女だけの世界15
アスカ:「あの、道案内しますけど‥いいですか?」
かぐや:「あら?あなた道わかるの?」
アスカ:「はい。ここからすぐ近くの村があるので、そこを通って行くのが近いはずです」
かぐや:「ふーん、そうなんだ」
アスカ:「えっと、それでですね、そこから街道を歩いていけば王都に到着します」
かぐや:「そこから王都ってどんくらい距離あるの?」
アスカ:「歩いて4時間ほどだと思います」
かぐや:「結構遠いわね‥まあ仕方ないか、とりあえず行きましょう」
アスカ:「はい!」
羅夢:「なんだと!なぜ最初からそれをいわねーんだ。迷う必要がなかっただろうが!この小便たれのクソガキが!」
アスカ:「ごめんなさい‥だって羅夢さんが自信満々で先導してたから…あそこで口出しするのも怖くて…」
羅夢:「あのなあ、そういう時はちゃんと言ってくれないと困るんだよ。いいか?これからはもっとハッキリ意見を述べる様にしろよな」
アスカ:「はい‥」
かぐや:「あーもう!いちいちうるさいわねぇ、いい加減にしなさいよ、鬱陶しい!」
羅夢:「はいはい、解りました!私が悪かったです!」
アスカ:「ふぇぇ……」
かぐや:「ほら行くわよ!さっさと付いてきて!」
アスカ:「あ、待ってください〜」
かぐや:「まったく、世話のかかる奴ね」
羅夢:「……」
こうして一同、王都『オリンピア』を目指して旅立った。
アスカ:「あの、かぐやさん」
かぐや:「何かしら?」
アスカ:「『階段』の結界についてですが……8人の男性神人とやらが結界を解く鍵となる『クリスタルロッド』を持っているとのことですが……それはどうやって探せば良いのでしょうか?」
かぐや:「……『クリスタルロッド』について話せる情報は無いのだけど、一つ確かなことがあるわ」
アスカ:「それは?」
かぐや:「あの人たちが結界を解くためには『クリスタルロッド』が必要なだけなのよ。結界も神人が作ったものだから私にもさすがに解けないだろうし、男たちの場所は解らないけど王都は気分的に怪しいのよね。ただの勘だけど」
アスカ:「そうなんですか?」
かぐや:「そうよ。しかし、もし男たちと交渉でなんとかなればいいのだけれど、最悪、戦って奪い取るしかないわ」
羅夢:「なるほど」
かぐや:「それに、ここの男たちは落ちこぼれだから僻み根性で邪魔してくるはずなの、だから多分戦闘は避けられないと思う。」
羅夢:「そうか、だが、我にかかればたやすいことよ」
かぐや:「そうかもしれないけど、念のために戦いに備えておくに越した事はないわ。それに、もしもの場合を考えれば戦えるメンバーは多いほど有利だしね」
アスカ:「そ、その戦いって‥もし『男性』と遭遇したら戦わないといけないんですか?」
かぐや:「まあ、そうなるでしょうね」
アスカ:「そんなぁ‥」
かぐや:「心配しなくてもいいのよ。アスカには何もさせないから」
アスカ:「でも‥」
かぐや:「それに、もし手を貸してくれるって言うなら大歓迎だけどね」
アスカ:「はい。その時は必ず助けに行きます!」
かぐや:「ありがとう。助かるわ」
羅夢:「まあ、安心しろ。小便たれの雑魚1匹増えたところで結果は変わらんさ。そもそも地獄の鬼であるこの我がいれば何とかなるだろうしな」
アスカ:「そ、そうですね」
かぐや:「甘く見るんじゃなくて敵に集中するべきだと思うけどね」
羅夢:「ほう?何故だ?」
かぐや:「だって『クリスタルロッド』を持っているのは全員男性でしょ。しかも落ちこぼれとはいえ神人。私一人で相手にするしかないしね」
羅夢:「そういう事か」
アスカ:「(え?どういう意味だろう‥)」
かぐや:「そんなわけで、アスカは危険だからここに残ってなさい」
アスカ:「はい‥分かりました」
かぐや:「良い子ね。それじゃ、行こうかしら」
アスカ:「はい!」
こうして、3人は王都へと向かった。が‥途中
かぐや:「あっ、忘れてたわ…」そう言いながらラン〇タンサーを具現化。
かぐや:「これに乗っていけば楽だし早いし」
羅夢:「なんだこれは?」
かぐや:「見ての通り自動車だけど?」
アスカ:「(え?これって車!?初めて見た‥)」
かぐや:「えっと確か……『ラン〇タンサー』って名前だったはず……まあいいや行きましょ!」
アスカ:「はい!」
羅夢:「おい待て!何勝手に話進めてんだよ」
かぐや:「何か問題でも?」
羅夢:「いや、あるだろ!こんな箱物より馬がいいに決まってんだろ!」
かぐや:「はいはい。わかったわかった」
羅夢:「聞いてんのか!私は馬で行くからな!」
かぐや:「はいはい、好きなようにしなさい」
羅夢:「くそっ、覚えてろよ‥」
アスカ:「あの、私この車に乗ってもいいんでしょうか?」
かぐや:「どうぞどうぞ。さ、乗って乗って!」
アスカ:「ありがとうございます!」
羅夢:「……」
こうして三人は王都『オリンピア』に向かった。
◆◇◆
◆王都『オリンピア』◆
かぐや:「わあー広いし綺麗!」
アスカ:「ええ、とても素晴らしい街並みですね」
かぐや:「え?なんでこんなに男性がいるの?カップルだらけじゃない?しかもみんな同じ顔?なんか気持ちが悪いんですけど‥」
アスカ:「あ、やっぱりそう思いますよね。私も最初驚きました」少し興奮しだした。
羅夢:「おい、小便たれ。なんだここは?」
アスカ:「いや、私も知らないです…男…」やばい、目つきが発情モードに変わっていく‥が一方羅夢はなぜか平然としてる。
不思議だわ。
かぐや:「え?これってさ……」
アスカ:「はい、どう見ても『男性』ですよね!?」
かぐや:「いや違う。あの男達もみんなどっかのゲームとかアニメとかにあるキャラクターたちだよね。それも同系統の同じ顔に見えるんだけど……」
アスカ:「言われてみれば確かにそうですね。でも『男性』が居ること自体が…」完全に発情し理性が崩壊し男性に向かっていく。
本能で体が動いてしまうんだろう。
しかしかぐやが羽交い絞めにしているためギリギリ保っている。
かぐや:「えーと、あなた何してんの?」
アスカ:「離してくださいぃぃ~」
羅夢:「何やってんだこの小便たれは?」
かぐや:「あなたもちょっとは自重しなさいよ!見境なしに襲うなんて獣以下じゃないの!」
アスカ:「ご、ごめんなさい‥でも我慢できません~」
羅夢:「やれやれ、呆れてものも言えん」そう言いながらアスカの首根っこを手刀で叩き気絶させた。
こういうのは慣れてるようだ。
かぐや:「あら、助かったわ」
羅夢:「ふん、礼には及ばん」
かぐや:「しかし、あなたは大丈夫なの?これだけ男がいるのになぜ普通なのよ?時雄人形を相手にあれだけ見境なく理性をなくしたのに?」
羅夢:「なんだそれは?」
かぐや:「あなた、地獄の鬼でしょう。男なんて見れば発狂するじゃない」
羅夢:「阿呆。あんなのに欲情するわけなかろうが!」
かぐや:「え?そうなの?本当に?嘘ついてない?」
羅夢:「当たり前だ」
かぐや:「それなら、なんで時雄に対してはあれほど求めてたのよ?あの時の羅夢はまるで別人みたいだったわよ?」
羅夢:「……それは……その‥なんというか……」
かぐや:「やっぱりおかしい。絶対におかしいよ!おかしい!絶対におかしいって!おかしい!おかしい!おかしい!」
羅夢:「やかましいわ!少しくらい話をさせろ!」
かぐや:「それなら言いなさい!なんで時雄を求めたの?答えて!」
羅夢:「そ、それは……その……そんなのわからんわ!本能なんだろ!とにかくここの男どもには魅力を感じん!」
かぐや:「まあ、一部正解かもね。ここの男たちは時雄人形のような人形よ!全員ね。多分時雄人形との違いは一度本物にも抱き着いてるからなんでしょうね」
羅夢:「……だから何度も言っておるだろうが!我は元々、地獄で最も強力な鬼の一角を成す者なのだぞ!」
かぐや:「じゃあ、なんで時雄にはあんなにも弱くなったのよ?」
羅夢:「知るか!本人に聞け!」
かぐや:「それはもう無理」
羅夢:「なんでだ!」
かぐや:「だって時雄はいないじゃない!」
羅夢:「うぐっ……」
かぐや:「まいいわ、あなたが狂わないだけ良しとしましょう」
羅夢:「そうしてもらえると助かる」
かぐや:「それよりもさっきから疑問なんだけど、なぜあのようなものを至るところにおいているのかしら?それに人形とはいえ顔も体も同一人物のようだけど、まるで芸術作品みたいね」




