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剣の至境

「ダンリ久しぶりに会ったんだし一本取り勝負しようか」

「なんでだよ」

「いいじゃねか昔はよくやっただろ。俺も久しぶりに剣を振るいたいんだよ、純粋にな」



 純粋に剣を振るいたいっと言ったアスバークだがダンリには


「嘘つけ、一番の理由は暇過ぎて時間を潰したいだけだろ」

「あ、バレてたか」

「ダンジョンが現れるまで暇ではあるからな」


 バルエド国内にダンジョンが現れる予兆があったが正確にいつダンジョンが現れるかはいまだわかっていなかった。


「でも純粋に剣を振るいたいのは事実だぞ。前に負けたままなのも癪だしな」

「前にやった時負けたのまだ根に持ってんじゃねえか」

「まぁあれからお前が剣帝と呼ばれるようになっていった。その後も剣の道において最強なんて言われだしたからな。何も思わんとは言わん」


 ダンリが剣帝と言われ始めたたった一つの勝負。ダンリが特別科時代のとき落底のサソリと殺りあった後、兄弟弟子同士で一対一の一本取り勝負をおこなった。その時に勝利したのがダンリであった。それからダンリが剣の道において最強、剣帝ダンリと呼ばれるようになった。


「お~いそっちの荷物場所移動してくれ!」

「もっと端へ寄せるがいい」

「生徒会連中も離れるぞ」


 エイリーとリグルドはそばにいる団員たちに指示をだしていく。


「エイリー、リグルド俺はやるとは言ってないぞ」

「気が利くじゃねぇかお前ら」

「アスバーク団長やるのは一本だけだぞ」

「おう」

「おい、アスバーク師兄やるとは」

「諦めろダンリ」

「明日以降も団長ならずっと言ってくるぞ」

「エイリー、リグルド自分の団の団長をそんなストーカー見たいな言い方をだな」

「それもそうだな諦めるか」

「ダンリそんなことで理解して諦めるな」


 ダンリはアスバークなら暇な時間ずっと言ってくる可能性があると考え諦めて一本だけ勝負することにした。



「本当に一本だけだぞ、アスバーク師兄」

「そこはわかっているよ。俺とダンリが何本もやったら火がついちまう。さいやく殺し合いになりかねんからな」



 互いに距離をとり自身の獲物たる一本の剣を構える。

 構えは同じ、互いに師匠に教えてもらった初めの一太刀を振るうための構え。

 二人の闘気が少しずつ肌に伝わってくるほどに高まっていく。



「相変わらずスゲー空気だな剣帝同士ってのは」

「剣帝対剣帝そうそう見れるものではないからな」


 剣帝同士の対決

 たかだか一本のみの勝負とはいえ最高峰の勝負に違いなかった。











「え~と」

「構えて動かない?」

「あの~何してるんですか二人は?」

「だな、異常な緊張感を感じるが」

「実力が違い過ぎてなにがなんだか」




 構えてからダンリとアスバークはそのまま動かないでいた。ただの一歩たりとも動かずに。


「あれは心を技術を肉体を自身のすべてをただの一本に集約している」

「あの二人の一本取り勝負は一本取りというよりは一振り勝負って言うほうがわかりやすいな。今まで培ってきた自身の剣をたったの一振りに込める。至高とも思える一振りを放つ勝負それが二人の師匠から教わった剣帝同士の勝負なのさ」


 ダンリとアスバークの剣の師匠はただの一振りを極めようとした人であった。

 剣士なら誰もが憧れる最高の一振りそれを目指して。

 剣の至境に至るために


「あの二人の師匠は剣聖と呼ばれている人であったがいつまでも自身が納得のいく剣を振るうことができなくてな」

「剣聖なんて呼ばれているのに常に高みを目指して振るうそんな人だったらしいしな」





 ダンリとアスバークはさらに集中していく。対峙するは剣帝同士、二人の剣の師匠はただの一振り、剣士なら誰もが憧れる最高の一振り目指して愚直に剣を振り続けた。弟子たる二人にもその意志は引き継がれていた。

 ダンリもアスバークも高みたる剣の至境にはいまだ至ってはいない。二人が剣を振るい続ける理由はそれだけで良かった。

 ただの一振りの至高を目指して。







「………………………………………………」

「………………………………………………」




 そこには二人だけの世界が築かれていく。

 ダンリとアスバークの周りには静寂が出来る。二人だけの剣の高みの世界、至境へと至るための世界。








 二人は一振りの剣を振るう。

 自身のすべてをその一振りに。





「セアァァァァァァァァァ」

「ハハァァァァァァァァァ」







 静かな自然の中剣の音だけが響く。






「スゲーな」

「二人の剣帝はさらに高みへと行くか」

「過ごすぎてわからん」

「大丈夫っすよヘルムート会長俺もなんで」

「これが今の世界の頂点」





「ダンリまた腕を上げたな」

「アスバーク師兄こそ」


 二人は一振りであったが互いの剣がさらに高みへと至境へと登ったのを感じていた。

 師が目指した世界、剣士なら誰もが憧れる最高の一振りへと。


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