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第九話 進化

『さぁ、進化の時間だ!』


 ポチっとな。

 すでにプス3くらいのクオリティになっていた我が国の住人達に進化が始まる。

 科学技術的には中世から近代への道と言ったところだった。

 進化を終えた可愛い我が子たちは、もう、差がわかりませんね。

 現実離れしているのは全員が美男美女ぞろいである点だけ。

 俺がこの国に生まれたら自殺するかもしれない。

 ポチとタロの子供たちも、もやっとした犬だったのに、すっかり千差万別、色々な犬種に変化している。

 いつの間にか気がついたらいて増えていた猫も同様だ。

 動物たちには多様性が生まれたようだ。

 人も難民のせいで爆発的に増加しており、わが国の領土も大きくなっている。

 基本的には国の作り方は変わっていないが、さすがにこれだけ広大になると街づくりも工夫が必要だ。

 外壁の巨大な城壁は4つの砦が円形につながったような作りにしてみた。

 そこから農地と畜産、それに一部の工業地帯を移動した。

 人口密度が高い場所では公害などが心配だったので、それとダンジョンと鉱山を取り込んだ。

 壁の内部にすっぽり山を取り込んだ。大事なことだからね。

 農地にも湖をすっぽり取り込んである。漁業もしないとね。

 漁業と言えば、開拓して広げていった結果海に接することに成功した。

 工業地区の一部は、一応港にしてある。

 あくまで魔王軍との戦闘を想定しているので軍用港っぽいが、それでも海の幸を手に入れることが出来るようになって国民は喜んでいる。

 

 内部の城壁の内側が生活部分、都市部となる。

 4区画に分離され、居住区、商業区、歓楽区、文化区になっている。

 そして中央には王城を建てた。

 とうとうシロは王様になった。

 リアが政治文化などを統括し、ドンが軍部を統括している。

 元流民で親友だったベスは、今ではダンジョンなどで生活を成り立たせる冒険者たちをまとめる組織を作り上げてそこの頭になっている。もちろんいまでも二人の友情は続いている。

 王様がこっそり抜けだして、騒ぎになるのも日常茶飯事になっている。


 文明は近代史に入ってきている。

 火薬と魔法による兵器は魔王軍にとって脅威となっており、未だに外壁にたどり着くこともできていない。最近では魔王軍もあきらめ気味で、半分ぐらい適当にやられると帰っていく。

 どうも春と秋に決まっているようで、季節の挨拶みたいになっている。

 魔王はどこで何をしているのやら……


『あー、忙しい忙しい』


 俺の最近の楽しみは一周回ってハウジングになっている。

 文化が進化して様々なものを使えるようになったのでミニチュアハウス作りのようにすっかりはまっている。

 町の区画も何となく上流階級と分けたりしてデザインしたりと、毎日楽しくて仕方がない。

 上下水道整備や、衛生環境管理なんかにも頭を悩ませるのも楽しい。

 

「やぁ、君の国はどうかね?。が達成されましたポイントが与えられます」


 そんなこんなで楽しい毎日を過ごしているときに、アナウンスが訪れた。ついにほかの国家と接することになった。


『……向こうにも神様みたいな俺みたいなのいるのかな?』


 マップが一気に広がっていく。

 引いた視点だと、もやがかかっていたように見えていた場所に多数の街と、城が浮かび上がる。

 どうやら俺の国みたいに一か所にまとめるのではなく、いたって普通に各地に村、いくつかの街、そして王都という作りみたいだ。

 こうやって引いてみてみると、改めて俺の国は異様だ……


『最近シロたちの会話が聞こえないんだよね……』


 まるで超早回ししているテレビ見ているみたいでぺちゃくちゃと話している。

 表情を見ると、どうやら友好的な関係を取るみたいだったので安堵する。

 

『まぁ、こんな城塞都市、同じ人間でも攻めたくないよね。

 あとはハクに他国に攻め込むような事をさせないように、毎日神殿で唱え続けよっと』


 大教会みたいな場所で熱心に祈りをささげている人の中には少し俺の声が聞こえる者がいる。

 毎日毎日、『他国とは友好的に、弱きを助け強きをくじく、敵は魔族、人間同士争ってる暇はないぞー』と繰り返し繰り返し唱えておく。ほぼ嫌がらせだ。


 それでも、その甲斐あってか知らないが、シロが無謀なことに出ることは無く、内政とゆっくりとした壁の拡大に努めてくれている。


 そして、いつもの魔王軍との戦闘の時期が訪れた。

 どうやら他国にも同じように攻めているようだ。そう考えればあまり戦力を回してこない理由もうなづける。多方面に戦線を拡大しすぎてるんだな魔王は。


『おお、ドラゴンだ……』


 今回の魔王軍は力が入っている。

 ドラゴンの部隊がいる。人間と比べれば数倍のドラゴンにリビングアーマーがまたがっている。

 この部隊ならば外壁に久しぶりに取りつくことが出来るかもしれない。


『始まった始まった』


 強靭なうろこで城壁からの攻撃をはじき突進するドラゴン、鉄製の馬房柵だってものともせずに打ち倒していく。大砲の直撃を受けるとさすがにダメージを受けるようだが、機動性も悪くない。


『おお、ちゃんと戦闘の体を成している……』


 久しぶりに我が軍の圧倒的勝利と言えない戦闘が繰り広げられている。

 さらには空襲部隊も存在しており、とうとう城壁に取りつかれてしまう。

 それでも一騎、また一騎とドラゴンは討ち取られ、空から襲うハーピー部隊も壁に取りついたあたりで内部の兵によって討ち取られていく。

 内庭に超えることが出来たハーピーも内側で構える兵士たちの一斉砲火で灰となる。


『終わってみれば外壁を一部損傷させたぐらいで勝利か……

 犠牲が……出たなそれでも……』


 数名はどうやら命を落としてしまったようだ。

 悲しむ家族友人、国を守る尊い犠牲に、シロも辛そうだ。


 魔王軍に攻め続けられるだけでいいのか!

 魔王を打倒しろ! そういった機運が巡ってくるのも自然な流れだった。


「こ、これが伝説の……。が達成されましたポイントが与えられます」


 頂上は白雲のかなた、巨大な山を見つけるとそのアナウンスは訪れる。

 険しい山の山頂に、聖剣が岩に突き刺さっていた。


 そして、冒険の末にその剣にたどり着き抜き放った者、シロにとって孫にあたる者が、勇者の称号を手に入れたのだった。


 国王シロ、王女ハク、その娘、賢者アカと聖騎士コウの息子、勇者ロトトの誕生だった。

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