷんぷんぷん・・・!


「ユティス、クリステア、カフェに行くわよ!」


ずんずん・・・。


「あの、オレは・・・?」

和人が自分を指差した。


--- ^_^ わっはっは! ---


ぴた!

「あなたもよ!」


「リーエス・・・」


(ほら!)

ちらっ・・・。

和人にクリステアが目配せした。


「業務中だぜ・・・」


--- ^_^ わっはっは! ---


言わなきゃいいのに、二宮がアンニフィルドに文句を言った。


「うるさい!打ち合わせよ。文句ある?!」

ぎろっ!


「す・・・、すいませんっす・・・」

イザベルもいなく、今日の二宮は反撃するような元気はなかった。


--- ^_^ わっはっは! ---




「首相、合衆国から緊急通信です」

首相官邸では首相の藤岡に合衆国の緊急電話が入り、藤岡の身辺は慌しくなっていた。


「なんだ?」

藤岡は第一秘書にきいた。


「エルフィア大使に関する重要情報とかで・・・」

「ユティス大使のことか?」

第一秘書は早く首相に代わってもらいたそうに頷いた。


「おそらく・・・。もし、ブレスト大使なら、われわれにそうと言ってくるはずです」


「うむ。で、大統領からなのか?」

「いえ。国務省のお偉方からです」


(早く代わってくれないかなぁ・・・)


--- ^_^ わっはっは! ---


「なんと言っている?」

「エルフィア大使の警護を固めよと・・・」


「ユティス大使のことか?」

「そうです。明日のT大での講演は中止した方が・・・」


「ならん。ユティス大使の決めた日程だ」

藤岡首相は譲るつもりなどまったくなかった。


「首相、相手が国務長官に代わりました。首相を代わってもらえますか?」

「うむ。わかった。引き続き、そばで通訳補助をしてくれ」


「え・・・?」


--- ^_^ わっはっは! ---


ぷち。

藤岡は通訳用のサブ回線のスイッチを入れ、第一秘書の日本語を待った。


(首相、それって、まったく代わったことになってないじゃないですかぁ・・・)

第一秘書は一人愚痴た。


--- ^_^ わっはっは! ---


「藤岡首相、合衆国のベスです」

国務長官は親しい友人にはファーストネームで、しかも相性で話した。


「やぁ、ベス。ワォーキング(散歩)はいかがかな?」

(首相、ウォーキングじゃないです。ワーキング!)


「散歩?わたしは犬じゃないわ」


--- ^_^ わっはっは! ---


(首相・・・!)

第一秘書は通訳にひやひやだった。


「おお、失礼をしました。お仕事ワーキングはいかがですかな?」


「それなら問題ないわ。それより、今日お電話したのは、エルフィア大使の件を忠告したいからなのよ。わたしたちのところで預かっているブレストを知っているわよね?」


「ああ、もちろんだよ」

「彼から大使に係わる重要かつ大変な情報を取ったわ」


「合衆国のオールストリート(全国)の景気を左右するくらいですかな?」

(首相、ウォールストリートです!)


--- ^_^ わっはっは! ---


「違います。ユティス大使の身の安全が脅かされようとしてるんですよ!」

「なんと!」


「いいですか、首相、Z国はブレスト大使と密通しています!」

「それは羨ましい。ジェニー・Mとできてるんですな?」


--- ^_^ わっはっは! ---


「なんと下品な!そういう意味ではありません!精神波通信を介して情報のやり取りをしているという意味です!日本のセクハラは許しがたいレベルですね!」


「気を悪くせんでください、ベス。リッキーはどうなんですか?」

「リッキーはとっくにです!」

国務長官はたちまちテンションを上げた。




舞台は変わって、ここは惑星ケームの首都、グルデオン・デュル・ケームだった。


ぴ、ぴ・・・。


元エルフィア人でここに帰化した一人の男が、超高層ビルの上階の一室で優雅にソファに腰を落ち着かせ、立体スクリーンに向かっていた。


「ランベニオ、いつになったら、実行するんだ!?」


スクリーンに映った男の顔はライオンさながら、今にも噛み付かんばかりの勢いだった。


がぉーーー!


--- ^_^ わっはっは! ---


「ふっふ。落ち着かんか、トルフォ。慌てるでない」

ソファの男は薄笑いを浮かべた。


「しかし、おまえの言うとおりに漫遊しているが、少しも計画どおりに進んでおらんではないか!」


「進んでない?なにもわかっとらんくせに」


にたにた・・・。

ランベニオはトルフォを小馬鹿にしたような薄笑いを浮かべた。


「なんだと?」


「いいかトルフォ、おまえがエルフィアを離れているからこそ、チャンスがあるんだ。もし、エルフィアにいてみろ、超A級エージェントの失踪となった日には、理事のおまえは必ず足止めを喰らう」


「う・・・」

ぎり!

トルフォは唇を噛み締めた。


「早く実行しろ、ランベニオ!」

「短気者め!待てと言っているのがわからんのか!」


「もう十分に待ったぞ!」

「不十分だ!」

トルフォの恫喝にも似た叫びもランベニオは通じなかった。


「ユティスがエルフィアに戻れば、わたしのチャンスはなくなるんだ!」

トルフォはさらに続けた。


「心配には及ばん。そのうちユティスは地球を離れる。その時こそ計画の仕上げだ」


「だから、どこに行くんだ!?」

「もちろんエルフィアに行くわけではない」

ランベニオは薄笑いを引っ込めた。


「だから、どこに送り込もうとしてるのか教えろと言っているんだ!」


「痴れ者めが!それを知ってどうなる?わざとらしくユティスの目の前に現われて、なんと申し開きするつもりだ?!」

ランベニオはトルフォを一瞬睨みつけると、すぐにもとの顔に戻った。


「おまえは十分に疑われておるのだろう?」

「くっそう・・・」

トルフォは叔父に従う以外方方がなかった。


「おまえの旅程のどこかで必ずやユティスと巡り会う。それがいつどこでかわからんから、自然と振舞えるんだろうが。委員会にもユティスにも疑われずにだ」


「しかし、わたしはもう待てん!」

「ふっふっふ。トルフォ、おまえは父親そっくりだて・・・」


「後、何ヶ月だ?」

トルフォはさらに喰らいついた。


「くどいぞ。まずは休暇を楽しめ。理事の身ではそうそう長期でバカンスを楽しめるもんじゃない」


「しかし、いいったいつになったらユティスと会えると言うんだ?」

トルフォは再び蒸し返した。


「そんな遠い日ではない」


きらり。

トルフォが期待に目を光らせた。


「ランベニオ、3日後か、1周後か?」


「そういう気持ちで毎朝迎えろ。会えた時の感動が本物になるわい!わっはっは!」

--- ^_^ わっはっは! ---


(くっそう。くたばりぞこないめが・・・)




「ハロー、マム!」


アンニフィルドに付き合っていつものカフェに落ち着いた3人は、突然の英語に後ろを振り向いた。


「ジョバンニ・・・」

にこ・・・。

クリステアは嬉しそうに微笑んだ。


「こんなところで、どうしたっていうの?」

「マム、オレのミッションはまだ終ってませんぜ」


にっ。

サングラスをかけた黒スーツの大男はユティスと和人を向いて口元を上げた。


「よっ!」

「お久しぶりですわ、ジョバンニさん」

にこ。

「ホントに久しぶりだね、ジョバンニ」


「あー、あなたね・・・」

アンニフィルドは男を一瞥した。


「覚えてくれて光栄ですね」

「そのまずい顔忘れるもんですか」


--- ^_^ わっはっは! ---


彼女の怒りはまだ収まっていなかった。


「アンニフィルドは相変わらず辛口だぜ」


「表ではともかく、いつも裏では大使たちを見守っていたんです」

ひょい。

ジョバンニの後ろからジョーンズが現われた。


「まぁ、ジョーンズさんも。それは心強いこと。うふふ」

ユティスは嬉しそうに合衆国国務省外交保安部所属の二人に微笑んだ。


「坊主、あれから、ちっとは男になったのか?」

ジョバンニが威勢よく言った。


「オレ?」

和人はいきなりのことに面食らった。


--- ^_^ わっはっは! ---


「相変わらず下品な男ね・・・」

ぴく・・・。

アンニフィルドは眉を上げた。


「よう!」

ぽん!


「ジョバンニ、あなた、ちょうどいいところに来たわ。腕相撲を付き合いなさい」


つかつか・・・。

とん!

むしゃくしゃしていたアンニフィルドが手を打って、ジョバンニを誘うように隣の席に着いた。


「あんた相手に冗談だろ?オレはまだ整形外科に入院するつもりはないね」


--- ^_^ わっはっは! ---


「じゃあ、ジョーンズ、あなたが相手なさい!」


「いや、けっこう。遠慮しときますよ。腕をへし折るだけじゃ済みそうにない」

ジョーンズはテーブルの強度を確かめるように見ると、慌てて苦笑いを浮かべた。


--- ^_^ わっはっは! ---


「なによ、ケチ!」


「アンニフィルド、八つ当たりはよくありませんわ」

ユティスがやんわりとそれを制した。


ぶるん!

がががが・・・。

その時、休憩を終えた工事用の重機がカフェの外で動き始めた。


「また始まったわ」

クリステアがユティスに言った。




地球上空32000キロに待機中のエストロ5級母船の中では、エルフィア人のSSセキュリティ・サポート二人が、転送システムのメンテナンスに係わったエンンジニアの名簿にジニエドという名前を見つけ、すぐさま次の指令を出していた。


「ジニエドの現住所と連絡先を表示してくれ」

「リーエス、SS・フェリシアス」


ぴっ。

つつつぅ・・・。


「ジニエド・ルニア・オルモン・アリスタナ・フェリシモ。エルフィア人、転送システムの超A級メンテナンス・エンジニア。エルフィア暦64273年生まれ。同64983年リタイア後、エルフィア文明促進推進支援委員会より命を受け、複数のカテゴリー3世界での時空転送技術支援に移行。現住所は不明」


「現住所が不明・・・?どういうことだ、アンデフロル・デュメーラ?」

フェリシアスが質問を投げた。


「支援先の最終地の登録ですが、40年前で終了しています」

「40年前ならそんな昔ではない。そこに落ち着いてるんじゃないのか?」


「可能性はありますが、現地問い合わせが必要です」

「現地の名は?」

「キュロン」


「キュロン・・・?」

フェリシアスは首を振り、キャムリエルを見た。


ぷるぷる・・・。

キャムリエルも首を振った。


「エルフィアのデータベースにアクセスしたまえ」

「リーエス、SS・フェリシアス」


ぴぴぴ・・・。

「キュロン、エルフィア文明促進推進支援委員会登録ナンバー、第30・・・・」


「現地のエストロ5級母船と連絡を取って確認してくれたまえ」

「リーエス、SS・フェリシアス」

アンデフロル・デュメーラは、すぐにキュロスで周回軌道にある別のエストロ5級母船と超時空通信によって確認を始めた。




ぶぅーーーん!

ががが・・・。


「少し騒々しくなりますわね」

「リーエス」

ジョバンニが店の外に目をやった。


きゅきゅきゅ・・・。

カフェの側ではなにやら道路工事が始まっていた。


「アンニフィルド、あんたにゃ、店の脇にちょうどいい相手がいるぜ」

ジョバンニはにやりとすると、ジョーンズと頷き合った。


「バックホウ・・・。アイツか?」

「イエィ」


--- ^_^ わっはっは! ---


「じゃ、バック・ホウとかいうあなたたちの友人を呼んで来なさいよぉ!」

アンニフィルドがすぐに反応した。


「そりゃ、ちょっと難しいかもな・・・」

ジョバンニがサングラスに手をかけた。


「どうして?」

「ちと、体格がよすぎて店に入れないんでね」

ジョーンズが答えた。


--- ^_^ わっはっは! ---


「あなたたちより少し大きいくらい、わたしはかまわないわよ」

「了解だ」

ジョーンズが面白そうに言った。


「あんたが店の外でやってくりゃいいのさ」

ジョバンニが後ろを指した。




(バック・ホウさん?)

ユティスが和人に確認を求めた。


(うん、そう言ってたね。なんか中国系のトップアスリートの名前かなぁ・・・)


--- ^_^ わっはっは! ---


(リーエス。ジョーンズさんたちより大きいなんて、ずいぶん大きな方なんですね。バスケットボールの選手さんでしょうか・・・?)

ユティスが和人に耳打ちした。


--- ^_^ わっはっは! ---


(ちょっと待ってよ、ユティス。バックホウって、もしかして別名ヨンボとかいうバカでかい移動式クレーンのことじゃないかぁ?)


がががぁ・・・。


(あーーー。あれ、あれだよ。今、お店の外で動いてる工事用重機のことだよ!)

ユティスはカフェの窓越しにそれを見つめた。


(まぁ、大変!)


--- ^_^ わっはっは! ---




がしっ!

ぴた・・・。


「バカヤロー、死にてぇのか!」

突然バックホウの前に現われた美しい若い女性が、片手でそのアームの先端を受け止めた。


「大したことはないわね」

アンニフィルドは片手で重機のアームを受け止めたまま、オペレータに向かってウィンクした。


ぱち。


--- ^_^ わっはっは! ---


「ちょっと動かしてみてよ」

「なにぃ!?」

彼はすっかり度肝を抜かれていた。


「さっさとしなさいよ!」

「ん、なこと言ったって、知んじまうぞぉ!」


「いいから、やりなさい!」

「死んでも知らんからな!」


アンニフィルドの勢いに気後れした重機のオペレータは、重機のアームを動かそうとレバーに手をかけた。


がち!

がたがた・・・。


「あり?レバーがびくともしねぇ・・・」


--- ^_^ わっはっは! ---


「別に故障じゃないから安心して。すぐに解放してあげるわ」

「ええ・・・?」


オペレータが泡を食っているのを確かめたアンニフィルドは、もう一度オペレータに方目をつむった。


ぱち。


「3つ数えたら話すわよ。1、2、3、それ!」


ひょい。

アンニフィルドは重機を解放した。


ぐいーーーん。

重機のアームが上に移動した。


「ありゃあ・・・!」


--- ^_^ わっはっは! ---


「あは。ちゃんと動くでしょ、おじさま?」

「・・・」

オペレータはアンニフィルドを穴が開くほど見つめた。


「外人のおねえちゃん・・・。あんた、なにもんだぁ・・・?」

「じゃぁねぇ。おかげでスッキリしたわ。バイバイ!」


ひらひら・・・。

くるり。


アンニフィルドは手を振ると重機に踵を返した。

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