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ありす☆らぶ  作者: 湖森姫綺
86/156

no.86

 な、なんか話……。

 黙ってるととても息苦しい。


「あっ」

「なんだよ」

「あのね、先輩にクリスマスプレゼントあるんだ」


 よかったぁ。

 これで今までの話は消そう。

「持ってくるね」


 急いで部屋を出て溜め息。

 プレゼントを持ってくると宮川の部屋に入った。


「はい。これ、ママと選んだんだ」

「開けてもいい?」


「うん!」

 ガサガサと開けて出てきたのはベスト。


「おーっ、いいじゃん、これ」

「あのね、学校にもこれなら着ていけるでしょ。寒いとき、着てね」

「サンキュ、アリス」


 頬にチュッ。

 えへへっ。

 喜んでもらえてよかった。


「実は俺からもあるんだ」

「えっ?」


 そう言って手渡された箱。

 私がプレゼントしたのよりちょっと大き目かなぁ。


「実はさ、沙耶に言われて……でも女にプレゼントなんてしたことねーから、沙耶に頼んだんだ。俺も中身は知らない。開けてみろよ」

「うん」


 中から出てきたのは……。

 カードが入っていたので見てみる。


『これを着たアリスを見たい  基樹』


「おれ、そんなの書いてないぞ。沙耶のやつだろ。で、なに、これ?」

「えっとね、着てって書いてあったから服かな……」


 やわらかな白い布の袋に入っているものを引っ張り出してみた。

 えっ、な、なにぃ~~~!!

 真っ白のすけすけのネグリジェ……。


「うっうそ……あっ、もう1枚カードが入ってた」

 ネグリジェの間からヒラリと落ちたカードを見る。


『焦らなくてもいいけど、これ、着てね。沙耶』


 沙耶までこんなことして……。

 は、恥ずかしいな、もぅ。


 顔が熱い。

 赤くなってるよね。

 参ったなぁ。


 ちらっと宮川を見た。

 大きな手で口押さえて……。


「もぅ、沙耶までこんなことして……ね、先輩」

 恥ずかしくて……。


「……」

「えっ?」


 宮川が口を押さえたまま、なにか言った。


「それ着たおまえ見たい……」

 ば、バカなこと言わないで……。

 こんなすけすけのじゃ、見えちゃうよ。


「おれ、シャワー浴びてくる」

 そう言って部屋を出ていってしまった。


 ふぅー。

 もう一度ネグリジェを広げてみた。

 膝くらいの丈だよねぇ。


 一体どこでこんなの買ったんだろう、沙耶ってば。

 きちんとたたんで袋に入れた。


 冷めてしまったコーヒー飲んで気持ちを落ち着けた。

 しばらくして宮川が戻ってきた。


 ドキドキ。

 やっと落ち着いてきたのに。


「おまえもシャワー浴びてこいよ」

「うん」

 私はネグリジェの入った箱を置いたまま、部屋を出ようとした。


「おいっ」

「な、なに?」

 なんだかビクビクしちゃう。


「せっかく貰ったんだから、これ、着てこいよ」

 そう言って宮川はネグリジェの入った箱を差し出す。


「えっ、で、でもね……その……」

「着てこいよ」

「う、うん……」


 着てこいよって言われてもね……。

 私は箱を持って、お風呂に行った。

 ドレスを脱いで髪の真珠をとる。


「う~ん、もうママったら取ること考えて着けてくれたらいいのに。面倒」

 髪の真珠を取るだけで結構時間がかかってしまった。


 シャワーを浴びてさっぱり。

 体がほかほかした。

 髪を乾かして……やっぱりこれ、着るのぉ。

 ネグリジェ広げてカーッ。


 着てみて……。

 やっぱりすけすけじゃない。

 これじゃ、いくらなんでも……。


 私はドアを開けてきょろきょろ。

 いない。

 まぁ、いるわけないんだけど……。


 そ~っと自分の部屋に入った。

 ふーっ。

 早く別のに着替えちゃおうっと。


 コンコン。

 えっ、な、なに?

 慌ててベッドの上にあったガウンを掴んでいた。


「なに、やってんだよ、こそこそと」

 ドアを開けて宮川が立っていた。

「えっ、あ、あの、えっと……」


 ガウンで前隠して、しどろもどろ……。

 うわぁ~、こっち来ないで……。


「ちゃんと髪乾かしてきたか」

 髪に触れられてドキドキ。

「……うん……」


 すーっと伸びた腕に頭を抱え込まれてしまった。

 きゃ~~~っ、この格好でそんなことされるとのぼせちゃいそう……。


「ここ、寒いよ、アリス」

 そういえば、こっちは暖房つけてなかった。


「あっ、今暖房入れるから……」

「いいよ。俺の部屋、行こう……」

 えっ、えっ、でも……この格好……。


「あ、あの……」

「しーっ」

 ひょいっと抱き上げられた。


 また、抱っこ~~~っ。

 恥ずかしいってばぁ。

 とか考えている間に宮川の部屋に連れてこられてしまって、降ろされる。

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