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忠犬ポチは、異世界でもお手伝いを頑張ります!  作者: 藤なごみ


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ポチの30話 良い知らせ

 隣の領地で黒い大きな犬獣人が暴れているという悪い知らせもあったけど、実は良い知らせもあったんだよ。


「「「こんにちは!」」」

「こんにちは。いつも元気ね。今日はよろしくね」


 今日はポチとミッケちゃんとリルムちゃんで、領主様の屋敷の掃除に行っているよ。

 屋敷に着いたら領主様の奥様が出迎えてくれたから、ポチは元気よく挨拶をしたんだよ。

 そして、ミッケちゃんとリルムちゃんと一緒にお屋敷のお掃除開始!

 お庭を綺麗に掃いたり、屋敷の廊下を掃除したりしているんだよ。


「またいっぱい虫が付いているね」

「ポチちゃん、どんどんと取っちゃってな」

「ポチにお任せだよ!」


 ポチは、またまた庭の枝木に着いた虫をぽいぽいと取っていくよ。

 この間沢山虫を取ったのに、また沢山虫が付いているの。

 こまめに取らないと、葉っぱが虫に食べられちゃうもんね。

 庭師のおっちゃんと一緒に、どんどんと虫を取っていくよ。


「ポチちゃん、よく虫を取れるね」

「怖くて無理無理」

「えー、全然平気だよ。ポチにかかれば、虫なんてへっちゃらなのだ」


 ミッケちゃんとリルムちゃんは、虫がダメみたいなの。

 そういえば侍従のお姉さん達も虫がダメだったよね。

 うーん、虫の何が怖いのかな?

 ポチは虫なんてへっちゃらだから、逆によく分からないや。


 その後も屋敷の掃除をしていくよ。

 でも、何だかいつもよりも念入りに掃除をしている様な気もするなあ。

 その答えは、おやつの時間にわかったのだ。


「お疲れ様ね。やっぱり三人がいると、他の人も釣られて動きが良くなるわ」


 お手伝いも終わったので、領主様の奥様がポチ達におやつをご馳走してくれたんだよ。

 甘いケーキで、ほっぺが落ちそうなくらい美味しかったよ。


「実はね、来週娘が王都の病院から戻ってくるのよ。それで、いつもよりも念入りに掃除をしてもらったのよ」

「そうなんだ、元気になって良かったね」

「娘はまだ車椅子が必要だけど、少しずつ歩ける様にもなってきたのよ。だから、リハビリの為にもって庭を綺麗にしてもらったの」


 何回か話を聞いていたけど、領主様の娘さんの病気が良くなったんだ。

 それなら庭を綺麗にしてあげないとね。

 ルーナちゃんのお母さんの様に歩くのが大変なのかもしれないから、何かに躓いて転ばない様にしないと。


「それでね、娘がポチちゃん達の噂を聞いて会いたいと言っているのよ。商店街のヒロインに会いたいって」

「おお、ポチも会ってみたいよ!」

「私も大丈夫です」

「私も」

「ふふ、ありがとうね。ポチちゃん達ならそう言ってくれると信じていたわ」


 そしてポチ達の事まで知っているとは。

 何だか知らない間に、ポチも有名人になっちゃったな。

 勿論、ポチはいつだって大丈夫なんだよ。


「じゃあ、来週もお掃除をお願いするから、その時に娘に会って貰おうかしら。お仕事しながらだけど、よろしくね」

「ポチ、お仕事もちゃんとやるよ! 任せてね」


 ポチはお手伝いはちゃんとやるよ。

 ミッケちゃんとリルムちゃんも頷いていたよ。

 ふふふ、来週になるのがとっても楽しみなのだ!

「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします

ポチちゃんを、ぜひよろしくお願いします

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