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忠犬ポチは、異世界でもお手伝いを頑張ります!  作者: 藤なごみ


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ポチの56話 ポチの当たり前はちょっと違う?

「ポチちゃんは本当に色々なお手伝いをしているんだね」

「そうだよ! ポチはお手伝い大好きなんだ」

「ポチちゃんすごーい!」


 今日もポチはお手伝いをしているんだけど、なんと王宮でお手伝いをしているんだ。

 お庭にバラが咲いているんだけど、ここにも虫がいるんだよ。

 ポチが悪い虫をどんどん取っちゃうんだよ。

 そしてお庭で王妃様とグレース様がお茶をしていて、時々ポチの様子を見にきているんだ。

 王妃様とグレース様は、芋虫とか毛虫を見るのは全然平気みたいなんだよ。

 そしてポチの側にいない時は、お庭にある椅子に座って王妃様がグレース様に絵本を見せてあげているんだよ。

 

「ポチも絵本読めるんだよ」

「そうなの? ポチちゃん凄いね!」


 お庭掃除のお手伝いも終わって、手とかも綺麗に洗ってきたんだ。

 そうしたら、王妃様がグレース様に次の絵本を読もうとしていたんだよ。

 ポチは文字が読めるから、絵本を読むのは朝飯前なんだ、

 臨場感たっぷりに絵本を読む事ができるよ。


 あれ?

 何だか、王妃様とグレース様のいるテーブルに、沢山の子どもが集まっている様な気がしているぞ。

 全員ポチよりも年下みたいだなあ。

 お母さんっぽい人もいるよ。


「ポチちゃん、今日はお手伝いじゃなくてお茶会にきたんでしょう?」

「あっ、そうだった! 早めにきてお庭の掃除しているのを見ていたら、いつの間にかお手伝いしていたんだ!」


 これはうっかりだよ。

 王妃様に言われて、ポチが王宮に来た理由を思い出したんだ。

 という事でお茶会を始めるけど、グレース様が読んでって絵本をポチの所に持ってきたんだ。

 ポチ、リクエストにはしっかりとこたえるよ!


「ごほん、昔々ある所に……」


 ポチが絵本を読み始めると、ポチの周りにはグレース様だけでなく沢山の子どもが集まってきたんだよ。

 ふふふ、きっと皆はポチの絵本を読む凄さにびっくりするよ。


「……お姫様は幸せに暮らしました。めでたしめでたし」

「「「わあ、ポチちゃん凄い!」」


 おお、読み終わったら小さい子どもやお母さんも皆が拍手してくれたんだよ。

 グレース様も、ポチの事を凄いって言ってくれたんだ。


「ポチちゃんはいつもお手伝いしているの?」

「そうだよ。お店で声掛けしたり、売り子やったり、色々な所のお掃除もしているんだ!」

「へえ、そうなんだ!」


 絵本を読み終わったら、子ども達がポチに一斉に質問してきたんだよ。

 ポチはお姉ちゃんだから、質問にはきちんと答えるのだ。

 

「ポチちゃんは色々な製品も開発しているんだね」

「うーん、皆が便利になればって思っているだけなんだけどね」

「でも小さいのに凄いわね。確かに勲章を貰うだけの功績は上げているわね」


 子ども達のお母さん達もポチに質問してくるんだよ。

 ポチとしては、当たり前の事をしただけなんだよね。


「ポチは沢山のお金はいらないから、孤児院のシスターさんに預けているんだ。孤児院の皆で使ってって、いつも言っているんだよ」

「「「ポチちゃん……」」」


 あれ?

 ポチが笑顔でいつもシスターさんに言っている事を言ったら、何故かお母さん達が涙を拭いているんだよ。

 ポチ、変な事をいっちゃったかな?


「ふふ、ポチちゃんは何も変な事を言っていないわよ。そのままのポチちゃんでいればいいのよ」

「?」


 王妃様も微笑みながらポチの頭を優しく撫でてくれたけど、何で頭を撫でられているか分からないや。

 でも、王妃様がポチはこのままでいいって言ってくれたから、これからもポチは色々と頑張るのだぞ!

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします

ポチちゃんを、ぜひよろしくお願いします

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