金鱗の竜姫と塩の馬
「おれに爪を砥がせてください。あなたが竜になるその時まで」
『ラ・ロカの日陰馬』と呼ばれていた、ラ・ロカ伯爵家の次男、オズヴァルド。
彼は『塩の馬』として、スク・ア・ルジェ島の竜姫、ギルダと結婚することが決まった。
『塩の馬』――それは政略結婚の駒として、他国へ婿入りをすることになる貴族の子息のこと。
他国のために働き、他国の地で死ぬ。二度と故郷に戻ることはできない。
陽だまりの暖かさと愛しさを知っていくオズヴァルドと、体が徐々に竜となり感情を失っていくギルダ。
厄介者扱いされてきたふたりは次第に心を通わせていくが、運命と時勢の渦が襲う。
ふたりの婚姻が辿り着く先は、永遠か、永訣か。
『ラ・ロカの日陰馬』と呼ばれていた、ラ・ロカ伯爵家の次男、オズヴァルド。
彼は『塩の馬』として、スク・ア・ルジェ島の竜姫、ギルダと結婚することが決まった。
『塩の馬』――それは政略結婚の駒として、他国へ婿入りをすることになる貴族の子息のこと。
他国のために働き、他国の地で死ぬ。二度と故郷に戻ることはできない。
陽だまりの暖かさと愛しさを知っていくオズヴァルドと、体が徐々に竜となり感情を失っていくギルダ。
厄介者扱いされてきたふたりは次第に心を通わせていくが、運命と時勢の渦が襲う。
ふたりの婚姻が辿り着く先は、永遠か、永訣か。