135 貸切
■貸切■
「部長。交代です。いい湯でしたよ。眺めも最高です」
部下の警護官は浴衣を羽織ってすっかりリラックスしている様子だった。
「任務だ。気を抜くんじゃない」
「了解」
「うむ。次は、わたしが行ってくる」
ユティスは一人貸切風呂に入っていた。
「うわぁーーー。お外で星がきれい。遠くの街の明かりがきれい。海に浮かぶ船明かりがきれい。お湯も暖かくてステキ・・・」
ユティスはそう言いながら歌を歌いはじめた。
「オーレリアン・デュール。ディア・アルティアーーー・・・」
ぽちゃん。
(ん?この歌は・・・、例の外人娘か?)
--- ^_^ わっはっは! ---
隣の男風呂では、上司の警護官が耳を澄ませた。
(しかし、なんて心地のいい歌声なんだ・・・)
ぽちゃ、ぷちゃ・・・。
(彼女、板塀隔てた隣にいるんだな)
ぴちゃ・・・。
(うむ。確かに、いい湯だ。掛け流し天然温泉か。久しぶりに入るな)
ざざぁーーーっ。
ぷちゃっ。
「らーららーーー。らっ・・・」
ユティスは、塀の向こうで水音が聞こえたので、歌うのを止めた。
「和人さん?」
ユティスは、板塀の向こうは男風呂になっていることを、知らなかった。
「和人さん。そこに、おいでなんですの?」
「ん?」
(和人?男が、一緒におらんだと?なぜ?あっちは、貸切混浴のはずだぞ?和人という男、なにを考えているんだ。もったいない・・・)
--- ^_^ わっはっは! ---
ぱしゃ、ぱしゃ。
ささっ。
ぺちぺち。
がたっ。
「和人さん?」
(あの外人娘、わたしを、連れと勘違いしてるらしい?)
警護官は、湯にゆったりと浸かりながら、視線を板塀の方にやった。
がたっ・・・。
(なにをしてるんだ、あの娘・・・?)
ひょいっ。
いきなり、ユティスの顔が塀越しに現れ、警護官はまともに目を合わせてしまった。
「・・・」
「・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「お晩です・・・」
ばしゃ、ばしゃ。
さっ。
警護官は、慌ててタオルで前を隠したが、すでに遅すぎた。
「きゃあーーー!」
つるん。
すってんてん。
ぼっちゃーーーん。
(大変だ!)
「大丈夫ですか、奥さん!」
--- ^_^ わっはっは! ---
(こうしては、おられん。見られてしまったぞ、顔を)
--- ^_^ わっはっは! ---
(まずい。早く、ここから出なくては・・・)
警護官は急いで風呂から上がると、そさくさと身体を拭いて浴衣を羽織った。
「コンタクティー・カズト!」
「あ、アンデフロル・デュメーラ!」
「リーエス。緊急事態です。エージェント・ユティスの意識が途切れました。大至急ご確認を。居場所はお風呂場です」
「なんだって!わ、わかった!」
日中の疲れで、しばらく夢うつつになっていた和人は、いつまでたってもユティスが上がってこないので、不安になっていたところだった。
(ホントだ。ユティス・・・。出てこないぞ・・・)
「お急ぎください」
「リーエス」
カズトは貸切風呂に直行した。
だっだっだ・・・。
がらっ。
「ユティス?」
返事はなかった。
(まさか・・・)
和人はユティスの名を呼ぶが返事はなかった。
(やばい、鍵かけてないじゃないか。オレ以外の男が来たらどうするんだよぉ?)
和人は慌てた。
--- ^_^ わっはっは! ---
どたどた・・・。
がらーーーっ。
和人の目に、湯船の中で顔を下に向けて首まで浸かっている、ユティスが映った。
(ほっ。いる。誘拐されたんじゃなかった・・・)
「ユティス?」
しかし、ユティスの返事はなく、すぐに和人は緊急事態だとわかった。
「大変だ。ユティス、のぼせちゃった!」
どっぼーん。
ばしゃ、ばしゃ
和人が、バスタオルを抱えて飛び込むと、ユティスはバスタオルを体に巻いたまま、湯船でぐったりとなっていた。もう少しで頭が湯に沈むところだった。
「ユティス!」
和人は、手早くユティスを取り上げると、濡れたバスタオルを取って、新しいバスタオルを巻きつけた。ほんのりピンク色に染まって、まぶしいくらい美しいユティスの裸身に、和人はくらくらした。
(見たい。いや、なるべく見ないようにっと・・・)
--- ^_^ わっはっは! ---
ぽろりっ。
「うわぁーっ。バスト!」
--- ^_^ わっはっは! ---
(こりゃ、やっぱり、女神さまっていうしかないよ)
「コンタクティー・カズト。エージェント・ユティスを見つけましたね」
「リーエス。アンデフロル・デュメーラ、ありがとう。ユティスを収容したよ」
「リーエス。コンタクティー・カズト。エージェント・ユティスの体温が上昇しています。至急、正常値に戻す処置をしてください」
「正常値に戻すったって・・・」
「冷たい水を浸したタオルを、身体に当ててください」
「そうか。でも、氷とかないぞ・・・」
きょろきょろ・・・。
「コンタクティー・カズト。ユテイスを回収します」
「待って。いきなり消えたら、女将さんに怪しまれる」
「リーエス。では、だれか、ここの責任者を呼んだ方がよいでしょう」
「リーエス。だったら女将さんを呼ぼう」
「お願いします。パジューレ、コンタクティー・カズト」
「リーエス!」
和人は、タオルでくるんだユティスを抱え上げると、湯船の脇にあった休憩用の木の椅子に横たえた。
「待っててくれ、ユティス。すぐに戻ってくるから・・・」
どたばた・・・。
和人は女将を呼びに廊下を急いだ。
どたばた。
がらぁーーーっ。
警護官の上司は浴衣を乱したまま、自分たちの部屋に飛び込んだ。
「部長、そんなに慌てて、どうかしましたか?」
「見られた」
「なにを?」
「ナニではない。わたしの顔だ」
--- ^_^ わっはっは! ---
「だれにですか?」
「あの外人娘だ」
「まずいですね・・・」
「うむ。非常にまずい・・・」
「どうします?」
「ひとまず。知らん顔をしておこう」
「了解」
「すいませーん、だれかいますかぁ。女将さーん!」
そして、和人は女将を呼んだ。
「はぁーーーい、只今」
女将が微笑みながら、和人の前に現れた。
「女将さん、助けてください」
「あら、どうしました?」
「つ、連れが・・・」
「奥様が、どうなさったのですか?」
「い、いや、おく、じゃない。露天風呂でひっくり返っちゃったんです!」
「まぁ、それは大変!」
ささささ・・・。
どたどた・・・。
女将は和人と一緒に急いで露天風呂に駆けつけた。
がらぁーーーっ。
ユティスは和人が露天風呂脇の木の椅子に横たえていた。
「これは、お湯に浸かりすぎて、のぼせちゃいましたね。体を冷やさないと・・・」
女将はタオルを冷水につけ軽く絞ると、ユティスの両脇と額に当てた。
ぴと・・・。
「大丈夫よ。発見が早くて良かったようです」
「ありがとうございます」
「なに言ってるんですか。当然のことです」
和人は女将に処置されるユティスを見守った。
「ありがとう、アンデフロル・デュメーラ」
「間に合ってなによりです。パジューレ、コンタクティー・カズト」
「アンデ・・・。どなたか、いらしたのですか?」
--- ^_^ わっはっは! ---
「い、いや、なんでもないです」
「さ、奥様の全身を拭いて差しあげて」
「は、はい」
ぱさっ。
女将は和人がユティスの身体を拭けるように、バスタオルをはだけた。
ぱぁあーーーっ。
眩しいばかりのユティスの裸身が和人の目に飛び込んできた。
どっきーーーんっ!
「あわわわ・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
和人は、女神と見まごうばかりのユティスの裸身に、頭の中が真っ白になった。
おろおろ・・・。
「ご主人、なにしてるんですか!」
「なにって、鼻血出そう・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
(ユティスの裸、上から下まで全部見ちゃった・・・!)
「早く拭いてください!」
おろおろ・・・。
和人はユティスの一糸まとわぬ裸体に動揺しまくった。
ぶるぶる・・・。
和人の手は震えてしまい、おっかなびっくりでユティスの身体にタオルを置いた。
ぺと・・・。
どきどき・・・。
おろおろ・・・。
--- ^_^ わっはっは! ---
「あなた、ひょっとして、ご主人じゃないの・・・?」
「ええ。オレたち、旦那でも女房でもないです。振りはさせられてますけど・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「恋人?」
「まぁ、そのぉ・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
女将の質問に、和人はうろたえまくった。
「キッスくらいは、した仲なんですよね?」
「一応・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「んもう。あきれた!それ、かしてください!」
ばさっ。
女将は和人の手からタオルを奪い取ると、ユティスの体を丁寧に拭いていった。
「浴衣!」
「はい!」
女将はユティスに浴衣を着せた。
「頭にタオルを巻いて」
「なるほど、最初からそうすれば良かったんだ」
ぎゅ、ぎゅっ。
和人は自分の目にタオルを巻き目隠しにした。
「あなたじゃありません!彼女です!」
--- ^_^ わっはっは! ---
「はい」
和人は女将に言われるまま、ユティスの髪を丁寧にタオルで包んだ。
「二人で仲良くいらっしゃるくらいだから、わたくしは、てっきり、お二人がご夫婦かと思ってましたわ・・・」
「オレは、なにをしたら・・・」
「ユティスさんをお部屋に運びましょう」
「わかりました」
ひょい。
和人はユティスを両手で抱えあげると、女将に連れられて部屋に戻った。
木互換たちは、さっきの風呂場でのユティスとの遭遇に、話を咲かせていた。
「大きな水音がしてだなぁ。そして、なにも聞こえなくなった・・・」
「部長、それ、湯船の中に落っこちたんじゃあ・・・」
「かもしれん・・・」
「だとしたら、溺れちまってるかも・・・」
「いや。その後、すぐに、お上とあの男の声がして、駆けつけてくる感じだった」
「しかし・・・」
「うむ、任務だ。われわれは警護官だからな・・・」
「逃げ出したのは、絶対にまずいっすよ」
「任務だな?」
「任務です」
--- ^_^ わっはっは! ---
「部長。様子を見に行った方がよくないっすか?」
「うむ。任務だ」
「行きましょう」
「うむ」
よたよた・・・。
和人はユティスを抱えて、ようやく部屋に戻った。
「しっかりしてくださいな。わたくしが、すぐに布団を敷きます」
「あ、はい」
どんっ。
ぱさっ。
ささぁっ。
女将は布団を敷いた。
「そっち、抱えてください」
「はい。よいしょっと・・・」
和人はユティスの頭の方を、女将は足の方を抱えた。
「そうっと、そうっと・・・」
「は、はい・・・」
和人はユティスを布団に静かに横たえた。
「無理に意識を戻そうとしてはだめですよ。体温が正常になると、自然に気がつきます。それから、氷とお水はそこです」
女将は言った。
「はい。すみません・・・」
「しかし、どうして、ご一緒にお入りにならなかったの?」
「ブレーキが、かかんなくなったらと思って・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「なんですか、それ・・・?お連れさんだって、期待していたのではないですか?」
「でも・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「あなた、ご存じないのですか?」
「なにをでしょうか?」
「だいたい、このような温泉にお二人でいらっしゃるなんて。お連れだって、あなたのことを恋人だとお想いになってないと、絶対に実現なんかしやしないのですよ。貸切の混浴露天風呂がある温泉旅行。それを恋人と二人きりでまったり楽しみたい。それってのは、恋人のいる女の子の一番の望みなんですよ。秘湯、貸切混浴風呂。これは、特に人気アイテムなんですからね」
「えーーーっ?」
--- ^_^ わっはっは! ---
「だから、この旅館だって、カップルのためにはそうするようにしてるのです。看板をご覧にならなかったのですか?」
「あ、はい・・・」
「でも、彼女は特別なんです」
「特別・・・?」
じーーー。
女将はじっと和人を観察した。
「ふーん。なにか、訳ありのご様子ですね?」
どきっ。
--- ^_^ わっはっは! ---
「ええ。彼女はある国のVIPなんです。オレが日本の代表というか・・・」
「お守り役ってわけですか?」
「ちょっと違うけど、そ、そんなものかな・・・」
「彼女のご了解の下ですよ。あなたが彼女にお手をお出ししたからといって、首が飛んでしまうって訳でもないのでしょう?あなたたちにマッチョのゴリラさんたちが、ガッチリ脇を固めてる風ではなかったですよ。帝政時代の王女様じゃないのですから・・・」
「ゴリラ?」
「用心棒のことです。あっ・・・、そう言えば・・・」
「なにか?」
「お二人の後、すぐに男性のお二人連れが・・・」
「ゴリラみたいなのが、ここに泊まってるの?」
--- ^_^ わっはっは! ---
「ええ。ゴリラみたくはありませんが・・・」
(それ、ひょっとして、大田原さんの言ってる警護官かな・・・?)
「とにかく、せっかくお見えになったのに・・・」
「超銀河問題、いや、国際問題になると、非常に困るんで・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「ふーん・・・」
女将はさらにじっくり和人を観察した。
「お二人は、恋人同士じゃないっておっしゃいましたけれど、どうみたって、そうはお見えになりませんわ。少なくとも、彼女の方はとてもお幸せそうな笑顔ですよ。同じ笑顔でも、恐らく・・・、彼女があなただけにお見せする笑顔ですわ・・・」
「はぁ・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「ダメですわねぇ。おわかりにならない?あれは完璧にあなたに恋をされている笑顔ですよ。それも相当な入れ込みようです。いずれ、ご一緒になられますわね、お二人とも。早々に、彼女からプロボーズをされるかもしれませんわ。外国の方は積極的と聞いておりますよ・・・」
「外国は外国なんだけどぉ・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「今時の女の子は男性より積極的でしょ?」
「そ、そんなぁ・・・」
「女将のわたくしが保証いたしましょう」
「ちょっと待ってください」
「ユティスさん、とかおっしゃいましたわね?」
「はい」
「髪は明るいブラウン?いいえ、ダークブロンドですね。目の色はアメジスト。プロポーションもご立派。とにかく大変な美人でいらっしゃいます。しかも、可愛くて性格も温厚でお優しそうです・・・。それに控え・・・」
「仰せのとうりでして・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「ご主人。あなた、感謝しなきゃだめですよ」
「彼女の両親に?」
「神様にです!」
--- ^_^ わっはっは! ---
「どこでどう、お知り合いになったか存じあげませんが、こんな女性はめったにお会いできるものではないのですよ」
「そ、そうでしょうか?」
「ア・ゲ・マ・ン。わたくしは、何十年もカップルを見てきました。わからないわけがないです」
「はぁ・・・」
「彼女、北欧か東欧系ですね?」
「ま、そんなところでして・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「国際結婚ですか・・・。いいですわねぇ・・・」
女将はにっこりとした。
「そうだったら、いいんだけど。まだ、そんなんじゃ・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「ご本人の自覚はなしですか・・・。でも、経験でわかりますのよ。何十年もお泊りのお客様を見てきましたから・・・」
「そんなこと言ったって」
「あらまぁ、ご信用いただけませんの?わたくしどもに来ていただいて、ご結婚までいらしたカップルは、100組は下りませんわ。お見せしましょうか?彼や彼女たちからいただいたお礼状。ご結婚に至るきっかけは、わたくしどもの温泉旅館だったって」
にこっ。
女将は微笑んだ。
「ええっ!」
「もう、ご1泊する気はありませんか?割引いたしますわ。殿方用の元気になるドリンク剤も、特別にサービスでお付けしますわよ」
--- ^_^ わっはっは! ---
にっこり。
女将は再び和人に向けて微笑んだ。
「スケジュール的に・・・」
「そうですか。それは、残念ですわね。うーんと、お教えさしあげるのに。新妻に迫れないご主人への恋の手ほどきを・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
「ま、待ってください!」
「うーん・・・」
「あっ!」
「あら。お気づきになられましたようね」
ささっ。
和人は急いでユティスを覗き込んだ。
「ユティス、大丈夫かい?」
「リ、リーエス・・・。わ、わたくし・・・、どうしたんでしょうか?」
「温泉でのぼせてしまいましたのよ、あなた」
にこっ。
女将が優しく言った。
ふらふら・・・。
「あっ・・・」
ユティスは布団から身を起こそうとして、ふらついた。
「だめですよ、急に動いては」
「はい・・・」
さ・・・。
和人はユティスの背中に腕を回して、座るのをサポートした。
「大丈夫かい、ユティス・・・?」
「リーエス・・・」
にこっ。
ユティスは微笑んだ。
「ご主人、お優しくて、いいわね、奥様」
女将は目を細めた。
「はい・・・」
ぽ・・・。
ユティスはうなずき、和人に微笑むと頬を赤く染めた。
「本当に、ありがとうございます。もう大丈夫ですわ」
ユティスは女将と和人に礼を言った。
「じゃ、今度はオレが入ってくるよ」
「あなたはのぼせないでくださいね」
--- ^_^ わっはっは! ---
「しません」
「でないと、今度はユティスさんとわたくしが、あなたのお身体をお拭きすることになりますわよ。隅から隅まで・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
ぱちっ。
にこっ。
女将は片目をつむって、笑いながら和人に言った。
(冗談じゃない。女将さんに裸を見られるなんて。ユティスはともかく・・・。あーーー、創造するだけでも恥ずかしい・・・)
--- ^_^ わっはっは! ---
「コンタクティー・カズトは、いくじなしですわ」
--- ^_^ わっはっは! ---
アンデフロル・デュメーラの声が、和人の脳裏に響くと、彼女の擬似精神体が目の前に現れた。
「えーえー、あなたの言うとおりです。アンデフロル・デュメーラ」
「アルダリーム、コンタクティー・カズト。お認めくださって・・・」
「そんなことに、礼なんか言ってもらってもねぇ・・・」
--- ^_^ わっはっは! ---
ユティスが大丈夫そうなので、和人は急いでカラスの行水程度に露天風呂で汗を流した。