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第五話 総集編的な

 まずは柵なんて貧弱なものを使う時代は終わりだぁ!

 今日からは壁! 強固な壁!

 ぐりぐりと堀を深くして壁をもりもりと作っていく。

 それから壁を形成して上部には通路を作って、内側からは階段を設置してすぐに登れるようにする。

 川の一部から堀へ水を流す。

 村から外部へと出る場所はいざというときは橋を落とせるような形状にしておく。

 外壁部には塔を設置して高所より周囲を見渡せるようにする。


「絶景絶景!。が達成されましたポイントが与えられます」


「周囲の環境が住人によって確認されたため、森の一部の地形が変化します」


『おお、森だと思っていたのは確認出来なかったからなのか、山に湖、草原、砂漠……自然も豊富じゃないか!』


 見張り塔から周囲の状況を確認できて一気に世界が広がった気がする。

 もっと早く作ればよかった……

 この塔を作った効果は思いのほか大きくて、森の内部、いままでシロたちが採取などに消えていった森で何をしているのかとかも遠目に見られるようになった。

 作業している姿をのんびりと眺めているのはとても楽しい。

 でも、まずは建築だ。

 外壁を終えたらある程度の距離を開けてもう一層の壁で村を囲う。

 内壁、これが村を守る最終防衛ライン。

 外壁と内壁の間は農場を持ってきた。

 

「ミッションが発生。受けますか?」


『な、何事!?』


 突然の選択肢にビビる俺、ミッション内容を確認するとモンスターに終われた人々を助けるかどうかだ。成功すれば4人も住人が増えるとな。迷わずYes。ハイです。

 採取や狩猟に出ていたシロとトモが走って戻ってくる。二人の間には4人の人々、そして背後からはゴブリンと豚、じゃなくてオークが追ってきている。

 

『とうとう新しいモンスターが……しかし、この防壁の試運転の錆にしてやる』


 ハクが見張り塔の鐘を鳴らして危機を伝える。

 シロとトモと4人が村の外壁に入ると扉を固く閉ざし橋が落とされる。


『おお! アカ、ボウも戦うのか!』


 親が弓で攻撃、アカ、ボウは魔法で攻撃している。

 小さな火球が盾とかを燃やしてしっかりと援護になっている。

 ゴブリンよりも体の大きなオークも堀のせいで泳いで渡らなければいけない、その状態で弓で狙い撃ちされている。

 

『よしよし、初戦としてはばっちりだな』

 

 結局壁に取りつかれる事もなく撃退成功した。

 魔法攻撃は夢がある! これは伸ばしていくべき技術!

 

『堀と壁作戦は大成功だな。4人も増えたし子供たちも戦力になるし、世界も広がってきた。

 やれることの選択肢が増えてきたぞぉ~』


 せっせと新人たちのための住居を作ってあげる。

 

「友よ空からの眺めはどうだ?。やめて、私のために争わないで。が達成されましたポイントが与えられます」


 トモが鷹を飼育し始めた。それと、新入り4人がそれぞれ4人連れてきて計8名の男女の中で三角関係が生まれたようだった。

 せっかくなので現在の村を整理しよう。


 まずシロ家。

 お父さんがシロ、お母さんがハク。子供はアカ♀、ボウ♂、ベイ♂。

 次がトモ家。

 お父さんがトモ、お母さんがリア。子供はコウ♂。

 ドン家。

 お父さんがドン、お母さんがフレ。子供はメル♀。


 新人はワン♂、トエ♀、サン♀、フォウ♂この4人が連れてきたのがフィー♀、ロック♂、ナナ♀、ハッチ♂。

 ナナを巡ってワンとハッチが争っているんだけどナナはロックが好きでロックはフィーと両想いで、トエはワンのことが好きでサンはフォウと両想い。いやー。ドロドロですけど中学生の恋愛みたいで見ててニヨニヨしてしまいます。


 彼らの住居はちょっとアパートっぽくしてみました。寝室とかシャワーは個室において、食事の準備とか食事は共有部分でやってもらう。こじれるがよいよ若人たちよ……

 もしも家庭を持ったら使うようにすでに家は用意済み。


 アカ、ボウ、コウ、メルは魔法の素質が高く戦闘にも参加してきている。

 確実に安全なところから参加させるように気をつけてもらおう。

 まだ19人しかいないんだから……


 リアが連れてきた鷹はファル。つがいを呼んできてコンと一緒に育児中。

 ポチとタロはイチ、ニー、ミー、シー、ゴウ、ムーの子供を産んで、すでに6匹とも成犬になって農場のパトロールや狩猟の供として役立っている。

 鷹も狩猟の手伝いや、周囲の警戒に一役買ってくれている。

 この世界は動物と一緒に暮らしていく世界なんだね。

 

「桃太郎かよ!。が達成されましたポイントが与えられます」


 ドンが猿を仲間にしてきた。モンと名付けよう。すぐにキーを連れてきてつがいとなった。

 採取の時に非常に頼もしい供になるようだ。


『人が増えて爆発的に要素が増えて、もう、追いつかないな……』


 嬉しい悲鳴だ。

 鷹たちの過ごす小屋、犬たちの過ごす小屋、猿たちの過ごす小屋を作る。

 そのうちリアが動物たちの武具を作り始めていた。

 動物兵……戦術の幅が広がるな……


 衣食住が足りれば人は暮らしていける。

 俺が手を出せるのは住が基本になる。

 衣に関しては狩猟で得た皮などを利用して女性陣が作っている。

 そうそう、狩猟帰りに鶏と羊を連れて帰ってきたのでそれを畜産しているのだ。

 いずれはそこから羊毛や羽毛を手に入れて発展していくだろう。

 食に関しては採取、狩猟、漁業と言っても釣りだが、それに農業で賄っている。

 人数が増えて消費も増えるが、収入も増えて、今のところはバランスは取れている。

 夏や冬などにも対応できるようにしっかりと貯蓄を貯めながらうまく行っている。

 小さな村だから、全員が協力して生き抜くための行動を選んでくれる。

 色恋沙汰でいろいろ思うところもあるだろうが、生きていくための仕事はきちんとこなしてくれている。


『拠点防衛なら遠距離攻撃特化でもいいかもしれないな。でも、これだけの世界観、いずれ戦争なんかも考えないといけない……』


 人間同士の衝突……出来れば避けたいな……

 この子達が自分と同じ人間を殺める姿は見たくない。

 

「て、て、敵軍だー!!。が達成されましたポイントが与えられます」


 人間同士の戦いを心配する前に、魔物との一つの決戦が起こることになってしまうのは必然だったのかもしれない。

 最初の山場ともいえる、魔物軍がわが村に押し寄せてきた。

 

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