表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

どうか君が、幸せでありますように…と。

今回は、「夢」という題材を取り入れてみて、少し違うストーリーを作ってみました。



読んで頂けたら、幸いです。

「ねぇ、夢と私、どっちの方が大切?」


と君に聞かれて、とっさに口に出てしまった答えは、


「夢…」


だった。



その時の君の顔が、今でも頭から離れない。



目に涙をいっぱいためて、苦しそうに悲しそうに、けれど、どこか悔しそうな瞳で僕を見てた。



そして、


「分かった、ありがとう。元気でね」



と、一瞬笑いながら去って行く君の後ろ姿を、見ていた。





今までは、ずっと、

「君と夢はどっちも大切だから、決めることなんて出来ない」

と言って来たのに。



どうしてかな…。

少しずつ、気持ちは変化していたのかな…。



夢を追いかけるのに夢中になって、君を見失ってしまったのかな…。




でも、もう後戻りは出来ない。

だから、僕は、君に最後のメールを送った。



「昨日はひどいことを言って、傷つけてしまって本当にごめん。一緒に過ごした日々は、とても楽しかったし、大切な時間でした。付き合ってくれて、嬉しかった。ありがとう」



すると、数分後、君から返信が来た。



「大丈夫です。本当の気持ちが知れたので、良かったです。私も、同じように楽しかったです。こちらこそ、ありがとう。自分の道を見失わずに、絶対に夢を掴んで下さい。大好きでした、さようなら」



と、君からの最後のメールを読み終えた。



その瞬間、自然と涙が溢れてきた。



僕が、君のことを本当に好きだったと、その時に実感した。


でも、その涙は、悲しいと言うより温かく感じた。



きっと、君が最後の最後まで僕のことを応援してくれたからだと…思った。







桜咲く、春の始め。

僕は、自分の夢を叶えた。




もう、連絡もつかなくなってしまった君は、今どうしているだろうか?


新しい人を見つけて、新しい恋をしているだろうか?




僕には、そんなこと分からないけれど…。


君を手放して、幸せに出来なかった僕だけど…。




1つだけ願う。

“どうか君が、幸せでありますように…と”

読んで頂き、ありがとうございました!



次回作も、是非ともよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 今回の作品は、純粋に好きです。 連絡のつかなくなった人を想う…。 なんだか、「昔を思い出すけれど、もう戻れない」という、少しありがちなテーマ(恋の形)を描いていていますが、それが何の凝り…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ